【米ビルボード・アルバム・チャート】デイヴ・マシューズ・バンドが1位、ディエクス・ベントレーの新作が3位に初登場

　デイヴ・マシューズ・バンドの新作『Come Tomorrow』がNo,1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

　2018年6月8日にリリースされた本作は、2012年の前作『Away from the World』から6年振りとなる復帰作。1998年に発売された3rdアルバム『Before These Crowded Streets』から9作目となる本作『Come Tomorrow』まで、7枚全てが同チャートで1位を獲得し、96年の2ndアルバム『Crash』(最高2位)からは8作連続でTOP3入りを果たしている。

　初動ユニットは292,000で、そのうちアルバムの純粋な売り上げは285,000枚。2018年にリリースされたアルバムの中では、ジャスティン・ティンバーレイクの『マン・オブ・ザ・ウッズ』が獲得した242,000枚を上回る、最高セールスを記録した(2018年度ではテイラー・スウィフトの『レピュテーション』が最高)。また、ロック・アルバムとしては、383,000枚を獲得し首位デビューを果たした、コールドプレイの『ゴースト・ストーリーズ』（2014年6月7日付）に次ぐ、過去4年の中で最大の販売枚数を獲得。

　今年リリースされたアルバムとしては、 ポスト・マローンの『ビアボングズ＆ベントレーズ』（461,000ユニット）、J・コールの『KOD』（397,000ユニット）、ジャスティン・ティンバーレイクの『マン・オブ・ザ・ウッズ』（293,000ユニット）に続いて4番目に高い初動ユニット。久々のアルバム・リリースとなったが、衰えない人気の高さを物語った。

　2位にデビューしたのは、2年振りとなる新作『Ye』が前週に初登場1位を獲得したカニエ・ウェストと、米オハイオ州出身のラッパー=キッド・カディによるユニット“キッズ・シー・ゴースツ”のデビュー・アルバム『Kids See Ghosts』。週間ユニット142,000を獲得し、そのうちアルバムの純粋な売り上げは79,000枚。ストリーミングが主となるラッパーのアルバムとしては、高いセールス・ポイントを獲得している。

　全米以外にも、UK(イギリス)チャートで7位、オーストラリア4位、ノルウェーでは3位にデビューするなど、各国でTOP10入りしている『Kids See Ghosts』。カニエにとっては、その『Ye』に続く9枚目、キッド・カディは、2014年に最高4位をマークした『サテライト・フライト：ザ・ジャーニー・トゥ・マザー・ムーン』以来4年振り、通算5作目のTOP10入りとなる。カニエの8thアルバム『Ye』は、今週74,000ユニットを獲得したものの、先週の1位から5位にダウンしている。

　アリゾナ州出身のカントリー・シンガー、ディエクス・ベントレーの新作『ザ・マウンテン』は3位に初登場。本作は、最高2位をマークした前作『ブラック』(2016年)から2年振り、9作目となるスタジオ・アルバムで、同チャートでは2005年の3rdアルバム『モダン・デイ・ドリフター』(最高6位)から8作連続のTOP10入り、また、カントリー・アルバム・チャートでは、7作目となるNo,1獲得を果たしている。初動ユニットは102,000、そのうちアルバムの売上は94,000枚で、前作『ブラック』の88,000枚を上回った。

　TOP10は上位3作がすべて初登場だったが、4位以下は大きな変動なく、2位から4位にダウンしたポスト・マローンや、6位のカーディ・B、そしてTOP10にランクインし続けている8位の『グレイテスト・ショーマン』は依然強い。

　ジェイ・Zとビヨンセ夫妻が、ユニット“ザ・カーターズ”としてデビュー・アルバム『エヴリシング・イズ・ラヴ』を6月16日にサプライズ・リリースし、次週のアルバム・チャートでは本作のNo,1デビューが予想されている。同日には、クリスティーナ・アギレラの新作『リベレイション』や、3作連続の1位獲得が期待されていたファイヴ・セカンズ・オブ・サマーの『ヤングブラッド』、カニエ・プロデュースによる第4弾=ナズの新作『NASIR』など、注目の新作が多数発売されていて、次週は順位が大きく入れ代わりそう。また、18日に急死したエクスエクスエクステンタシオンの『？』も、順位を上げるだろう。

Text：本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、6月22日以降予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『Come Tomorrow』デイヴ・マシューズ・バンド
2位『Kids See Ghosts』キッズ・シー・ゴースツ
3位『The Mountain』ディエクス・ベントレー
4位『ビアボングス＆ベントレーズ』ポスト・マローン　　　　
5位『Ye』カニエ・ウェスト
6位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
7位『Goodbye ＆ Good Riddance』Juice WRLD
8位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
9位『Harder Than Ever』リル・ベイビー
10位『ショーン・メンデス』ショーン・メンデス

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