【interview】レガシーな編集業界にイノベーションを!「Pomalo」代表が語るコンテンツプロデュースのコツとは

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メディアが多様化し、あらゆる情報がすぐ手に入るデジタル時代。一方で、通信速度が5Gともなれば、ますます情報洪水社会が進むのではないだろうか。今回は、そんなデジタル時代に求められる編集力と企画力について、エディトリアルテックを推進するPomalo代表の高橋氏に話を伺った。

生活者を豊かにするには「編集」を通して質の高い情報を届けること

Q1.Pomaloについて簡単に教えて下さい。

編集力を活かして世の中に溢れる情報を単純なインフォメーションではなく、より「見たくなる」「読みたくなる」「知りたくなる」。このようなワクワク感を創出するコンテンツを届けることを目的に事業を行っています。ファッションブランドを中心に社外の編集部として活動する「CONTENTS LABO」、WEBコンテンツ専門の分析ツール「CONTENTS ANALYST」、編集者を育てる「編集のがっこう」をサービスとして展開しています。

Q2.どのような背景からエディトリアルテックを推進するようになったのでしょうか。

共同創業者が雑誌の元編集長なのですが、彼女と起業する時に「自分たちに何ができるか」を徹底的に話し合いました。話し合いの結果、私のようなデジタルを中心とした脳を持つ人間と、編集という雑誌メディアを中心としたクリエイティブを生み出す二人だからこそできることにフォーカスしました。起業当初はファッション業界を中心にコンテンツ制作を行っていましたが、メンバーが増えてきたフェーズでは一度事業に取り組む姿勢を見直しました。「編集」というアナログな業界全体に対して、もっと我々がテクノロジーを活かした「編集」によって質の高い情報を届けられれば、生活者を豊かにできるのではと思ったからです。

編集コンテンツは数字を組み立てること

Q3.テクノロジーを駆使した編集コンテンツを作る際に心がけていることは何ですか?

編集コンテンツづくりには様々なステップがありますが、我々の強みとして心がけている点で言うと、「コンテンツのストラテジー立案」と「オペレーション効率化」です。まず、ストラテジーを立てる上で、デジタルやWEBにおいてはすべて数字が残る、ということを理解する必要があります。そのためにも企画制作に関わる社員は全員GAIQ取得を義務づけています。GAIQを持っている編集者というのは業界でも数少ないと思います。また、オペレーションにおいては社内外のツールの活用と、作業分担を明確にし分業化することで実現しています。手をかけるべき業務と作業ベースで効率化すべき業務を分けることを重視しています。

Q4.デジタル時代における編集や企画プロデュースにはどのような力が必要なのでしょうか。

リアルな体験とデジタル技術を理解するバランス感覚が重要だと思っています。私自身、デジタルの話をしていますが、プライベートではリアルな体験をすごく大事にしていて、プライベート旅行はこれまで国内39都道府県、海外は20カ国以上行っています。また、当社はクリスマス以降は全員在宅作業を許可していて、最大2週間程度自由な時間を持てるよう配慮することで、様々な体験を得るように推奨しています。このリアルな体験を、デジタルでの体験価値にどう落とし込むかということを想像するには、デジタル技術の理解が重要です。そのため、事例やナレッジの共有をSlackや毎週の全社会議で行うようにしています。

Q5.最後に今後の展望について教えて下さい。

編集者は人によって得意な業界を持っています。その個々の知識、経験や人脈をより活かすことができるサービスを検討しています。また、◯◯×編集という編集力と他サービスをかけ合わせたプロジェクトも予定しております。

デジタル時代の編集に求められるものは、数字を意識したコンテンツ作りや、リアルな体験から得たアイディアをどうデジタルで表現するか、といったロジカルに考えられる力が必要になるだろう。
Pomalo

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