Qualcommの元CEOは同社を非公開企業にしたい意向
モバイルデバイス向けワイヤレスチップの大手 Qualcomm の買収話はこの数ヶ月間度々報じられてきましたが、今度は、Qualcomm の元 CEO である Paul Jacobs が Qualcomm の上場を廃止して非公開企業にするために動いていると CNBC が報じました。
今年 3 月に Qualcomm の会長から退いた Jabobs 氏は、戦略的投資家や政府系ファンドと協議し、彼らから今後 2 カ月間で企業を非公開にするだけの資金提供を受ける見通しが付いたと CNBC が伝えています。
潜在的な投資家の一者は、2016 年にソフトバンクによって 300 億ドルで買収された英 ARM とされています。
ARM にはソフトバンクが付いていることから、実質的にソフトバンクが Qualcomm の非公開化に関与していると疑われます。
ARM と Qualcomm の関係は密接で、それは Snapdragon 845 の例を見ても明白です。
Snapdragon 845 の CPU に使用された Kryo 385 Performance コアと Kryo 385 Efficiency コアはそれぞれ ARM Cortex-A75 と Cortex-A55 のアーキテクチャーを基に開発されています。
ARM の名前が出てきましたが、ARM の広報担当者は CNBC に対し、ARM が Qualcomm を買収するといったことについて Jacobs 氏と協議したことは無いとその可能性を否定しました。
Paul Jacobs 氏は 2005 ~ 2014 年に Qualcomm の CEO を務め、それ以降は同社グループの会長職に就いていましたが、今年 3 月に取締役会で辞任を発表しています。
Jacobs 氏は、彼の計画を進めるために 2 つの銀行を代理人として雇い、計画が上手く進めば非公開となった Qualcomm は 10 未満の投資家・企業で持たれる企業になると CNBC が伝えています。
また、非公開後の Qualcomm は Jacobs 氏が経営を担当し、Broadcom の買収案とは違って現在のライセンス事業はそのまま維持させる意向とのことです。
CNBC は、Jacobs 氏が Qualcomm を非公開にする理由の一つについて Apple との関係を挙げています。
両社は長年に渡りコアワイヤレス技術に関する特許紛争を展開しています。
そのような中でも会社を発展させていくためには Apple との強固なパートナーシップが必要と考えており、非公開企業とすることで関係の改善がスムーズに進むと見ています。
Source : CNBC
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