カニエ・ウェストの【コーチェラ】出演が実現しなかった理由、アリアナがヘッドライナーに抜擢された経緯が明らかに

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カニエ・ウェストの【コーチェラ】出演が実現しなかった理由、アリアナがヘッドライナーに抜擢された経緯が明らかに

 2019年4月12日~14日と19日~21日の2週にわたって開催される【コーチェラ・フェスティバル2019】のヘッドライナーとして出演交渉の最終段階に入っていたカニエ・ウェストが、決定目前にフェスティバル側に無理難題を押し付けて交渉が決裂していたことが明らかになった。

 ラインナップが発表される2日前の2019年1月1日、カニエは【コーチェラ・フェスティバル】の共同設立者であるポール・トレット(Paul Tollett)に対し、米カリフォルニア州インディオで行われるフェスティバルの敷地中心部に巨大な特注ドームを設置することを要求した。彼はコーチェラのメイン・ステージが狭すぎると主張し、過去に仕事をしたことがあるセット・デザイナーのジョン・マグワイアによるドームでなければ納得のいくパフォーマンスができないと譲らなかったそうだ。

 【コーチェラ・フェスティバル】を運営するGoldenvoice(ゴールデンヴォイス)側はカニエの要求に対し、メイン・ステージでは過去にビヨンセやレディー・ガガなどが何百人ものミュージシャンやバックダンサーを従えて圧巻のパフォーマンスを披露していることや、そもそも【コーチェラ】のステージが北米で最大級のものであることを指摘した。また、カニエが要求しているような規模のドームを4か月で建設するのは不可能である上、そのために敷地内設備を再配置すると簡易トイレの大部分が設置できなくなることを説明した。

 関係者によるとカニエは、自分はクリエイティブなヴィジョンがあるアーティストであり、簡易トイレについて相談している時間はなく、トイレ問題はゴールデンヴォイスが解決すべきだと苛立った様子で電話を切ったそうだ。

 カニエ・ウェストの【コーチェラ・フェスティバル】出演は数年前から交渉が進められており、元日の電話会議のあともヘッドライナーの発表直前までカニエの代理人がドームの建設を促していたようだが、双方がまだ契約書にサインしておらず、支払いが発生していなかったことから、ゴールデンヴォイス側が交渉を取りやめる決定をしたとのことだ。

 カニエの出演がキャンセルになった直後からゴールデンヴォイスはアリアナ・グランデとの交渉に入り、24時間も経たないうちに最終日の大トリとしての出演が確定した。アリアナ・グランデのマネージャーは米音楽業界屈指の大物マネージャーであるスクーター・ブラウンで、ブラウンはカニエ・ウェストとの業務提携を2018年12月初旬に終了したばかりだった(昨年2度目の決裂)。

 世界有数のフェスティバルに大物アーティストをブッキングする難しさを物語る今回の騒動だが、これらのアーティストは1回のパフォーマンスにつき200万~500万ドル(約2.17億円~5.42億円)を稼ぐことができる一方で、フェス側もアーティストの無謀な要求を跳ね返せるほどのブランド力をつけてきた現状がうかがえる。今年で20周年を迎える【コーチェラ・フェスティバル】は、カニエや契約上の理由から12月にキャンセルになったジャスティン・ティンバーレイクなどの超大物が出演しなくとも、チケットの第1弾は6時間で完売しており、多彩なラインナップには2018年にブレイクしたバッド・バニー、プシャ・T、BLACKPINKなど旬の顔ぶれが並び、日本からはPerfumeの出演が決定するなど、話題には事欠かない。

 カニエは、ニューヨークで6月に開催される【ガバナーズ・ボール・ミュージック・フェスティバル】でも、ヘッドライナー確定直前に【コーチェラ】と同じ理由から出演がキャンセルになったと米ビルボードが伝えている。

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