『若おかみは小学生!』など人気のアニメ作品から・Perfumeのライブ映像解説まで「文化庁メディア芸術祭」

アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を表彰し、来場者がそれらの作品を鑑賞することが出来る「文化庁メディア芸術祭」。6月16日(日)まで、日本科学未来館(東京・お台場)他で開催されています。

22回目を迎えた今回は、過去最多102の国と地域から4,384の応募があったそう。その中から厳選された作品が展示されていて、作品によっては触れたり体験して楽しむことも可能。「芸術祭? 難しそう!」と敬遠しがちな方こそ楽しめる、複合的な“表現”の場所なのです。

左からアニメーション部門の大賞を受賞したBoris LABBEさん、アート部門の大賞を受賞した古館健さん、Boichiさん、功労賞を受賞した小池一子さん、エンターテインメント部門を受賞した「チコちゃんに叱られる!」よりチコちゃん。

『チコちゃんに叱られる!』は、なんでも知っている5歳の少女「チコちゃん」が疑問を解き明かしていくNHKの大人気番組。着ぐるみを複数台のカメラで撮影し、放映時に頭部を3DCGのモデルに置き換える処理を行うという高度な技術を採用しています。

合成の方法なども分かりやすく展示。皆さんが楽しく観ている「チコちゃんに叱られる!」がこんな技術に支えられているなんて、これからさらに楽しみにが増えるのではないでしょうか。

充実しているのがアニメのコーナー。アニメ部門ではフランスの映画監督・Boris LABBEによる短編アニメーション「La Chute」が大賞に輝いており、「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」「ひそねとまそたん」「ペンギン・ハイウェイ」「若おかみは小学生!」が優秀賞、「透明人間」「Am I a Wolf?」「The Little Ship」が新人賞に選出。

大ヒットとなったアニメーション映画「若おかみは小学生!」の絵コンテもたっぷり。高坂監督は「落書きみたいなものもあるので、最初は捨てようと思っていたんです。そうしたらプロデューサーが欲しいというので渡したのですが、こういう形で展示されて脂汗が出ています(笑)」と話しており、世に出るはずじゃなかった貴重な資料であることが伺えます。

「ひそねとまそたん」の設定資料も見所抜群。

人気コミック『凪のお暇』の生原稿!

「TiKToK」などおなじみのサービスも。確かによく出来た動画はもう芸術の一種ですよね。

アート部門で優秀賞を獲得したダンスパフォーマンス「discrete figures」(真鍋大度/石橋素/MIKIKO /ELEVENPLAY)は最新技術を駆使し、AIがつくった振り付けを人間のダンサーが踊るというもの。正面にある大きなスクリーンにて本番で流れたダンスパフォーマンスが上映され、脇の小さな画面ではダンスで使われた技術が解説されています。

「Perfume × Technology presents “Reframe”」(真鍋大度/石橋素/MIKIKO /ELEVENPLAY)は、テクノポップグループPerfumeのライブ「Reframe」の映像作品を展示・解説したもの。同じく、正面にある大きなスクリーンにて本番で流れたダンスパフォーマンスが上映され、脇の小さな画面ではダンスで使われた技術が解説されています。ファンが撮影した写真をデータ解析してミュージックビデオとマッチングさせた「願い」、ドローンとAR(拡張現実)技術によってステージ上で複雑な奥行きを持つ映像演出を実現した「無限未来」など、Perfumeのこれまでの活動で培った身体表現、記憶、技術をじっくり見ることが出来ます。

その他にも、一部切り取られた紙の上でバクテリアが運動していく“バイオアート”「Culturing cut」、VRゲームの中で8ビットゲームをプレイするアドベンチャー作品「Pixel Ripped 1989」など、注目のアート、展示物が盛りだくさん。

開催は6月16日までなので気になる方は今すぐ会場へ!

第22回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展
会期:2019年6月1日(土)~6月16日(日)※休館日:4日(火)・11日(火)
開館時間:10:00~17:00
会場:日本科学未来館, フジテレビ湾岸スタジオ, 東京国際交流館, BMW GROUP Tokyo Bay, シンボルプロムナード公園 他
入場料:無料

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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