“コーヒーの国”イタリア・ミラノに“スターバックス”が初出店
グローバル経済に圧倒的な影響力を持つアメリカ。アメリカ企業というフィルターを通すと、一気にグローバルでの認知度が高まります。タカラトミーのおもちゃだったものが、ハズブロやハリウッド映画の影響で『トランスフォーマー』として世界中に認知されているケースや、日本国内市場向けで欧米向けに輸出していなかったスカイラインGT-Rなどの自動車が、ハリウッド映画『ワイルド・スピード』で世界的に人気が出たケースなどがいい例でしょう。
コーヒーチェーンの“スターバックス(以下、スタバ)”もこうした事例の一つになります。エスプレッソやカプチーノといったイタリアを代表するコーヒーを、世界中で当り前の飲み物にしたのはスタバの功績でしょう。
そのスタバが初めてエスプレッソやカプチーノの本場イタリアに出店したと話題になっています。アメリカで大人気の寿司チェーンが満を持して東京進出した、と同じ意味合いだと思えばわかりやすいかと思います。
Starbucks Open First Store in Italy I Fortune (YouTube)
https://youtu.be/m0JT7GZos_4
フォーチュン紙が公開した動画によれば、ミラノにオープンした“スターバックス・リザーブ・ロースタリー”の特徴は、100種類以上のカクテルが提供されるバーの併設、アイスクリームメニュー、イタリア産大理石などを使った豪華な内装、ピザ用の石窯などだそうです。
"Why? Is Starbucks even coffee?" one Italian espresso drinker says.Italy's first ever Starbucks is opening in Milan. Watch how coffee-proud Italians react to its arrival https://t.co/DlNXKES3oZ pic.twitter.com/df6r9v2LDi— TicToc by Bloomberg (@tictoc) 2018年9月9日
https://twitter.com/tictoc/status/1038577850159443973
当然予想される賛否両論ですが、ブルームバーグがイタリア人の反応を伝えています。悪意ある編集かどうかは定かではありませんが、ブルームバーグが公開した動画では、「アメリカ人はコーヒーの作り方を知らない」、「スタバのコーヒー飲んだけど、イタリアンコーヒーのほうが美味しい」、「スタバ? コーヒーなの?」といった否定的な意見を紹介しています。
Starbucks in Milano: the worst coffee I’ve tasted in Italy & the longest line of tourists I’ve ever seen.#sad— Julia (@juleskril) 2018年9月9日
https://twitter.com/juleskril/status/1038763855156076545
イタリア人女性は、「ミラノのスタバ:これまでイタリアで飲んだ中で最悪のコーヒー、そしてこれまで見た中で一番長い旅行者の行列」とツイート。その他にも「イタリア人向けじゃなくてミラノを訪問した観光客向けの店舗」、「イタリアでカプチーノやエスプレッソ飲んだことある? スタバのコーヒーは本場の味の足元にも及ばない」、「コーヒー店ではなくテーマパークだね」、「イタリアという国ではかぼちゃはラビオリに入っているもので、ラテには入るものじゃない。よってイタリアはスタバを必要としていない」、「“コーヒーの国”にスタバいる?」という否定的な意見が目立ちました。
前述したように、日本人の感覚で言えば、アメリカで大人気の寿司チェーンが満を持して東京進出したようなものなので、拒否反応が起こるのも無理ないといったところでしょうか。コーヒーの味で勝負するのではなく、観光客向けの名所的な位置付けであればイタリアでも戦っていけるかもしれませんね。
※画像:
https://news.starbucks.com/press-releases/starbucks-arrives-in-milan-italy-roastery
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