【2018年米音楽界を歌詞でプレイバック】「APESHIT」ザ・カーターズ~【グラミー賞】の存在意義とは
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2018年の米チャートを賑わせたヒット曲や話題曲の中には、今年の米音楽界におけるトレンドや、社会の動きが歌詞に凝縮されているものがいくつも見られた。
米ビルボードがこれらの楽曲を起点に、米国における2018年の音楽事情/社会情勢を振り返っている。本日は、仏ルーヴル美術館で撮影されたミュージック・ビデオも話題となったザ・カーターズの「APESHIT」をピックアップする。
「Tell the Grammys fuck that 0-for-8 shit/ Have you ever seen the crowd goin’ apeshit?」(8打数0安打なんてどうでもいいってグラミー賞には伝えろよ/観客が熱狂するのを見たことあるかよ)
2018年の【第60回グラミー賞】候補者が発表された際、ジェイ・Zの『4:44』やケンドリック・ラマーの『DAMN.』が複数部門でノミネートされたことから、ようやくヒップホップ・アーティストが正当に評価されると期待された。ところが蓋を開けてみるとそのようなこともなく、ジェイ・Zは8部門にノミネートされていたにも関わらず無冠に終わり、6月にサプライズ・リリースされた『エヴリシング・イズ・ラヴ』で主催団体を上記の表現でディスった。(前年の【グラミー賞】の<年間最優秀アルバム>最有力候補とみられていた妻のビヨンセの『レモネード』が、アデルの『25』に負けてしまったことも影響していただろう。)
ここ数年【グラミー賞】の存在意義をめぐる議論が続いており、同賞を主催するナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス(NARAS)は、新たに女性やマイノリティが業界内で直面している障害を特定するためのダイヴァーシティ&インクルージョン(多様性とその受け入れ)推進委員会を設立した。12月に発表された【第61回グラミー賞】の候補者の顔ぶれからは改革の成果が見られ、授賞式での結果が注目される。
◎「APESHIT」MV
https://youtu.be/kbMqWXnpXcA
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