『ストレンジャー・シングス』のガールズコンビにインタビュー イレブン役は「E.T.の動きを観察した」

昨年10月、米アトランタの撮影セットで、Netflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3(7月4日より全世界同時配信)を撮影中のキャスト陣にインタビュー取材を行いました。

ラストを飾る第6弾は、イレブン役で大ブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンと、シーズン2から参加したマックス役のセイディー・シンクのインタビューをお届けします。

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――前シーズンと比べて今シーズンは、ストーリーやそれぞれの役柄の面で、どのような変化がありますか?

セイディー:マックスのキャラクターはとても変化しているの。シーズン2では、彼女はまだホーキンスという町に慣れていなくて、兄のビリーと一緒にいることが多かった。でも今シーズンでは、完全に仲間の一部になっていて、ホーキンスのこともよく知っていて。今までより居心地よく過ごしている。何と言っても夏だしね。

ミリー:そうそう、大きく違うよね。80年代後半から90年代に入っていく頃の設定だから、もっとカラフルで、ジャズの影響も強くなっていて。それがホーキンスの町に新しいムードを足すことになっていて興味深いの。子供たちもティーンエイジャーになって、より気まぐれな年頃。いろんなことが変わっていて、とてもクールなの。シーズン1と2の間は……1年ぐらいだったかな? そこまで時間が経っていなかったから、子供たちもそんなに変わっていなかったでしょ。私なんて、シーズン2でも、まだベビーフェイスだったし。でも、今シーズンは、男の子たちなんてみんなすごい背が高くなって、声も低くなって。フィン(・ヴォルフハルト/マイク役)もすごく声変わりしているし。

セイディー:それを言ったらノア(・シュナップ/ウィル役)! ノアの変化がすごいわ。ノアに初めて会ったときは、「こんなに小柄な子なんだ!」って思ったけど、もう私より背が高いんだから(笑)。

――今シーズンでは、イレブンとマックスの女子同士の関係性はどうなりますか?

セイディー:もちろん、即座に親友になるっていうわけにはいかなくて、そこには超えなきゃいけない橋があって。

ミリー:そうね、謝るシーンも出てくる。イレブンが初めて「ごめんね」っていうの。

セイディー:でも最終的には友達になっていく。

ミリー:お互いボーイフレンドのおかげで近づくって感じ? 

セイディー:そうそう、「もう、男子ったら」っていうところから、「女友達が必要だわ」って。

――となると、イレブンとマックス二人だけのシーンも多そうですね。

セイディー:今シーズンでは、ボーイズとガールズの違いがひとつのポイントになっているの。

ミリー:女子ならではのふるまいが必要になってくる。「あのときは、ごめんね……」って、お互いに助け合うことになるの。

セイディー:“Girls Rule, Boys Drool”(「女子のほうが、男子を翻弄する」という意味)ね。

ミリー:その言い回し、いいね。エピソード名にするべき。

セイディー:え、聞いたことないの?

ミリー:聞いたことない(笑)。

――マックスがイレブンに対していろいろなことを教えてあげるのでしょうか?

ミリー:イレブンはマックスから自信を持つことの大切さを教えてもらうの。マックスは本当に自信を持っている子だから。逆に、イレブンもマックスにいろいろなこと、特に強くなることの大切さを教えてあげる。マックスにも強い部分はあるけど、兄との関係では問題を抱えているから。今シーズンでは、二人はお互いに新しいことを教えあって成長していくの。リアルな生活でも同じで、私たちはお互いに新しいことを教えあっている。ティーンエイジャーってそうやって一緒に成長していくものでしょう?

セイディー:それが今シーズンの魅力でもあると思うの。前シーズンまでは超自然現象的なことに集中していたけど、今シーズンは、もっと「ティーンエイジャーであること」について深く掘り下げている。夏だからこその淡い恋があったりね。

ミリー:そう、そしてそこに巨大なモンスターが来て(笑)。

セイディー:あくまでも『ストレンジャー・シングス』であることに変わりはないからね(笑)。もちろん、超自然世界の脅威も欠かせない。でも、そこにリアルさが加わることで、よりいいものになっているの。

ミリー:ファンが期待していることも、ちゃんとお見せするわ。

――シーズン1で、イレブンはジェスチャーや顔の表情でコミュニケーションをとることが多かったですが、ミリーさんはサイレント映画やサイレントキャラクターを見て研究することはありましたか?

ミリー:とてもいい質問ね。初めて聞かれたわ。サイレント映画ではないけど……インスピレーションを受けたサイレントキャラといえば、E.T.ね。もちろん、E.T.だって少しは話をするけど。イレブン役が決まったときに『E.T.』を観て、本当に“エイリアン”を演じようって決めたの。エイリアンそのものをね。だから、インスピレーションを探しながら、E.T.の動きを観察した。当時の私はまだ12歳で、赤ちゃんのようなものだったのに、人生について学ばなくちゃならなくて、とてもクレイジーな状況だったわ。イレブンは、実際に話せないわけではないけど、心に不安を抱えていて、話すことを怖がっていたの。もし話してしまったら、自分が傷つくし、何か悪いことが起きて、悪い人が来るって信じているから。今シーズンの物語は素晴らしくて、イレブンは自分の考えを話すことを学んでいくの。ただ“話す”だけではなくて、意見をちゃんと言えるようになるのよ。それもイレブンがマックスから学ぶことね。

セイディー:マックスはイレブンに、自分自身のために立ち上がることの大切さを教えるの。対立を恐れずに立ち上がることは、マックスの得意技だから。

ミリー:おかしいのは、実生活では逆で、私のほうが対立を恐れないタイプってこと。

セイディー:そう、いつもミリーに「セイディー、ほら、もっと自己主張しなきゃ!」って言われるの(笑)。

ミリー:で、セイディーが「OK……なんとか頑張ってるんだけど」ってね(笑)。

――ミリーさんにとって、イレブンの役柄はとても大切なものだと思いますが、もしこのシリーズが終わったら……ということを考えることはありますか?

ミリー:それはとても悲しいわ。だって、イレブンは私の赤ちゃんだもの。イレブンは私そのものだから。いつだって、すぐにイレブンになりきることができるぐらい。だから、このシリーズが終わることを考えると、本当に悲しい。でも私は、ダファー兄弟を心底、信頼しているの。彼らはこの物語を、とても美しく終わらせてくれると信じている。特に今シーズンのエンディングは、とても素晴らしいの。だから、シリーズのエンディングも素晴らしいものになるはずだし、ダファー兄弟が大好きなの。なにも、私たちが死んじゃうというわけじゃないんだけど……そう信じたいわ。(セイディーのほうを見て)あなたは死んじゃうの?(笑) でも現実に考えたら、誰だっていつかは死ぬものよ。セイディーは私の親友だから、もし(このシリーズが)終わったら、20代で一緒にニューヨークで暮らすわ。あ、南フランスだ。

セイディー:そう、2人で一緒に暮らそうって話しているの。世界中を一緒に旅するのよね。

――実生活ではこんなに仲良しのお二人なのに、前シーズンでは反発し合うシーンが多くて大変でしたね。

ミリー:初めて共演した日は、笑いまくっていたよね。

セイディー:あのシーンのとき、ミリーは(自分が演じる)イレブンに対して怒っていたよね? 「なんて意地悪なの?」って(笑)。

ミリー:そう、とても怒っていたわ。「ちょっとイレブン! 何やってるの?」って。マックスがマイクを触ったから、仕方ないんだけど(笑)。でも今シーズンでは、その分の仲直りをすることになるわ。イレブン好きなファンも、あのときばかりは、「一体、何をやってるの?」と憎んだはず。「どうして仲良くなれないの?」って。だから、そのファンの声に応えられると思う。なにはともあれ、今シーズンは女子パワー満載で、ガールズ最高! という展開なのでお楽しみに!

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3 予告編(YouTube)
https://youtu.be/5bGKohuXkFg

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よしだたつき

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PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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