【KFC突撃】ケンタッキーの研究所で“試作”クラッシャーズを飲んできたんだぜ

都内某所。ここはケンタッキー・フライド・チキンことKFCの商品開発を司る研究所。

今回ガジェット通信は、ちょっと無理を言って(というか、かなり強引に)このKFCの研究所に潜入させてもらった(スイマセン)。
もちろん、ただ潜入するだけのレポートではつまらない。ということで、今回は以前の記事でも少し取り上げた、きゃりーぱみゅぱみゅさんの動画全レポートでおなじみの『クラッシャーズ』の試飲をさせてもらった。
現在、店頭で販売されている味はもちろん、専用サイトできゃりーぱみゅぱみゅさんが飲んだのと同じ「試作」を飲ませてもらえるらしい!やったー。

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※この中にある「クラッシャーズファクトリー」から、きゃりーぱみゅぱみゅさんの試飲動画が見られます。
説明によると『クラッシャーズ』は、シェークやスムージーのような飲み物に見えるけれど、そのどちらでもない「飲むスイーツ」らしい。普通のシェークなどと違うのは、果実やビスケットといったアクセント素材の食感を大事にしている点なのだそうだ。

というわけで、地下にある研究所へ潜入。秘密基地のような装いを想像していたが、玄関にはあの安心感満載のカーネルおじさん。
続いて進むと、綾瀬はるかさんの直筆サイン入り立て看板(POP)が有ったりして、マジビックリ。
通されたのは、超広い会議室テイストの場所。その奥には超本格的な調理場が隣接。ちなみにこの日はチュートリアルの徳井さんが来てたらしい。


いざ、試飲!
「それでは、まずこちらから」
まずは、店頭販売されている新フレーバーの『トリプルベリークランチ』と『マンゴー&アップル』を試飲させてもらう。勢いよく突撃した割には、『クラッシャーズ』をいままで飲んだことが無かった記者。しかも普段、あまり甘い飲み物などは飲まない(じゃあ、来るなよ!)。
ところがところが。結果から言うとここから後、ずっと驚きの連続なのだが、順を追って個別にレビューをしていきたいと思う。
トリプルベリークランチ
まずは春夏の新商品のひとつ『トリプルベリークランチ』。

これは『クラッシャーズ』全体に言えることなのだけれども、主張しないミルクベースが主体になっているので、素材同士の親和性が抜群に良くなる。また店舗でも今回同様、注文を受けてから作成するので素材がくたびれず、フレッシュな食感を保っている。

さて、記者にとっては初『クラッシャーズ』となる『トリプルベリークランチ』。その感想は……「う、うめええ」思わずニヤついてしまう。
食べごたえ、という形で意表を突かれたにも関わらず、安心感のある味だった。味のイメージが「ブルーベリータルト」であることが安心感の理由かもしれない。
ベースはブルーベリー、ラズベリー、そしてストロベリー。
驚きの原因となったクランチは、バニラビスケットを砕いたもの。ガリガリとそれなりに歯ごたえがあるので良い感じのアクセントとなっているが違和感は皆無。ブルーベリーも割合ハッキリとした形で入っている。
マンゴー&アップル
こちらも同じく春夏の新商品、『マンゴー&アップル』。

開発に携わったスタッフさんによると、マンゴーというのは比較的味の主張が難しい部類の果実らしい。ハッキリとマンゴーの良さを引き立たせよう!としても、単体ではうまくいかない事が多いのだそうだ。
そこで、いくつかの果物との組み合わせを何十種類も検討したところ、一番マッチングが巧くいったのがリンゴ。実際に飲んでみると、歯触りが実に気持ちいい。
アクセントにはナタデココとリンゴ。シャリシャリというリンゴの食感とたまにクニュっとしたナタデココで、緩急の差が良い感じなのだ。

夏をイメージして作った商品ということもあり、非常に「トロピカル」。鼻に抜ける生のマンゴーっぽい味は、リンゴとのバランスの賜物だ。
前述の『トリプルベリークランチ』そしてこの『マンゴー&アップル』については、従来販売の『クッキー&クリーム』や『ストロベリーバナナ』の人気を上回っているらしい。
続いては、KFCのサイト「クラッシャーズファクトリー」で試せる味の組み合わせをお伝えしよう。あえて、暫定第一位から。
「口の中が南国」~トロピカルドリンク×パイナップル×ラムネ

登場した薄いブルーの見た目、そしてなぜか聞こえるピチピチとはじける、不思議な音。
実はこの「パチパチ」は、昔流行した“弾けるキャンディー”のおかげ。炭酸を思わせるような刺激が、飲んでいる間続くのだ。
固形の食材は、パイナップルの果肉と、ラムネのお菓子。この「柔らかい」モノと「固い」モノ、全く違う2種類の食感は、予想外の噛み応えを演出している。
ベースである甘い香りのトロピカルドリンクと相まって、トータルで南国系の装いだった。
ラムネをイメージしているとのことだが、ミルクのおかげでかなりマイルド。ツンとした鋭さはない。

飲むたびに味も食感も変わるので美味しいし面白い。子供にもウケるのではないだろうか。
さすがの第一位だった。
「歩きながら食べられるパフェ」~クレープ×チョコバナナ×ジェリービーンズ

暫定二位はまるでパフェのような組み合わせ。
クレープイメージを司るのは、先ほども登場したクランチ(ビスケットのクラッシュ)と生クリームトッピング、そしてチョコバナナ味のベースだ。
ジェリービーンズは見た目の鮮やかさを飾っている後のお楽しみ。

まずは混ぜずにそのままいただくと、なめらかに調和したバナナとチョコが流れ込んでくる。いずれも人工的な強さは全く無く、マイルドに調和している。甘さもくどさが見られない。
『クラッシャーズ』全シリーズ共通のコンセプトである、飲みながら噛むという動作は、まさに「飲むスナック」。ザクザクとした食感、チョコとバナナと生クリームのバランスが見事だった。
ちなみに、今回使われた生クリームはショートケーキの生クリームとは別で非常に柔らかく風味が良かった。
生クリーム部分を混ぜながら改めて飲むと、かなりコクのある旨味が口の中に広がる。
実はこれ、「かなりリッチ」な「本当の生クリーム」を使ったためだそうだ。担当さんいわく「今回はコスト度外視のお祭り的企画なので、相当良い素材を使いました」とのこと。納得。
「田舎の夏祭り」~かき氷×パイナップル×ラムネ

こちらは、暫定1位のものから、ベース部分が変わった組み合わせだ。「トロピカルドリンク」が「メロンのかき氷」にさし替わっている。とは言え、クリーミーさのおかげで、そこまで“メロンかき氷”ではない。
先のトロピカルドリンクが南国風だとしたら、こちらは夏祭り風で昭和っぽい印象。

パイナップルの味が変わらず引き立っていて、パチパチキャンディーのアクセントは相変わらず楽しい。メロンシロップが好きか、ブルーハワイが好きか、好みの差が出る一品となりそうだ。
同行した山田記者は飲みながら「日本の田舎っぽいっすね。帰りてえ……」とつぶやいていた。風情ある組み合わせだったと言えよう。
「クレープが驚きの進化」~クレープ×チョコバナナ×冷や奴

先ほどは皮と生クリームやチョコバナナベースによって、クレープをフィーチャリングしていた。今回はいちごと生クリーム、ベースに含まれたバナナ、そしてトッピングのチョコレートソースをもって、クレープを表現している。
つまり最初はイチゴバナナ。混ぜると生クリームとチョコレートの味が追加される。

そしてなんと、今回は冷や奴がクラッシュした状態で混ぜられているのだ!
その気になる感想は……豆腐というよりも、豆乳ぽい。ものすごく気を付けて飲むと、豆腐のにがりの味が感じられないこともないのだが、普通はなかなか気づかないだろう。
「何か(変わったものが)入っている」と思うのだけど、心地よい違和感はなんだろう?という疑問が続く。例えるなら「すごくマイルドで、変わったミルクが入っている」という印象だった。
豆腐?と言われると身構えてしまうが、今回は完全に良い隠し味。豆腐特有のコクで、フルーツの味の基礎を支えている印象だ。
なかなか飽きが来ないので、ついつい飲んでしまった。
「奇跡の豆コラボ」~あんみつ×枝豆×豆腐
組み合わせだけ見ると「本当に大丈夫か?」と思ってしまう暫定5位は、完全に「和」テイスト。

ベースはあんこと黒蜜、そして食感を担うのはあずきと枝豆だ。

柔らかい小豆と枝豆特有の歯触り、そして押し寄せる豆腐の香り。喉ごしが抜群に良い。
和菓子好き、豆好きの記者としては、このブレンドは最高に好き。好きすぎる。個人的には一番商品化してほしい組み合わせだった。豆好きによる豆好きのためのドリンクと言っても過言ではない。
豆の香りが、本能的に体に良さそう、と感じさせてくれる。また、ほんのわずかではあるが、枝豆の塩味のおかげで、あずきの甘みも引き立っている絶妙さ。豆ハーモニーによる豆腐の調和もすばらしい。

。
担当さんいわく、「枝豆を使うことで“ずんだ”っぽくならないかな」という狙いもあったそうだ。
不思議な味でありながらも「ほっ」とする仕上がりだ。
喜びもつかの間。「美味しいのはココまでです」と担当さんにニッコリと釘を刺される。一抹の不安が胸をよぎる。
「永久ループの笑えるドリンク」~トロピカルドリンク×ハバネロ×ラムネ

これは暫定一位の組み合わせである、「トロピカルドリンク」ベースと「ラムネ」部分は一緒。
つまりブルーハワイの味とパチパチはじけるキャンディーのアクセント、そしてラムネ菓子の食感だ。
一つ違うのは、パイナップルではなく、今回はハバネロが入っている、という点。よく見ると、赤く見える粒粒が『クラッシャーズ』の中に見える。これがハバネロ入り唐辛子。

実際に飲んで、つい大声で笑ってしまった。
冷たくて甘いモノを飲んでいるのに辛くて、パチパチして、ノドが痛い!なんだこれ。こんな体験は、本当に生まれて初めてだ。

ただ、不思議と嫌いじゃないし、ベースは美味しいのだ。
最初は全然辛くなく、美味しいなと思っているとパチパチと弾ける。すぐさまラムネ菓子の歯ごたえある食感がたたみかけ、辛さがとどめを刺す。その様子は、さながらサルかに合戦のクライマックスのような連携劇。
冷たさでハバネロが緩和される分、おかしな永久ループに入ってしまいそうなドリンクなのだ。
「お子さんが間違って口にされると問題があるので、おそらく市販はされないと思います」とのこと。まさに幻の味となりそうだ。
「ルームシェア失敗した同居人たち」~クレープ×枝豆×ジェリービーンズ

「口直しにどうぞ」来たのは4番人気のメニューに近い、いちご味の中に枝豆、そして生クリーム。
クランチは入っておらず、イチゴの果肉と枝豆が食感のアクセントとなる。
トッピングにも、ジェリービーンズに混じってなぜか枝豆が。

いざ、試飲してみたところ、正直不思議としか言いようのない味。イチゴと枝豆だと、枝豆の強さが引き立っているのだが、調和しきれていない。見かけはかなりファンシーなのだが。
イチゴの味で楽しんでいるところであろうと、所構わず何かにつけ、枝豆が顔を出す。イチゴと枝豆が、常に争ってしまっているにも関わらず、ジェリービーンズが割って入ってきたところでカオス感はマックス。不思議な野菜豆ジュースとでも言おうか。
生クリームを混ぜると、よりクリーミーにはなるのでベジスイーツっぽいかもしれない。
今までのドリンクの中で、唯一テーマが見えないのだが、そこをあえて例えるなら「ルームシェア失敗」といった趣だろうか。
「運がいいとタコに当たるお惣菜系ドリンク」~かき氷×ハバネロ×たこ焼き

「最終兵器です」と言って出された最後の一品がこれだ。
黒蜜に見えるのはソース。そして浮かんでいるのはたこ焼き。更にたこ焼きは『クラッシャーズ』の食感として、中に混ぜられているのだ。

ソースの香りがほのかに漂うドリンクを吸い込むと……カツオ風味のたこ焼きやタコが飛び込んでくる。そして、辛い。なんだこれ。なぜかイケてしまう。いや、けれどもやっぱりこれはおかしい。
「運がいいとタコに当たります。グミではありません」と言われるが、運がいいのかわからない。
なおメロンの「かき氷」はたこ焼きに追い出されて、もう完全にどこかへ行ってしまった。
担当さんいわく、「4×4×4の64通りの中で一番マズいんではないか」という“お墨付き”の鬼っ子。収録時、きゃりーぱみゅぱみゅさんに「もういやだ」と言わしめた組み合わせでもあるという。

ちなみに、ブルーハワイの時のハバネロよりも辛くないような気がした。たこ焼きでマイルドに調和されたのではないか、と言うのがもっぱらの見解であるが、依然不明である。
今までの『クラッシャーズ』ブランドとは一線を画した、完全な別モノのお惣菜系ドリンクだった。
まとめ
今回試したベスト5の組み合わせは、いずれが商品化されても不思議の無い、かなりのクオリティだった。
出来ればすべてのパターンを試してみたいと思わせるほどに“振り幅”の有った試飲であったと言えよう。

新作『クラッシャーズ』は、『お台場合衆国』のKFC ブースでも登場予定とのこと。現地で是非、組み合わせを楽しんでほしい。
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