動画:アンコール・ワットの門前の小僧8か国語を操る

お寺の門前に住んでいる子供が誰に習うともなくお経を諳んじるのを見て、昔の人は言いました。「門前の小僧習わぬ経を読む」と。

時は現代。世界中から観光客が押し寄せるカンボジアの世界遺産、アンコール・ワット寺院の門前の小僧は、なんと8か国語を操るのだとか。

動画:Young souvenir seller shows off linguistic skills(YouTube)
https://youtu.be/31n9EBLZ-zo[リンク]

東南アジアの観光地でよく見かける物売りの少年。年の頃は8才前後でしょうか。

「(中国語で)僕は広東語、中国語、英語、タイ語、日本語、韓国語、フランス語、スペイン語が話せるよ」
「(フランス語で)マダム、お1ついかが? 1個1ドルだよ」
「(広東語で)この笛は1ドル。吹き方がわからなければタダで教えるよ」
「(日本語で)オネーサンカワイイネ! フエハイッコイチドル」
「(中国語で)ねぇ、買っておくれよ。全部1ドルだよ」
と首から下げた箱からあれこれお土産品を手に取って売り込みます。

旅行者が中国語で「もうあなたのお友達から1つ買っちゃったのよ」とやんわり断ると、
「(中国語で)もう1つ僕からも買ってよ。あなたのために歌を歌うよ」
「僕からも1つ買ってよ。学校に行くお金がないんだ。3つ……5つで2ドルにしとくからさ」
と食い下がり、中国語で歌謡曲を披露。この熱心さには旅行者も根負けして、いくつかお土産を買うことを決めたのでした。

旅行者がお土産を選んでいる最中にも、少年はスペイン語で「お姉さんカワイイね! もう1つ買ってくれれば負けとくよ」と頑張り、さらにドイツ語とマレー語で1から10までを数えてみせます。少年はこれらの言葉をすべて旅行者たちから学んだと言います。

カンボジアでも小・中学校9年間の義務教育期間が設けられていますが、小学校の就学率が7割に満たないという調査もあります。この少年も学校に通えず、観光客相手に毎日物売りをしているうちに自然と多くの言語を話せるようになったのでしょう。少年の卓越した多言語能力の裏には、アジアの最貧国ならではの事情が隠されていたのでした。

画像とソース引用:『YouTube』より

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