2019年の「住みたい街」1位はどこ?横浜が守るか吉祥寺が返り咲くか

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2019年の「住みたい街」1位はどこ?横浜が守るか吉祥寺が返り咲くか

リクルート住まいカンパニーでは、 関東圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)に居住している20歳~49歳の7000人を対象に実施した「SUUMO住みたい街ランキング2019 関東版」を発表した。前回(2018年)には横浜がTOPの座を奪ったが、2019年はどうなったのだろうか?【今週の住活トピック】

「SUUMO住みたい街ランキング2019 関東版」を発表/リクルート住まいカンパニー

住みたい街ランキング2019は、吉祥寺と恵比寿を抑えて横浜が1位を堅持

さて、2019年の住みたい街(駅)ランキングの結果は、2018年に衝撃のセンター(?)を射止めた横浜が2019年も堅持する形となった。TOP3は、1位の「横浜」に次いで、2位「恵比寿」、3位「吉祥寺」となり、前年と同じ順位だった。住みたい街(駅)総合ランキングトップ10(関東全体/3つの限定回答)(出典:SUUMO)

住みたい街(駅)総合ランキングトップ10(関東全体/3つの限定回答)(出典:SUUMO)

ただし、4位以下は顔ぶれが変わっている。埼玉県の大宮、浦和の順位が上昇し、神奈川県の鎌倉もTOP10入りを果たした。

ランキング全体を見回しても、都心部の街が順位を下げる一方で、都区部周辺の人気エリアが順位を上げる傾向が見られる。

その背景には、都心部の地価や住宅価格が上昇して、一般ユーザーには身近な存在ではなくなってきていることがあるだろう。それなら、地元の近くで住みやすく便利な街のほうがよいと考えても不思議はない。では、順位を上げた街を取り上げて、詳しく見ていくことにしよう。

ランキング上昇の陰に、地元からの支持あり。便利で住みやすい街を選ぶ兆し

急上昇した街をピックアップしてみると、東京都では「三鷹」(総合38位→16位、東京都16位→7位)、神奈川県では「相模大野」(総合59位→47位、神奈川県15位→9位)、埼玉県では「和光市」(総合42位→33位、埼玉県9位→5位)、千葉県では「千葉」(総合53位→28位、千葉県4位→1位)が大きく順位を上げた。

いずれも、住宅地として地元に人気の街だ。加えて、交通アクセスが良く、相模大野や千葉では駅ビルを中心に商業施設が開業するなど賑わいのある街となっている。

和光市は駅前の賑わいにはやや欠けるが、東京メトロ副都心線の開通や他の沿線との相互乗り入れで、始発に乗ってどこにでも行けるという点が魅力だ。もちろん、「和光市行き」を繰り返し耳にすることで知名度が上がった影響もあるかもしれない。

このように、必ずしも広範囲に知名度が高い街でなくても、地元に住む人の支持を集めることでランキングを押し上げる動きが見て取れる結果となった。居住都県別の住みたい街(駅)ランキングTOP10(出典:SUUMO)

居住都県別の住みたい街(駅)ランキングTOP10(出典:SUUMO)

総合力で順位を上げた、つくばエクスプレス沿線とさいたま市中核都市

このほかにも、ランキング上昇で注目したいエリアがある。そのひとつが『つくばエクスプレス沿線』だ。

「つくば」(総合51位→35位)、「流山おおたかの森」(総合46位→41位)、「研究学園」(総合56位→46位)、「守谷」(総合68位→51位)、「柏の葉キャンパス」(総合圏外→90位)と軒並み順位を上げている。新線開業後開発が進み、いずれの駅周辺も街が急速に形成されているからだろう。

もう一つの注目エリアが、『さいたま市』だ。その中核都市である「大宮」(総合9位→4位)、「浦和」(総合10位→8位)、「さいたま新都心」(総合29位→23位)がランキング上位に食い込んでいる。

東京オリンピックの会場にもなる「さいたまスーパーアリーナ」、集客力のある大型複合商業エリア「コクーンシティ」を擁し、居住や観光の利便性向上を目指しているさいたま市。大宮市役所の移転、ホテルの新設、大型病院の誘致、新築マンションの供給ラッシュなどの話題には事欠かない。文教都市浦和の魅力も相まって、住み心地を向上させる整備が進むさいたま市の中核都市は、これまでで最高位のランキングを獲得するに至った。

また、「上野東京ライン」開業で、高崎線、宇都宮線が上野で乗り換えずに東京に行けるようになったことも、さいたま市の中核都市がランキングを押し上げた要因になっていると考えられる。東京駅周辺の八重洲・丸の内・日本橋などの再開発でオフィスビルが急増し、働く人の巨大集積場となっている。通勤アクセスの起点が変われば、住みたい街選びにも影響するはずだ。

穴場だと思う街から住みたい街へ、アクセスが良く便利で住宅相場の割安な街に注目!

住みたい街ランキングの中で、いつも注目している「穴場だと思う街ランキング」。1位「北千住」、2位「赤羽」、3位「和光市」、4位「大宮」までは、前回と同じ順位だった。

筆者が注目していた大規模な再開発が進む「海老名」は、神奈川県民のランキングでは3位に位置しているものの、知名度が周辺にまで広がっていないためか、総合ランキングでは26位→25位とほぼ横ばいだった。穴場だと思う(交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある)駅ランキング(関東全体/3つの限定回答)(出典:SUUMO)

穴場だと思う(交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある)駅ランキング(関東全体/3つの限定回答)(出典:SUUMO)

2019年のランキングを見た印象としては、「都心部の憧れの街に住みたい」というニーズが減退し、より現実的な「近くでアクセスのよい賑わいのある街に住みたい」というニーズが強まっていると感じる。これは全国的な傾向のようで、「東京一極集中から郊外中核駅集中が起こっている」(SUUMOジャーナル編集部)という。

「住みやすい」という感情は人それぞれで異なるものだが、今や「交通アクセスが良く、街に賑わいがある」ことが最低条件になってきているようだ。
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