X線画像化技術を使用した3D分析で、世界最古の動く生物の化石を英研究チームが発見

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いまから21億年も前に動く生物がいたことを示す化石がアフリカ・ガボンで見つかった。

X線画像化技術を使用した詳細な3D分析により、英カーディフ大学の地球海洋科学研究チームが、この化石が世界最古の動く生物の化石であるということを発見したのだ。

・X線画像化技術を使用した3D分析

ガボンで発見された岩を貫く化石は、数ミリの直径を持つ管状構造をもつ。

研究チームはこの化石を、幾何学的測定と化学的年代測定とともに、非破壊X線画像化技術を使用した詳細な3D分析を行った。

その結果、この化石がほとんどの時間を酸素を含む水中で過ごした生物に属することが分かった。管状構造の隣に化石化した微生物構造体があり、ここで多細胞生物が食料を得ていたという。

・これまでの説より15億年以上も前に、動く生物が存在

当研究の共著者 Ernest Chi Fru氏は、「これは、海底のバクテリアマットから生成された栄養素と酸素を探して動いた生物だと考えられる」と語る。当研究は、雑誌National Academy of Sciencesで発表された。掲載論文では、フランスの海で発見された21億年前にいたと推測される生物も紹介されている。

これまで、地球に初めて動く生物が誕生したのは5億7000年前だと考えれてきた。今回の発見で、その時期が15億年以上も早まる。地球の生命の歴史について、これから新たな議論が重ねられていく。

Cardiff University

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