合皮のお手入れ術~5つのポイントでキレイに長持ち~

合皮のお手入れ術~5つのポイントでキレイに長持ち~

バッグや靴、ソファーなど、様々な製品に使われている合皮(合成皮革)。
本革に比べて安価で水濡れや汚れに強いものの、長持ちしない、というイメージを持っている方が少なくないでしょう。
しかし、合皮も正しくお手入れすれば、経年劣化を防ぐことも可能。
そこで、本記事では合皮の正しいお手入れ方法を分かりやすく解説していきます。
ぜひ参考にしてください。

そもそも合皮(合成皮革)とは

合皮(合成皮革)とは、基布(不織布を除く)に合成樹脂を塗布し、表面を本革に似せて加工した人工の素材のこと。

天然の本革と比較して価格がお手頃で、なおかつ雨をはじき、汚れがつきにくいというのが合皮の最大のメリットです。

本革と比べて手入れが簡単なので、シューズやブーツといった靴のほか、バッグや財布、ソファーなど身の回りの多くのものに使用されています。

この合皮は、使用する合成樹脂が塩化ビニル樹脂であればPVCレザー、ポリウレタン樹脂であればPUレザーに分けられます。

PVCレザーとPUレザーの違いを簡単にご紹介すると、PVCレザーは表面がつるつるしていて汚れに強く、機能性・耐久性が高いものの表面がひび割れやすい素材。

そして、PUレザーは柔らかくしなやかなため手触りが本革に近く経年劣化しにくいものの、加水分解によってべたべたしやすい素材です。

それぞれの特徴を念頭に、商品を選ぶといいでしょう。

合皮製品のお手入れ方法

© PIXTA

合成皮革は本革と違って人工の素材のため、本革では定番のクリームによる栄養補給が不要です。

今回は合皮製の革靴を例に、合皮製品のお手入れ方法をご紹介します。

実際にお手入れする際は、事前に説明書や洗濯表示を確認してください。

【用意するもの】

洗濯用中性洗剤・・・適量

柔らかい布・・・1枚

ブラシ

 

【合皮製革靴のお手入れ方法】

最初に靴全体をブラッシングして、靴に付着したホコリを取り除きます。

次に水を固く絞った柔らかい布を使って、汚れが気になる部分を水拭きします。

これだけでは落ちない汚れがある場合は、水で薄めた中性洗剤を布に染み込ませて、再度拭いてください。

汚れが落ちたら仕上げに水拭きしたのち、風通しの良い日陰の場所で乾かして、手入れ完了です。

 

合成皮革は熱に弱いため、乾燥機やドライヤーを使った無理な乾燥は厳禁です。

直射日光が当たらない通気性の良い場所で、じっくりと乾かすようにしましょう。

 

合成皮革をキレイに保つためのポイント5選

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ここでは合皮製品をキレイに保つために、注意すべきポイントをご紹介していきます。

 

合皮製品には防水スプレーを使わない

合成皮革はもともと撥水性が高いため、手入れ後の防水スプレーによる保護は不要です。
むしろ合成皮革に防水スプレーを使用すると、表面が白くなってしまうことがあります。
これを落とすためにかえって手間を増やしてしまうため、合皮製品に対しては防水スプレーは使用しないようにしましょう。

 

直射日光を避ける

本革と同じく、合成皮革も熱に弱いという欠点を持っています。

例えば合皮製のソファーなどは、直射日光が当たらない場所に設置するのが無難ですよ。

直射日光だけでなく暖房機器による熱にも弱いため、特に寒い季節には暖房機器と合皮製品の位置関係に注意しましょう。

 

汚れは早いうちに取り除く

いくら合成皮革は汚れがつきにくいと言っても、まったく汚れがつかないわけではありません。

乾拭きで良いので、汚れが付いたと思ったらさっとひと拭きしましょう。

こまめに手入れしていれば、汚れの付着による劣化も抑えることができますよ。

揮発性の有機溶剤を使用しない

合皮についた汚れを落とすためについついやってしまいがちなのがシンナーやベンジンなど揮発性の有機溶剤で拭き取ろうとすること。

揮発性の有機溶剤を使用すると、むしろ表面の劣化・変質を招いてしまうので、使用しないようにしましょう。

水に濡れたままにしない

先述した通り、合皮は水濡れにも強い性質を持つ素材ですが、水に濡れたまま長時間放置してしまうのはNG。

水に濡れたままで放置してしまうと、裏地にカビが生えてしまうこともあるため、なるべく早く水分を拭き取って乾かすようにしましょう。

カビが生えてしまった合皮のお手入れ方法

使用している合皮製品にカビが生えてしまった場合のお手入れ方法として

裏返して天日干し

重曹で拭き取る

という方法があります。

 

まず、カビは水で濡れたままにしてしまったために発生したものであり、合皮は直射日光には弱い素材。したがって、表面のカビを水で濡らしてよく絞った布で拭き取って落としたうえで裏返し、天日干しすることで乾燥させる、という方法が有効となります。

天日干しができないという表示がある製品の場合、風通しの良い場所で陰干しするといいでしょう。

 

この方法でとることができなかった場合、100mlの水(ぬるま湯)に小さじ1杯の重曹を溶かした重曹水でカビを拭き取る、という方法が有効です。

ただし、重曹水で拭くと合皮の油分が取れて表面が白っぽくなってしまうため、重曹水でカビを拭き取った後は、必ずクエン酸とオリーブオイルを1対1で混ぜたもの、または、保湿クリームを塗ってケアするようにしましょう。

 

正しいお手入れで合皮も長持ち

合皮製品のお手入れ術は、いかがでしたか? 合皮は本革と違って長く愛用しにくいのが欠点ですが、お気に入りは少しでも長く使いたいですよね。

ぜひ今日から試してみてくださいね。

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