全室オーシャンビュー!熱海・星野リゾートへ週末ごほうび旅
エッセイストの柳沢小実です。普段は衣食住、暮らしについて書いていますが、旅も大好き。
ここ数年は台湾などへ足しげく通っていますが、海外へ行けば行くほど、日本のことももっと知りたい! という気持ちが大きくなり、国内もあちこちウロウロしています。
今回の目的地は熱海。「リタイアしたら温暖な熱海に引っ越して、毎日温泉に入って暮らすのが夢」。そう知人が話していたのを聞いて以来、ちょっと気になる場所でした。
熱海はおよそ1500年前に湧出した、日本の三大温泉のひとつといわれています。江戸幕府を開いた直後、徳川家康が7日間湯治に訪れたのだとか。かつては新婚旅行や団体旅行先として栄え、現在は首都圏から手軽に行ける温泉地として再び脚光を浴びています。
そんな熱海にあるホテル「星野リゾート リゾナーレ熱海」へ、一泊二日の週末ごほうび旅に行ってきました。いつもよりちょっぴり贅沢で素敵なホテルに泊まり、自分をいたわることが目的。気軽に行ける熱海なら、月曜日にそのまま都内に出勤することも十分可能。
これまでの経験で培った、旅じたくや旅の計画の立て方なども併せてご紹介していきます。
身軽な旅は、持ちものから
一泊二日の小旅行なので、荷物はほんの少し。
右上から反時計回りに、
・【黒いポーチ】洋服、下着
・【白いポーチ・中】スキンケア(軽量化のため試供品を持参)、メイクグッズ
・【白いポーチ・小】コンセント、充電器
・【白いポーチ・大】マスクやウェットティッシュなど
・筆記具
・旅ノート
・行程表(携帯に頼りすぎると、もしものときに困るので、必ずプリントアウトしたものも持参します)
・文庫本
列車旅では自分で荷物を運ぶため、持ち物の軽量化を心がけています。そのため、ポーチ類もアウトドアブランドの軽量素材のものを使っています。
レトロな踊り子号に期待も高まる
JR熱海駅へは、JR東京駅から踊り子号で約80分。車体や行き先のフォントがレトロかわいくて興奮! 車窓を眺め、ぼんやり考え事をしていたら、文庫本を開く間もなく熱海駅に到着しました。うーん、近い!
まずはごはんを食べようと、熱海駅前の仲見世通りで特ににぎわっていた、入り口すぐの「KICHI+」へ。宿の夕食はボリュームがあるだろうと踏んで、お昼は軽めな丼をいただきます。
生しらす、釜揚げしらす、生桜海老(!)の三色丼。お味噌汁とおかずもついてきました。
店舗は古民家を改装しており、使われている椅子もおしゃれです。「近所にある系列店の『CAFE KICHI』もとてもいいよ」と、地元の方に教えていただきました。
いざ、ごほうびホテルへ
おなかがいっぱいになったら、いつもはチェックイン時間までウロウロするのですが、せっかく素敵なホテルに泊まるので、今回は早々に向かいます。
宿泊するホテルは、相模湾を見下ろす高台に建つ、「星野リゾート リゾナーレ熱海」。熱海駅からホテルの送迎バスで20分ほどの距離にあります。
遊び心のあるエントランスは、海側が全面ガラス張りになっていて、素晴らしい眺望です。
部屋に通されて、思わず歓声を上げてしまいました。なんて居心地のよさそうな空間でしょう! インテリアデザインは世界的に名高い建築家ユニット、クライン・ダイサム・アーキテクツが手掛けていて、デザインホテル好きとしてもたまらない。しかも全室オーシャンビュー。この環境が、何にも代えがたい贅沢です。
窓からは、海を見下ろすことができます。
部屋に入ったら、お風呂などの水回りとアメニティ、置いてあるお茶を真っ先に見ます。ここで、ホテルのホスピタリティがわかるからです。地元産のお茶や熱海の老舗和菓子店「菓子舗 間瀬」のゼリーが用意されていて、思わずニヤリ。これはお風呂上がりにいただきましょう。
温泉地・熱海なので、とにもかくにも、まずは大浴場へ。内湯に加え、開放感ある半露天風呂がありました。
内湯からもこの眺望! ここから年に15回ほど開催される「熱海海上花火大会」の花火を見ることもできるそう。泉質はカルシウム、ナトリウム-塩化物、硫酸塩温泉(低張性・中性・高温泉)です。
サザエにキンメダイ…味も見た目も満点の夕食
ちょっと早めの夕食は、館内のレストラン「和食ダイニング 花火」でいただきます。レストランなど、館内の施設へのアクセスはほぼ上下の移動のみで、シンプルでわかりやすいのがありがたい。これ、私にとっては大きいポイントのひとつです。
レストランは、「熱海海上花火大会」をイメージした華やかな内装です。
地元の新鮮な魚介類のサザエ、イカ、アジ、タチウオや、旬の野菜をふんだんに使ったお料理。お味はもちろん、見た目も美しくて、ごほうび感満点です。浮世のあれこれをしばし忘れて、ゆっくり味わいました。
伊豆半島といえばキンメダイ。これを目当てに来たようなものです。ふっくらした身と上品な味付け、家ではできない味ですね。
食後は、最上階の「ソラノビーチ Books&Café」に向かい、ゆるゆると過ごしました。地ビールやスムージーを飲みながらゆっくり読書だなんて、最高の旅時間! このブックカフェができてから、大人のお客様が増えたというのも納得です。宿泊者専用で、23時まで利用可能(22時半ラストオーダー。21時以降は12歳以上のみ利用可能)。テラス席もあり、夜が更けるまでいたくなります。
朝食ビュッフェに感激!
さて、2日目。広いベッドでたっぷり眠って、すっきり起きました。旅ではなぜか妙に早起きしてしまい、おなかもぺこぺこです。張り切って、朝ご飯を食べにいきました。
ビュッフェのバリエーションは約60種類と豊富で、テンション急上昇。何にしようか迷いに迷って、目の前で作っていただけるオムレツを選びました。サラダやヨーグルトにかけたソースも、食材の組み合わせ方や調理法がひと手間かかっていて、こういうのがうれしいですよね。
ここに来てずっと感じていたのは、ほかのお客様との距離感です。小さいお子さんがいる家族や、静かにリラックスしたい大人グループの座席をゆるやかに分けているので、お互いのびのびと過ごせます。実は、次の週に妹家族も子連れで訪れたそうで、「とても快適に過ごせた!」と感激していました。
朝食後にまた大浴場に行くのもいいですが、私は敷地内にあるツリーハウスでお茶をしました。風に揺れる木々の音だけに包まれて、頭がからっぽに。こういう時間が、自分には必要だったのね……。またここに、花火を見に来たいです。
2017年にリニューアルしたMOA美術館へ
ブールデル(ロダンの弟子)のレリーフ
お土産を選んでホテルをチェックアウトした後に、MOA美術館へ向かいます。熱海駅からバスで約7分、タクシーで5分ほど。
熱海の山側に位置する私立美術館で、2017年に改修されたばかり。エントランスからは海に浮かぶ初島や伊豆大島が一望できます。所蔵作品は国宝3点、重要文化財66点を含む、約3,500点で、訪れたときは「岩佐又兵衛 浄瑠璃物語絵巻」展が開催中でした。
敷地内には、日本庭園や茶室もあります。竹林の豊かな緑が美しい。
仁和寺の門前で作陶していた野々村仁清作、色絵藤花文茶壺(国宝)も、じっくりと鑑賞できます。敷地内の「茶室 一白庵」では、有機栽培のお茶と季節の和菓子を楽しめます。この時は愛知県半田市の老舗菓子処「松華堂」の黒琥珀羊羹をいただきました。
アートを鑑賞したら、お土産を買いにいきましょう。
熱海は、駅前に名店がそろっているので、時間がなくてもさっと回ることができます。
お土産には、ホテルで購入した、あまなつゼリーとお茶。
そして、熱海駅前のロータリーを挟んだ向かい側、駅前第一ビルに支店がある「三木製菓」で、ネコの舌(ラングドシャ)とバタークッキーを。「バウムクーヘンもおいしいよ」と国内外津々浦々に詳しい友人に教えていただきましたが、季節限定だそうで、このときは並んでいませんでした。
干物は、地元の方に教えていただいた「あをきのひもの本店」で。駅ビル内に店舗がありました。
東京駅から気軽に行ける週末温泉。またほかの季節に訪れたいです。
関連記事リンク(外部サイト)
【伊豆女子旅】身も心も癒やされる♪はましゃか悶絶のインスタ映えトリップ
温泉マニア東大生おすすめ!信州湯めぐり旅。夏に入りたい冷たい温泉も!?
諏訪湖の美術館・博物館5選!シルク、名画、オルゴール…アート散歩
日本一の油臭&まずい温泉は新潟にあり⁉“珍湯”ハシゴ旅
【軽井沢で母娘旅】ツンデレ思春期娘とスノボ&ショッピングツアー
旅するメディア「びゅうたび」は、ライターが現地を取材し、どんな旅をしたのかをモデルコースとともにお届け。個性たっぷりのライター陣が、独自の視点で書く新鮮な情報を、臨場感たっぷりにご紹介します。
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。