【東海大学・初優勝】今年の箱根駅伝を振り返ってみた

箱根駅伝①
1月2、3日に開催された「第95回箱根駅伝」は東海大学が念願だった初の総合優勝を果たした。正月の恒例イベントでもある箱根駅伝は今年も数々のドラマを生んだ。時間は少し経ちましたが、今大会を振り返ってみようと思います。

●東海大学「黄金世代が本領発揮」初の総合優勝をした東海大学は1区から10区まで大崩れすることなく、どの区間も区間上位で快走し、力の強さを見せつけた。往路は2位となってしまったが、復路で1分14秒差を逆転した。大会MVPに輝いた小松陽平(3年)は1997年の古田哲弘(山梨学院大)がマークした区間記録を更新する素晴らしいタイムで駆け抜けた。この走りが後続に与えたダメージは大きい。そして何より2年前から期待されていた「黄金世代」と呼ばれる3年生がついに箱根で結果を残した。今大会区間エントリーした4年生は2人だけで、3年生エースの關颯人は最終的にエントリーしなかった。このことを考えると来年も優勝候補筆頭は間違いなく、来年度は盤石の状態であれば大学駅伝3冠も狙えるチームだ。

●青山学院大学「力を見せつけた意地の走り」箱根駅伝5連覇、大学駅伝3冠を逃してしまったものの、往路6位から復路で2位まで巻き返し、復路優勝した。総合優勝は逃したものの青山学院の意地をまざまざと見せつけられた。3区の森田歩希(4年)の区間新記録もあり、3区終了時点では想定以上に好位置で襷リレー、4区で順位を落としたとしても5区で逆転できるというのように思えたが、ここで誤算が生じる。4区の岩見秀哉(2年)が想定外の失速、5区で区間賞候補だった竹石尚人(3年)も足にテーピングがされている状態で、抜かれ方が明らかにおかしい状態だった。往路は誰もが意外な結末と感じたのではないだろうか。復路は6区小野田勇次(4年)の区間新をから始まり、復路区間は全て2位内で走り強い青学を見せた。来年は挑戦者として臨むことになるが、この負けが青学の新たなスイッチになるかもしれない。岩見、竹石は来年並々ならぬ思いで再びこの舞台に戻って来るだろう。

●東洋大学「戦力を維持し続ける強さ」1区から5区までは想定通りの内容で往路優勝。さらに4区相澤晃(3年)圧巻の区間新、復路6区も昨年ブレーキになってしまった今西駿介(3年)も今年は区間3位の快走をしたが、渡邉奏太(3年)をエントリーできなかったこともあり、結果は地力の差がでてしまったという所だ。毎年、戦力が変化する中で11年連続3位以内というのは凄いの一言。来年も優勝争いに酒井俊幸監督のもと間違いなく絡んでくるだろう。

●1区の転倒について今年は1区のスタート直後に転倒のアクシデント。大東文化大学の新井康平(4年)は全治半年のケガを負うも最後まで走りぬいた。選手のために止めるべきか、選手の信念を通させるのかこの選択だけはとても難しい問題である。今回の出来事で襷の重み、選手のプライドを象徴したシーンではないかと思う。様々な意見はあると思うが、選手の意思をできる限り尊重してあげたいとライターは考えます。

●変化した区間の重要性青山学院大学の原晋監督が「4区の難しさ、大切さを自分自身に圧力をかけて考えるべきだった」と反省した。昨年から区間の距離変更により、今まで「つなぎの区間」とされていた4区の距離が伸びたことで、エースクラスの選手をエントリーする区間に様変わりした。復路のエース区間は9区だが、8区までに勝負をある程度決めてしまっているのが現状である。そして何よりきっちり走れる選手を10人揃えないと勝てない時代になってきた。

●ライターが思うMVP東海大7区阪口竜平(3年)がライターの思うMVPです。区間新、区間賞を獲得した選手がいるのに何故阪口選手を選んだかというと、1位を走っていた東洋大学を1分4秒差詰めて、4秒差で襷を渡し8区で勝負できる位置にもっていったこと。これが小松選手の区間新に導いた要因の1つなのは間違いない。夏に怪我をして、歩くのもやっとな状況で出雲、全日本は出場しなかったが、見事な復活を箱根で果たした。また差を詰められる状況でしっかり詰められる選手は本物だと思う。

●まとめ今年は総合優勝が東海大学、往路優勝が東洋大学、復路優勝が青山学院大学とバラバラな結果が出た。やはり3強は強かったなという印象です。そして5区間で区間新記録が出るなど、大学駅伝のレベルそのものが上がってきている。そして総合優勝の難しさを感じさせる大会でした。今大会で新たなスター選手、スター候補の選手が誕生している。早くも来シーズンが楽しみだ。
そして、今月20日には「第24回全国都道府県対抗男子駅伝」が行われる。箱根で活躍した選手が出場すると思いますので、是非こちらもチェックしてみてください。
2020年は箱根駅伝にどんなドラマが用意されているのだろうか。

(Written by ユーサク)

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