『Amazon』にフェイクレビュー投稿を依頼した企業への罰金額はなんと1280万ドル(約14億3200万円)
日本がとかく他国の人達から「お人好し」と言われるのは、性善説に基づいた社会構造になっていることが多少なりとも関係していると思います。しかし、インターネットの世界では、性悪説に基づいて行動しないと痛い目にあったりするケースが多々あるような気がします。フェイクニュースやデマ、ウィルス、詐欺行為、やらせやステマ等々、他人を欺く意図のある情報が蔓延しているのがインターネットの暗黒面でしょう。
口コミサイトなどで良く見かける「知り合いでも友人でもない赤の他人が書いたレビュー」も、やらせだったり、業者の手によるものだったりするので、うかつに信用できないと考えている人も多いと思います。以前から『Amazon』のレビューの信憑性に関しては色々と言われてきました。そんな中、『TikTok』に570万ドルの罰金を課したアメリカの連邦取引委員会(Federal Trade Commission、以下、FTC)が、フェイクレビュー業者を相手取った訴訟を起こしたと発表しました。
アメリカの児童オンラインプライバシー保護法違反で『TikTok』に罰金570万ドル
https://getnews.jp/archives/2127941[リンク]
2月26日にFTCが発表した内容では、訴えられたのはCure Encapsulations社というダイエット促進サプリメントを販売する企業と、その経営者のNaftula Jacobowitz氏。同社で販売する『Quality Encapsulations Garcinia Cambogia Extract with HCA』というサプリメントに関して根拠のない虚偽を並べたて、『amazonverifiedreviews.com』という第三者に金銭を支払い、『Amazon』上にフェイクレビューを投稿させた疑いがもたれています。
FTCの訴えを受けた裁判所からの命令は、罰金1280万ドル(約14億3200万円)。ただし、5万ドル(約560万円)+未払い分の所得税をFTCに納めれば、1280万ドルの罰金は一時停止となります。財務状況を正確にFTCに報告しなかったことが判明した場合は、即刻罰金1280万ドルの支払いが発生します。
FTCの消費者保護局ディレクター、Andrew Smith氏は、「オンラインで商品を購入する時、消費者はレビューに頼るものです。企業がフェイクレビューを購入することで『Amazon』の評価を膨らませることは、消費者とルールを守って商品を販売している企業の両者に損害を与えるものです」とコメントしています。
日本も法律的な面でいろいろとほころびが出てきているとの批判がありますが、読者の皆さんは性善説と性悪説、どちらに基づいた法規制が必要だと思いますか?
※画像:
https://www.amazon.co.jp/Quality-Encapsulations-Garcinia-Cambogia-Strength/dp/B00FV58KB0
※ソース:
https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2019/02/ftc-brings-first-case-challenging-fake-paid-reviews-independent
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