効果的な主題歌のあり方とは?! Shuta Sueyoshiと三浦大知【Chart insight of insight】

効果的な主題歌のあり方とは?! Shuta Sueyoshiと三浦大知【Chart insight of insight】
 今週のHot100も米津玄師が圧倒的な強さで首位をキープしたが、新曲も続々とチャートイン。今後のリリースラッシュによっては、大波乱が予想される。

 一気に上昇してきた楽曲で特に注目したいのが、今週5位のShuta Sueyoshi feat.ISSAの「Over”Quartzer”」だ(【表1】)。この曲は、AAAの末吉秀太によるソロ名義であり、仮面ライダーシリーズの最新作『仮面ライダージオウ』の主題歌となっている。しかも、DA PUMPのISSAがフィーチャーされているという話題作だ。こういったテレビ番組のタイアップは聴かれるタームが長いため、どのタイミングでリリースするかがポイントだ。実際、この曲も番組がスタートした昨年9月にテレビ・ヴァージョンを配信。その後、11月にフル・ヴァージョンを配信し、この1月にようやくフィジカルのCDをリリースという段階を踏んできた。この積み重ねで期待感を煽り、結果を生んだことは大成功と言えるだろう。仮面ライダーというブランドがあるとはいえ、リリースの組み立てによっては、ここまでの結果にならなかったはずだ。

 同じように、今週のHot100で10位にチャートインしたのが、映画『ドラゴンボール超ブロリー』の主題歌である三浦大知の「Blizzard」(【表2】)。この曲は、映画の公開に合わせるように12月にリリースとなり、発売週で2位まで上昇した。アニメタイアップだけであれば、初動のみで後は下降するパターンが多いが、三浦大知のバリューも手伝い、ラジオのオンエア回数や動画の再生数、そしてツイッターでの話題作りなどで粘り強くプロモーションを続け、6種連続でベスト10をキープしている。もちろん映画のヒット効果もあるだろうが、長く売り続けることを意識したプロモーションの結果と言える。

 大型タイアップが付けばヒットのチャンスは増えるが、ただそこに頼っているだけでは一過性のものになる。いかに連動してプロモーションすればいいのかを分析すれば、これらのようなロングセールスを狙えるのではないだろうか。Text:風奏陽

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