喫煙関連疾患の指標が禁煙者と同様に変化 フィリップ モリスが加熱式たばこ『IQOS』の曝露反応試験の結果を発表

喫煙関連疾患の指標が禁煙者と同様に変化 フィリップ モリスが加熱式たばこ『IQOS』の曝露反応試験の結果を発表

フィリップ モリス インターナショナル(以下PMI)は加熱式たばこ『IQOS』に関する最新の臨床試験結果を発表。7月18日、東京都内の日本法人でプレス向けの説明会を開催しました。

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2016年から日本全国で販売を開始した『IQOS』は、たばこの葉を燃やさないことから、PMIではRRP(リスクを低減する可能性のある製品)と位置付けられている製品。フィリップ モリス ジャパン コーポレート&サイエンティフィック・アフェアーズ RRP、ディレクターの飯田朋子氏は、「成人喫煙者が全員、禁煙できるのがいいと考えている」としつつも、今後世界中で10億人が喫煙を継続すると予想される中で、紙巻たばこよりリスクの低い製品に切り替えることが重要だと語ります。製品がリスクを低減していることを実証し、製品が受容され使用されることで社会への悪影響を抑える“ハーム・リダクション”を実現するのが狙い。

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PMIはこれまで、スイスの研究室で非喫煙者・『IQOS』使用者・紙巻きたばこ使用者の3グループを対象にした調査を実施、屋内の空気環境に『IQOS』が悪影響を与えないとする実験結果や、渋谷のレストランを貸し切った調査で、『IQOS』使用者がいるグループでは使用者の周りにニコチン、たばこ特異的ニトロソアミンの悪影響が認められないという実験結果を発表しています。

※参考 ほとんど空気を汚さない!? フィリップ モリス加熱式たばこ『iQOS』の試験結果発表
https://getnews.jp/archives/1296990[リンク]

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続いて、フィリップ モリス インターナショナル サイエンス&イノベーション、R&Dサイエンティフィック・メディカル・アフェアーズ、ディレクターのパトリック・ピカベット氏が登壇。最新の臨床試験結果を発表する前に、『IQOS』のリスク低減効果を評価するアプローチについて説明しました。

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リスク低減効果を実証するためには、「有害性成分形成の低減」により、ユーザーや周囲の人の有害性物質への「曝露の低減」を実現し、実際の「健康への悪影響の低減」を実証するアプローチが必要だと説明。「有害性成分形成の低減」「曝露の低減」については既に発表されている検証結果があり、今回は「健康への悪影響の低減」を検証する臨床試験が行われました。

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「有害性成分形成の低減」については、たばこの煙と『IQOS』から発生する蒸気を捕集したフィルターパッドの分析結果を提示。『IQOS』では紙巻きたばこと比べて有害性成分が90%少なく、紙巻たばこでは5000億個の超微細粒子があるのに対して『IQOS』はこれを含まないという結果が出ているとのこと。

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「曝露の低減」については、アメリカと日本の160人の被検者を対象に3か月の臨床試験をした結果を提示。紙巻きたばこから『IQOS』に切り替えた喫煙者では、15種類の有害性化学物質への曝露が低減される結果が見られたとのこと。

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「健康への悪影響の低減」を検証する臨床試験は、アメリカの20の施設で約1000人の被検者を対象に、6カ月にわたり追跡調査したもの。喫煙関連疾患と疫学上で関係のある指標、喫煙により影響を受ける指標、禁煙により改善可能な指標を文献から調査、循環器疾患と呼吸器疾患、がんに関連のある8項目の指標を“臨床リスクエンドポイント”として測定する試験を実施しました。たとえばHDL-C(善玉コレステロール)は循環器疾患と関連のある脂質代謝の目安となり、たばこを吸えば減少、たばこをやめれば改善することが分かっています。

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『IQOS』使用者について計測した結果は、8項目の“臨床リスクエンドポイント”すべてが、禁煙した場合と同方向の改善傾向にある数値の変化が見られ、その中の5項目については、喫煙を続けた場合と比べて統計学的に有意な差が見られたとのこと。

この結果についてPMIは、『IQOS』への切り替えにより、社会全体の悪影響へのリスクと疾病のリスクが低減されることの証明に一歩近づいたと評価。米国食品医薬品局(FDA)へ申請し審査中である“リスク低減たばこ製品”(MRTP:Modified Risk Tobacco Product)の科学的エビデンスの一部として、この結果を提出しているとのこと。ちなみに、PMIはFDAに“販売前申請”(PMTA:Pre-market Tobacco Application)も申請しており、こちらも審査中の段階にあるそうで、両者の審査結果により『IQOS』のアメリカでの販売が決定します。

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