櫻井翔 解散ではなく休止の選択に「『そんなこと許されるんですか?』と大野は驚いていた」嵐会見後『news zero』全文
嵐が2020年にグループの活動を休止することを発表し、1月27日に記者会見を実施。その翌日28日に放送された『news zero』(日本テレビ系)に生出演した櫻井翔さんが「どこまでも聞いてください。すべて話します」と、発表への思いを語りました。
冒頭で今の心境を聞かれた櫻井さんは、「朝からずっとTVを見ていたんですけど、各局たくさん取り上げていただいて、本当に数えきれないほどの方々が温かいコメントを寄せていただいて胸がいっぱいなんですけども……、昨日帰って(お酒を)嗜んでしまいまして、顔が驚くほどむくんでいまして……。でも僕のファンの人は慣れっこなのでたぶん大丈夫だと思います(笑)」と笑顔の挨拶からスタート。
語られたグループ活動休止への思い、復活の可能性……その内容をほぼ全文としてお届けまします。
※質問は簡略化しています。
活動休止会見の裏側「あぁ、どうかこの日が来なければいいなぁ」と思っていた
――会見の前は?
櫻井:昨日当日の昼に、大野に連絡しました。「何かあったら必ず僕がフォローするので安心して会見に臨んで欲しい」と。彼からは「ありがとう」という返事をもらいました。そして夜8時からの会見だったんですけど、30分ほど前に4人に一言話しました。これでいよいよキックオフとなる。2020年12月31日までしっかりと肩組んで今まで以上に一致団結して頑張っていきましょうと話しました。
会見直前は、僕たちコンサートの直前とか歌番組でパフォーマンスする直前にメンバー1人1人がそれぞれの目を見て握手をして、「よし、行こう!」と言って出るんですけど、会見前も同じように本当に出る直前にそれぞれがそれぞれと握手して、「行こう」と。
――コンサート前の握手とは少し気持ちの面では違うのでは?
櫻井:でも、我々としては、この経緯と今の気持ちをお伝えするということでしかないので、コンサート前の握手と意味が違うかと言うと、同じような「さあ行くぞ!」というような思いでの握手だったと思います。
――会見では5人の考えはすべて話せた?
櫻井:話せました。僕が会見中に思っていたのは、ファンの方ぞれぞれ1人1人の気持ちと今私たちの周りにいるスタッフの思いを考えると、「あぁ、どうかこの日が来なければいいなぁ」と思っていたのと同時に、2018年6月に我々決断したことですので、「やっとお伝えできる」という複雑な心境ではありました。
「大野抜きで嵐を名乗り、嵐の歌を届けるのは考えられなかった」
――大野さんは休みたいとおっしゃっていましたが、一番最初は事務所を辞めたいとお話されたんですか?
櫻井:一番最初はそうですけれども、ただ、事務所をやめたいというわけではなくて、彼も会見で言っていましたけど、嵐から離れて自由な生活がしてみたい、そのためには事務所を辞めなければならないのではないか、という話が2017年の6月にありました。そこからもっと先の話になりますけど、事務所の人も含む話し合いの中で、「休むのはどうか」という話がありました。大野は本当に驚いていて、「そんなこと許されると思っていなかった、そんなこと許されるんですか?」と。それで事務所の人から、他のメンバーはどうなの?と聞かれて、「本人がそれでいいならいいよ。休んだら?」と。
――嵐は5人で1つだとよくおっしゃっていますが、解散はチラついた?
櫻井:おっしゃる通りみんな1人でも欠けたら嵐ではないと思っているので、2017年6月においては、(解散は)チラつきはしましたけど、なんとかそれを回避してみんなが納得するところに着地させなければならない。おそらくそれは自分の役割だと思っていました。
――全員が納得する着地点をどのように目指して話し合いをした?
櫻井:僕個人の思いとして申し上げると、5人で歌ってきたので、大野抜きで嵐を名乗り、嵐の歌を届けるのは考えられなかったです。それは、1人でも欠けたら嵐ではない、嵐と名乗れない。それは5人ともまったく一緒の思いでした。ですので、どうにか嵐を守り抜くために、僕がみんなの思いの真ん中というか、全員が納得できるところを探さなければならないんだろうなと思いました。
そのあと冷静に、「じゃあ相葉くんどう? にのどう? 松潤どう?」と全員の話を聞いて、「分かりました。申し訳ないけど今日わかりました、と言える話でもない。ちょっと時間をかけてもう1回話そう」と冷静だったつもりだったんですけど、やっぱり僕も混乱していたんですかね。こんなこと僕は絶対ないんですけど、ホテルのベッドの下の床のところで横になって目覚めて。自分もけっこう衝撃を受けていたのかな、なんて思いましたけどね。
――では、みんなで冷静に話したと思っていた後に、気持ちが高ぶってホテルの部屋で1人で1杯飲むというような?
櫻井:あとで思えばそうなのかなと思います。ただそういう話があった後も、その話で終わって「じゃあ明日ね」というグループでもないので、また普段どおりの話をして、普段どおりの楽しい雰囲気の中で「じゃあまた話そうね」というのが2017年6月のことでした。
「無責任では?」の質問は「あの質問があって伝えられたことがある」
――大野さんと1対1では話した?
櫻井:話しました。「じゃあ、例えばこういう形での活動はどう?」といろいろ話したんですけど、彼の意思が固まっているなと感じました。また、その後大野も他のメンバーとそれぞれ話していますし、大野が他のメンバーと話す間に、僕も他のメンバーそれぞれと何度も話し合いをしています。なんとかそこのみんなの思いをひとつにしたいと。それは僕だけじゃないですけどね、他の4人も思っています。
――嵐のメンバーが話し合いをするのに家に来て緊張したとおっしゃっていましたね。
櫻井:家も緊張しますけど、お店でもそれぞれと話したんですけど、お店選ぶのも難しいんだよな、嵐来るとき。トイレへの動線がとか、個室がどうとか、「松潤来るのか~、どうしよう」みたいな、そんな感じですよ(笑)。
――話し合いはどんな雰囲気だったんですか? 普段どおり和やかな感じ?
櫻井:それはやっぱりずっと和やかにというだけではないです。かといってピリついたわけでもないです。我々いい年齢した大人なので、嵐の将来のことを決めるのに真摯に5人で話し続けたつもりです。
――話し合いで関係性は変わったり新しいものになりましたか?
櫻井:今、すべてが決まった2018年6月から、より絆は太く強くなっているなとは感じますね。
――会見の「無責任では?」の質問が物議をかもしています。櫻井さんの表情もキリッとしたように見えました。
櫻井:私達が一番伝えたかった誠意の部分に関してお話しているので、自分の中の温度が上がったというのはあるかもしれないです。ただ、あのご質問を頂いたおかげで、結果としてきちんと我々の思いの丈が温度をのせて伝えることができた。先程の質問も含めて、他にもいろんな角度からご質問をいただけて、それは本当に良かったです。あの質問があって伝えられたことがあると思います。
「大野はすごく才能が豊かな人。それを20年一緒に我々とともに歩んでくれた」
――改めて大野さんについて今の思いは。
櫻井:大野はすごく才能が豊かな人なんですね。踊りも上手いし、歌も上手いし、絵だって上手いし、文脈と関係ないですけど、字も上手いんですから(笑)。本当に才能が豊かな人だから、他のところに行く可能性も秘めている人なんですよ。それを20年一緒に我々とともに歩んでくれた、それは休んで良いんじゃないかと思います。
――全員がメンバーの思いをリスペクトして休止の決断をしたというのはすごいことですが、その役割を櫻井さんが担うのは大変でしたか?
櫻井:大変ではないです、自分たちのことなんで。リーダーである大野の思いを他の4人が受け入れたというわけではなく、メンバーの1人である大野の思いを5人全員でなんとか1つの着地点にたどり着くことができた、というのが正確なニュアンスかと思います。事実リーダーなんですけども、グループ内の最高権力者であるリーダーの鶴の一声で決まったというニュアンスでは決してないです。
嵐は信頼し、尊敬し、尊重しあえる人たちが集まっていた
――嵐は、全員が納得するまで話し合うことができるのはなぜ?
櫻井:信頼し、尊敬し、尊重しあってきた仲間だったこと。そして、他の自分以外の4人がそういう人が集まっていたこと。だから、あの4人だったからということでしかないと思うんですけどね。
――グループだと何人かに分かれたり、誰が真ん中に立つなどありますが、嵐は?
櫻井:僕たちはいわゆるセンターがいないグループなんですね。デビュー当時からシングルのジャケット撮影をするごとに毎回真ん中の人が変わっていて。そういう意味でいうと、僕たちは当時目指していたのが、誰がセンターになっても違和感のないグループというのが僕たち、スタッフも含め目指していたところだと思うんですけど。他のメンバーの活躍を嫉妬するような人が1人もいないというのがあるかもしれないです。センターが作られたときに、「そこに行きたいな」というより、「いいよ、今行っときなよ!」という人たちだと思います。
――揉め事は1回もなし?
櫻井:揉め事はないですね。問題提起みたいなレベルではありますけど。大体それを言うのは僕なんですけど(笑)。1つ1つは思い出せないですけど、そういったときも、「たしかに、そういうのはあるかもしれないね」と聞き入れてくれるのが、やっぱりあの4人ですから。「なにそんなの、いいよ」という人は1人もいないのがあの4人ですね。
――本当にみんなが同じ熱量でやってきたんですね。
櫻井:我々年齢幅も近いので、中学生の頃からずっと一緒にいて、思い出を共有している量がものすごい多いんですよ。何かの曲を聞けば、「あのテレビ局の楽屋だよね」とか、何かの漫画の話をしたら、「中3のとき流行っていたよね」とか。幼馴染的要素もあるのかな、と思うんですけどね。
「山の頂の先には下る景色しか基本的にはない」
――嵐は、30代後半になってからの活動をどう考えていた?
櫻井:僕が30歳になったあたりに他の4人に話したんですけども、「今はありがたいことにキャーキャー言ってもらっている。でも、年齢を重ねるからいつかそれはなくなるかもしれない。いつか国立ではできなくなるかもしれないし、いつかドームではできなくなるかもしれない。なら、その準備を今から始めておきたいし、後に歳を重ねたときに、成熟した大人のグループになっていきたいね」という話は30歳になったくらいの頃に話しました。そうなれているかは別ですけど。
――人気絶頂だからそう思う必要もない走り方だったのでは?
櫻井:思ってもいないですけど、仮に絶頂だとしたら、山の頂の先には下る景色しか基本的にはないですから。いつかそのときの備えをということです。
嵐の復活は……櫻井「ありますよ」
――2020年12月31日まで嵐でどんなことを実現させていきたいのか。
櫻井:個人的な話になってしまいますけど、発表したコメントでもお伝えしましたが、温かみを感じられる線香花火のようなものから、どでかい打ち上げ花火のようなものまで、可能性の是非も含めて日々考え続けています。2020年12月31日まで、少しでも、1人でも多くのファンの方に喜んでいただけるよう、楽しんでいただけることを考えて考えて準備しているという感じです。
――2021年からのイメージは?
櫻井:今は2020年までの嵐のことで頭がいっぱいなのであまりイメージはできていないですけど、2021年以降は一時的にですけど、それぞれの活動になっていくので、そうなったときの準備をこのおよそ2年で我々それぞれもしていかなきゃならないだろうとは思っています。
――発表直後にお聞きしづらいですが、ずばり、嵐の復活はありますか?
櫻井:ありますよ、あります! いつかまた5人で揃ってパフォーマンスするというのを頭の片隅に起きながら、2020年12月31日以降はそれぞれが活動していくことになると思います。
――2021年以降、個人的に具体的に思い描いていることは?
櫻井:MCもそうですし、ドラマもそうですし、映画もそうですし、すべて大絶賛受け付けております! これは強くこの場をお借りしてお伝えしたいと思います(笑)。
――こんなに前向きな活動休止って素敵ですね。
櫻井:ファンの方みなさんがすべてを納得いただいているかというと、そうではない部分もあると思いますけど、温かく我々の決断を見守っていただいたというのは、心から感謝をしています。
ファンからの質問やメッセージへの返答
――受け入れるのには時間がかかると思いますが、一番胸の中にあるのは感謝です。
櫻井:受け入れるのに時間がかかる中で、我々の思いを受け止めていただいて本当に感謝しています、ありがとうございます。
――今夜の櫻井キャスターからの言葉を受け止め、信じようと思います。嵐は、5-1=0なんですね。
櫻井:ありがとうございます。これは、我々の結果の方程式だっただけで、すべてのグループがそれがベストかと言うと、それはまた違う形もあると思いますけどね。
――SNSで「#大野くんの夏休み」や「#嵐ファン全員で嵐5人幸せにしてやるよ」といったタグが出来ていますが、ファンの思いは伝わっていますか?
櫻井:もちろん伝わっています、驚きました。一番気にしていたのは、我々の決断がファンの人たちにどう届くかというのが気になっていたところで、こんな温かく「ファンのみなさん全員で嵐5人を幸せに~」なんて、本当に温かく見守ってもらっているなと思いました。嬉しかったです。
――2021年以降、お休み中の大野さんと連絡はとるのでしょうか?一緒に出かけたりする予定は?
櫻井:出かける予定は今のところはないんですけど(笑)、今のところではですよ! 可能性としてはもちろんあります。先程も申し上げた通り、我々は幼馴染でもあり、友人でもあり、家族のようなものでもあり、しかもビジネスパートナーでもあるんですよね。それは、今までと変わらず連絡もとりますし、会うことも当然あると思います。
――2021年以降も嵐のファンとして過ごしていいですか?
櫻井:こんな言葉嬉しいですよ。もちろん、嵐のファンでいてくれたら、我々こんなに嬉しいことはないです。
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