太陽エネルギーで水から高温の過熱蒸気を生成する画期的なデバイスをMITが考案

この成果をまとめた研究論文は、科学オンラインジャーナル「ネイチャー・コミュニケーションズ」で公開されている。
・太陽エネルギーを効率的に活用し、水から高温の過熱蒸気を生成

そこで、この特殊素材と水を接触させずに太陽エネルギーで高温の蒸気を発生させる、タブレット端末のようなサイズのデバイスを新たに開発。
この特殊素材を中心として、太陽からの短波長を吸収する金属セラミック複合材料を上部に、長波長の赤外線を放射する素材を下部に挟み込み、三層構造によって、太陽エネルギーを効率的に活用し、水を沸騰させる仕組みだ。
太陽熱は中心部の特殊素材でも吸収され、この熱を使って下から上昇してくる水蒸気を加熱し、過熱蒸気を生成。
過熱蒸気は、デバイスに装着されたチューブを通じて取り出すことができ、調理や掃除、医療機器の滅菌などに活用できる。
・調理や掃除、医療機器の滅菌など、様々な用途に活用できる可能性
研究チームが晴天の屋外でこのデバイスの実験を行ったところ、1時間半で100度に達した後、3時間半にわたって過熱蒸気を生成し、その温度は146度まで上昇した。
研究チームでは、今後、このデバイスの改善に努めるとともに、様々な用途への展開を検討していく方針だ。(文 松岡由希子)

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