【深ヨミ】大型連休がCDセールスに与える影響とは
改元をはさんで大型連休となった今年(2019年)のGW。土日祝日が10日も続くのは珍しいことだが、CDのセールスにはどのような影響があっただろうか。ここではアルバムに着目してSoundScan Japanのセールスデータを用いて調べてみた。
グラフ1(billboard-japan.com/d_news/image/75482/2)に4月後半からGWにかけての3週間の売上の推移を示す。16w、17wが通常の週、集計期間4/29~5/5の18wがGWにあたる。グラフからも明らかなように、全体の売上数は18wに激減している。16wは乃木坂46『今が思い出になるまで』(初週45万枚)、17wはKis-My-Ft2『FREE HUGS!』(初週20.6万枚)など、大きなセールスが期待できる作品の発売週だったせいもあるが、18wはもともと新譜の数がとても少ない。倉庫や物流会社が休みでいつものように商品を流通させることができないためだ。このことから、連休は新譜を減らし、その結果CDセールスも減少させると言えよう。18wの1位はEXILE ATSUSHIのベストアルバム『TRADITIONAL BEST』(20,558枚)だ。
では、新譜以外のセールスは変わらないのか、新譜(ここでは便宜上その週に発売された作品を指す)を抜いた状態をグラフ2(billboard-japan.com/d_news/image/75482/3)に示す。このグラフによるとその週の新譜以外のセールスは16wが約45万枚、18wが約53.5万枚で、むしろ増加している。ここからわかるのは休日で買い物をする余裕ができる人が増える側面ももちろんあるということだ。また、2つのグラフを比較してみると、通常の週は(シングルではなく)アルバムであってもその週に発売された作品のセールスが全体の約半分を占めていることが読み取れる。
ところで、通常の週と連休で売れるジャンルには差があるだろうか。新譜を除いたセールスの構成比を調べてみた。その結果はグラフ3(
連休による新譜の減少が全体的にはセールスを縮小させるが、多くの人が休みで時間的な余裕があることによって発売から時間の経った作品を手に取る機会は増える、といったところだろうか。デジタルの音源が発売されていない作品もたくさんある。普段はスマホで完結している人もショップをのぞいてみると新たな発見があるかもしれない。
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