パンクス会社員★フーヨンのハードコアジャーニー 第2回「BLACK FLAG」の巻(2)

パンク・ハードコア系の音楽マニアながら、現在は企業戦士として、ときには海外へ出張するなど日々忙しく働くパンクス会社員★フーヨン。
自らの体験を綴るハードコア・旅日記(?)「パンクス会社員★フーヨンのハードコアジャーニー」第2回。いよいよ、BLACK FLAGの待つライヴ会場へと向かうフーヨン。そこで観たものとは⁉
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決戦は金曜日、2013年6月7日。アイオワ州の州都デモインにあるWooly’sという場所が会場でした。最大キャパ700人の会場に入ってみると、5~6割が埋まっている程度で少し寂しい客入りの様子。来場者は全体的に平均年齢高めで、MisfitsやDead Kennedys など80sUSHCバンドのTシャツを着ている人多数。物販に期待していましたが、昔のアルバムジャケットTシャツのみ。しかしながら1枚10ドルだったのでとりあえず買っておきました。
前座はGood For YouというGreg Ginnの別プロジェクト。ヴォーカルは有名スケーターでこの当時BLACK FLAGのマネージャーをしていたMike Vallely。ベースは元Screeching weaselの若手で、ドラムはGregのソロを手伝っていたというGary Mooreというヒッピー風のおじさん。ライヴ前会場周辺を全身ピンクの服着て裸足で徘徊している人がいて驚きましたが、なんとこのドラムの人でした。ライヴは時にBLACK FLAGを彷彿させる佳曲がありましたが、特に盛り上がらず一時間足らずで終了。
続いて、さして待つことなくさらっとBLACK FLAG登場。それもそのはず、ボーカルのRon Reyse以外はGood for youと同じメンバー構成なのでした。ほとんどMCもなく全22曲を演奏、内訳は初期の曲と、のちにリリースされたニューアルバム『What the…』の曲でした。ライヴを見ているときはかなり興奮して自分の中では盛り上がっていましたが、後日YouTubeに上がっていた当日の動画を見ると演奏、特にドラムがもたついてて残念な感じ。思い返すと、現場では期待先行で冷静じゃなかったんだと思います。振り返ってみれば観客も対して盛り上がっていませんでした(泣)。
そんなライヴの終了後、客席にメンバーと当時バンドのマネージャーだったMike Vallelyがいたので話しかけてみました。
Ron Reyesはとても紳士的で物腰柔らかな感じでした。セットリストの紙をくれないかと頼むと、「僕のはもうあげちゃったし残っているのは他のメンバーの分だから……」と遠慮気味。もしかしたらこの時点ですでにGregとぎくしゃくしていたのかもしれません。
Greg Ginnは気難しそうなイメージでしたが話せば良いおっちゃんという感じでした。「日本でもぜひツアーしてほしい」と言うと、ニッコリ笑っていました。Mike Vallelyはちと怖かったです。気さくでしたが目が笑っていない(汗)。
ライヴ中、1人の観客がず~~~っとメンバーに向かって中指を立てていましたが、今となっては少し気持ちはわかります。一言でまとめれば「カラオケ大会」といったところでしょうか。その後、2013年11月に翌月のアルバム・リリースを控え、オーストラリアでライヴがあったようですが、まさにBLACK FLAGというかGreg Ginn……という感じで、そこからの動きが恐ろしかったのです。
~第3回につづく~
文&写真:パンクス会社員★フーヨン











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