朝5時から長蛇の列…! 美味しすぎる台湾の人気朝ごはんスポットとそのレシピ
台湾に旅行する人の楽しみのひとつといえば朝食ではないでしょうか。家で作らず外で朝ごはんを食べる・買うというのは台湾ならではのカルチャー。街には多くの朝ごはん屋さんが並び、早朝から活気ある光景が繰り広げられています。
本書『台湾の朝ごはんが恋しくて』はそうしたおいしくて素敵な台湾の朝ごはん屋さん20店の紹介と、そこのメニューを再現すべく考案したレシピを中心にまとめた一冊です。
本書を見てまず驚くのは、「台湾の朝ごはんってこんなにバリエーション豊富なのか!」ということ。お粥や麺は定番のイメージがありますが、ほかにもサンドイッチにフレンチトースト、クレープ、鉄板焼き、煮込み……本当に多種多様で写真を見ているだけでそそられる! 料理はもちろんのこと、お店の人たちや調理風景、店内の様子などの写真にも臨場感があって、まるで実際に台湾を旅してその場にいるかのような気分にさせられます。
それもそのはず、台湾の朝ごはん屋さんでは店主もお客さんも朝ごはんに対して並はずれた情熱を持っていることが本書からは伝わってきます。たとえば、「豆乳ひとつとっても、おかゆひとつとっても、どの料理にも店主たちの並々ならない気持ちが込もっていて夜明け前から彼らが汗をかいて作り上げる味わいは、周りのお客さんのざわめきと相まって最高においしく感じる」(本書より)と、この本を手がけた台湾大好き編集部は書いています。
さらに「一度、いつも混んでいる伝統スタイルの朝ごはん屋さんに朝5時半過ぎごろに足を運んだことがある。これならまだ誰もいなくてゆっくりできるだろうと思っていたらすでに先客がいたときの衝撃ときたら!」なんて文章も……。まさに台湾の朝ごはん文化を象徴するようなエピソードといえるかもしれません。
さて、本書は旅行本としてと同時に、もうひとつの楽しみ方があります。それはこうしたお店で見聞きした”思い出再現レシピ”が載っていてレシピ本としての役割も果たしているということ。
現地で見て、聞いて、食べた結果を総合して”日本の自宅で作るとしたら”を念頭に、台湾大好き編集部で試作、研究したレシピが掲載されています。重視したのはクオリティの高さよりは簡単さ。店で見聞きしたことを尊重しながらも、本場の雰囲気をいかに味わえるかを考えたものとなっています。
たとえば「瓜仔肉(グァズロウ)」というひき肉とウリの漬け物煮込み。ウリの漬け物は日本では簡単に入手しづらいですが、レシピには「瓜仔がなければキュウリ漬けや奈良漬けでも可」とされているのがありがたい。イモのデンプン粉だという「地瓜粉」も「片栗粉で代用しても雰囲気は出る」と注釈に。また、台湾特有の味を出すための調味料は「ないなら作っちゃえ! 調味料チャレンジレシピ」と日本で手に入る材料で作る方法も載っています。
台湾の街歩きをしているかのような旅行本として、そして家庭で台湾料理を作る際のレシピ本として。一冊で二度楽しめる、ちょっと得した気分になれる本書。台湾が好き、食べることが好きな人であればきっと満足できるはずです。
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