生ウニと大吟醸で至福の晩酌♪ツレヅレハナコの三陸グルメ旅

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生ウニと大吟醸で至福の晩酌♪ツレヅレハナコの三陸グルメ旅

宮城県を代表する漁港の町・塩釜と、日本三景にも選ばれる景勝地として知られる松島。ともにさまざまな海の幸や、歴史ある地酒がそろう美食エリアでもあります。酒と食を愛する編集者・ツレヅレハナコが、満腹ひとり旅に出発!

歴史ある蔵で、利き酒から旅をスタート!

最初の目的地・塩釜への玄関口は、JR東京駅から東北新幹線で約1時間半のJR仙台駅。そこからJR仙石線に乗り換えて、30分ほどすればJR本塩釜駅に到着です。駅を出ると、すぐそこは海! 潮の香りを感じながら、まずは予約しておいた酒蔵見学へ向かいましょう!
本塩釜駅

来たぜ、本塩釜!

塩釜の酒といったら、やっぱり「浦霞(うらかすみ)」。1724年から酒造りを続ける老舗であり、すぐ裏手に位置する鹽竈神社のお神酒(みき)酒屋として現在に至っています。
浦霞 酒ギャラリー

さすがの風格な、老舗ならではの店構え!

蔵ガイドは1日2回、所要時間15分ほどの予約制。製造現場の見学・説明はないですが、担当の方が建物の外観や蔵の歴史について案内してくれます。蔵通路には「稲井石」がびっしりと敷き詰められており、取材中にたまたま通りかかったおじさんも「いい石だね!」と褒めていきました(笑)。
稲井石

石目が美しく、黒くどっしりとした「稲井石」が敷かれた通路

東日本大震災時には津波による敷地内への浸水もあったそうで、外壁には当時の水位を示す白い線が。社員は全員無事ながら、建物・機械などへの被害や約3万本の酒瓶の破損など、被害も大きかったそう。
浸水のあと

壁にある白い線まで浸水…大変だっただろうなあ
浦霞 写真

当時の蔵の様子を、写真付きで説明してくれます

ひと通りお話を伺ったら、お楽しみの試飲。きゃっほう! 蔵に併設された「浦霞 酒ギャラリー」のカウンターで体験できます。まずは300円でオリジナルお猪口を買ったら、3種類を1杯ずつ試飲。この日は季節限定の夏酒がありましたが、お酒の内容は月替わりだそう。
浦霞 試飲

ズラリ並んだ今回のお酒。普段は3種ですが、この日は特別に梅酒も

日本屈指の米どころだけに、地元米の使用にもこだわりが。酒米の個性や磨き具合の違いも説明もしていただくと、よりおいしく感じられるのが不思議!
酒米

酒米は「山田錦」と「まなむすめ」。贅沢な磨きっぷり!
浦霞を注ぐスタッフ

さーさーどうぞ。ぐふふ。

私はさっぱりと軽い夏酒が大好きなのですが、こちらもめちゃうま! アルコール度が低めでさわやかな飲み口なので、お猪口一杯と言わず、もっと飲みたい……。というわけで、結局1本買って帰りました。季節限定の純米生酒もフレッシュな味わいで、うまみと酸味のバランスがいいなあ。県内ラベルの純米生酒など、宮城県限定発売のお酒が飲めるのは、現地に来たからこその楽しみですよね。
浦霞 店内

店内でも、お酒や酒器などを購入できます

「寿司の町・塩釜」で旬の味を堪能!

塩釜は人口当たりの寿司屋の数が日本一。まさに「寿司の町」! 道を歩けば寿司屋にあたる勢いですが、迷いに迷った結果、本塩釜駅から徒歩7分ほどの「鮨のしおがま」さんへおじゃましまーす。
鮨のしおがま 外観

落ち着いた店構え
鮨のしおがま 内観

「いらっしゃい!」と明るく迎えてくれる大将

店に入ってカウンターに座ると、笑顔のかわいい女将さんが対応してくれます。まずは地酒とおつまみをお願いしまーす! ……すると、いきなりキターーー! 殻付き生ウニと、「阿部勘」大吟醸! ねっとり濃厚ながらさらりとした口どけのウニで、この季節に来られたことを心から感謝……。「阿部勘」は洋ナシのようなさわやかな香りに、後味のキレも良く、ウニにぴったり。
紫ウニ

むきたてのプリプリ紫ウニ!
酢のもの

数種の野菜を巻き込んだ酢のもの

皮を霜降りにした鯛の刺し身に添えられるのは、薬味たっぷりのつけダレ。すだちやみょうがも添えられていて、薬味好きにはたまらない……。
鯛の刺し身

刺し身にも添え物にもこまやかな心遣い!

さー、握ってもらいますよ! まずは地物の鯵から。上にのっているのは、花みょうが。脂はあっさりしているのに、うまみが濃くてすばらしいわー。
鮨のしおがま 鯵

みょうがは冷水にさらすとパッと開くそう
鮨のしおがま 水だこ

塩でもむことでうまみが増す水だこ。さらに塩抜きしてツメとわさびを
鮨のしおがま マグロ

塩釜といったら、やっぱりマグロ!
鮨のしおがま 穴子

塩とツメと2種で出てくる、パリパリふわふわの穴子

さんざん握ってもらったけど、やっぱり飲み足りない……。大将が教えてくれる地元の歴史やおいしいものの話もおもしろくて、ついついお酒が進みます。すると出てきたのが、クラッシュアイスが敷き詰められた鉢もの。これはいったい……?
大将によると、地元でよく食べられる「水貝」とのこと。水貝とは、生のアワビを水洗いしてから塩水の冷水で食べるというアワビの調理法で、ふわふわの食感が特徴!
水貝

塩釜では貝も豊富だそう

さらに「これもお酒が進みますよ」と出てきたのが、ワタリガニのみそ和え。くるりとカールしたきゅうりに巻いて食べれば、たしかに酒泥棒すぎる! うーん、お寿司はもちろん、つまみで塩釜の海の幸を堪能いたしました。満足!
ワタリガニのみそ和え

大将自慢のオリジナル蟹つまみ!

地元密着居酒屋で、のんびり魚介晩酌

夜は本塩釜駅から徒歩2分の居酒屋「いりそ」さんへ。ご夫婦で営まれているお店で、カウンターにおじゃまします。
いりそ 外観

ホテルからもすぐそこ!
仙台麩

お通しの煮ものも仙台麩入り! 宮城県に来ましたねー

メニューを見ると、宮城のお酒もいろいろある。気仙沼の「水鳥記(みずとりき)」って飲んだことないなあ……ということで、お願いしてみました。華やかな香りにスッキリとした飲み口で、1杯目にぴったり。
水鳥記

もっきりで、なみなみと注がれるお酒! サイコー!

お刺し身の盛り合わせをお願いすると、今の時季ならではのかつおほか、甘海老、水だこ、そしてうになど盛りだくさん! 季節ごとに旬のお刺し身を盛り合わせてくれるそう。
かつお、甘海老、水だこ、うに

わさび、しょうが、にんにくと、いろんな添えものもうれしい~

せっかくなので、塩釜のお酒もいただきます。「阿部勘」の夏酒! 「ボトルがかわいいんですよ」との女将さんの言葉通り、正面のラベルはシンプルなのに、裏面が金魚! きゃー、これはテンション上がりますね。
阿部勘 夏酒

私の残り少ない乙女心も盛り上がるってもんです

宮城に来たなら食べたいホヤ! さっぱり酢のものでいただくのが基本ですな。ああ、酒が止まらない……。
ホヤ

新鮮なので、ホヤのくさみも一切なし!

帰りはタクシーで5分ほどのJR塩釜駅に移動し、東北本線で約7分のJR松島駅へ。近くの宿にチェックイン。さー、明日も飲むぞ!

遊覧フェリーで景色を楽しみつつ、松島へ!

翌朝は、JR松島海岸駅から徒歩5分ほどのフェリー乗り場「松島海岸レストハウス」へいそいそと。憧れの松島を遊覧船で観光できるのです! 私は松島を代表する島々を巡る「周遊コース」に乗船。所要時間は50分ほどです。
遊覧船

塩釜と松島を結ぶ「芭蕉コース」の船。大きな船を見ると、写真を撮らずにいられない……
遊覧船 内観

開け放った窓からの潮風を受けながらシュッパーツ!
松島

すぐに現れる風光明媚な島々の風景

日本三景といわれる松島は、大小約260もの島々が浮かぶリアス式海岸。あの松尾芭蕉も絶賛したといわれる絶景ですが、フェリーだと島のすぐそばを通るので迫力も満点! 船内では適宜説明アナウンスが流れ、手元のパンフレットと併せて、島々の由来や特徴を知ることができます。「松島や~」と、ひとり芭蕉気分でクルージング!
松島 地図

「今このへんか~」とわかりやすい地図付きパンフレット

終点に到着したら、フェリー乗り場の目の前にあるかまぼこ店「松島蒲鉾本舗」へ。こちらでは、かまぼこの手焼き体験ができるのです。
松島蒲鉾本舗

巨大笹かま看板がお出迎え!

1本200円の竹串に刺さったかまぼこを手渡され、焼き台へ。「ぷーっとふくらんできたら裏返してくださいね」とのことで、かまぼこをじーっと眺めながら待つこと数分。
松島蒲鉾かまぼこ本舗 かまぼこ

じりじりと焼けていく笹かま様……

さー、焼けた! 初めて食べる焼きたては、なんともいえない香ばしさ。こりゃおいしいわー。ああ、ビール飲みたくなってきたぞ。
松島蒲鉾本舗 焼きたてのかまぼこ

ふわふわのモチモチ! 焼きたて最高!

ぶらぶらと松島の町を散歩して、お昼ごはんは目をつけていた創業87年の老舗「たからや食堂」さんへ。JR松島海岸駅そばにあります。津波で被災されたそうですが、現在はピカピカの新店舗で元気に営業されています。
たからや食堂

店舗は新しくても老舗の気配!

お目当ては、松島といったら――の岩ガキ! そして、穴子の成育に適している松島湾で育った穴子! 穴子は午前中に売り切れてしまうこともあるそうなので、早足で伺ってしまいました……食い意地。まずは、炭酸で割って飲む地元「一ノ蔵」の日本酒「ひめぜん」で喉を潤します。やー、これはさわやかで食前酒にぴったりですね。
一ノ蔵 ひめぜん

地ビールもあるけど、私はこっち派!

ひと口では頬張れない大きさの岩ガキ! きゃー、会いたかったよ……(ゴクリ)。ミルキーな身が口の中いっぱいに広がる、この幸せ。最高!
岩ガキ

ご主人も「これ食べると、ほかで食べられなくなりますよ」と太鼓判!

そして来ました、「穴子丼定食」! 丸ごと一尾を炭火で焼いてタレをからめた、見るからによだれが止まらない逸品……。ふわっとした身が香ばしくあぶられ、これはたまらんわ……。ごはんにタレがかかっているのも心憎い。
穴子

少しずつオンザライスして食べるのが醍醐味

はー、おなかいっぱいだ……。魚介尽くしの1泊2日でしたが、バラエティ豊かで全然飽きなかったのが、さすがの一言。美しい風景を眺めながらの移動も最高だったし、宮城の地酒も思いっきり堪能することができました。地元の皆さんいわく、このエリアは春夏秋冬でおいしい魚介が入れ替わっていく場所。ぜひ、魚介と地酒を堪能しに出かけてみてくださいね!

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