シゴト脳を鍛える!現在もプレイ可能な伝説のゲーム9選

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さまざまなシーンで活躍しているビジネスパーソンや著名人に、ファミコンにまつわる思い出から今につながる仕事の哲学や人生観についてうかがっていく「思い出のファミコン – The Human Side –」。

連載ではこれまでに、ネット界隈のキーパーソンやジャーナリスト、経済評論家にお笑い芸人など、10名の方にお話を伺ってきた。育った地域や年代は各人各様ながら、ファミコンで遊んだ思い出話を紐解いていくと、じつはそのときの体験が脈々と今の仕事観や信条の礎になっていることがわかった。

そこで今回は、「シゴト脳を鍛えられる」という観点からビジネスシーンに役立つ要素をもった作品を、筆者の独断と偏見で9作ピックアップしてみた。現在でも任天堂のゲーム機でダウンロードプレイできるものや、スマホでプレイできるものもあるので、ぜひお試しいただきたい。

(1)『バルーンファイト』 任天堂 1985年1月22日発売

風船を身につけたプレイヤーを操りながら、画面内の敵たちの風船を割り、ステージをクリアをしていくゲーム。Aボタンを押すと一度だけ羽ばたき、Bボタンを押し続けると連続で羽ばたくことができて、独特の浮遊感を体感できることが特徴。ささいなコントロールミスであっさり敵に風船を割られたり、華麗な流れ技で敵の風船を割って一気にクリアすることもできる。

自分の意志で動かしているにもかかわらず、思うようにコントロールしきれないあたりは、さしずめ組織に生きる会社員のようなもどかしさにも置き換えられる。忍耐力養成に。

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(ニンテンドー3DSおよびWii Uのバーチャルコンソールでダウンロードしてプレイ可)

(2)『レッキングクルー』 任天堂 1985年6月18日発売

おなじみマリオが解体屋として、手持ちのハンマーや設置されたダイナマイトを使いながら、ステージ内の壁をひたすら壊していくゲーム。壁を壊す順番を事前に考えながら進める必要があり、もし順番を間違えてしまうとすべての壁を壊しきれず手詰まりになってしまうこともある。さらにブラッキーという敵キャラがおせっかいで勝手に壁を壊してしまい、こちらのプランが崩れてしまうこともイラっとさせる要素だ。

まずは全体を見通し、どうすれば効率よく進めていけるかプラン立てて、障害となる敵をうまく回避しながらクリアを目指す、というのは仕事を進めていく基本所作でもあろう。計画性を鍛えるのに。

(ニンテンドー3DSおよびWii Uのバーチャルコンソールでダウンロードしてプレイ可)

(3)『バトルシティー』 ナムコ 1985年9月9日発売

プレイヤーは自らの戦車を動かし、次々と表れる敵軍の戦車を全滅させることでステージクリアをしていく画面固定型のシューティングゲーム。自軍の司令部が攻撃を受けるとゲームオーバーとなるため、ただ攻めるだけでなく、守りを考えながら行動しなければいけない。ステージが進むとさまざまな特性を持った敵戦車が出現し、トリッキーな地形も相まって、攻撃に夢中になっているとあっさり司令部を攻略されてしまうことがままある。

とくにこのゲームは二人同時プレイでその真価を発揮する。それぞれの役割分担と連携を考えて、敵を倒すという目標に突き進むことは、おそらくビジネスにおけるコンビネーション感覚を鍛えてくれるだろう。

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(ニンテンドー3DSおよびWii Uのバーチャルコンソールでダウンロードしてプレイ可)

(4)『スペランカー』 アイレム 1985年12月7日発売

洞窟の中を冒険する探検家を操作して、さまざまなアイテムを取りながら、最下層にある秘宝の山をめざすアクションゲーム。わずかな高さから落下しただけでミス判定となるシビアさは有名で、このひ弱さが転じて、故障がちなスポーツ選手の怪我を指して「スペる」というネットスラングにもなっているほど。

慎重かつ大胆にプレイヤーを操作しないとクリアは難しく、ミス判定の厳しさや高難度のゲーム性から印象深い作品としてあげられることも多く、ジャーナリストの津田大介さんも思い出のゲームとしてピックアップされていた。クリアを目指して諦めずに挑戦欲をかきたてるあたり、ビジネスマインドにおける大切な意識を植え付けてくれる。

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(スペランカー公式サイトからiOSおよびAndroid向けスマホアプリとしてプレイ可)

(5)『バイナリィランド』 ハドソン 1985年12月19日発売

鏡の迷宮に閉じこめられたペンギンのグリンとマロンを操作してゴールを目指していくアクションゲーム。中央で二分割された画面の下から、左右対称な動きをするグリンとマロンを操作して、画面上にある檻に入ったハートを同時のタイミングで触れさせたらステージクリアとなる。二分割された左右の画面は障害物の配置が異なる上、ランダムな動きをする敵キャラクターや、プレイヤーの動きを止めるクモの巣の存在がパズル的要素を強めている。

左右対称な動きをするグリンとマロンを同時に操作するというのがこのゲームのキモであり、日常のビジネスシーンではあまり意識することのないような右脳左脳を同時に刺激してくれるような体験ができる。

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(ニンテンドーWiiおよびニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでダウンロードしてプレイ可)

(6)『ファミリーサーキット』 ナムコ 1988年1月6日発売

F1を頂点としたカーレースをモチーフにしたレースゲーム。最上位のスーパーAのカテゴリーでは、往年の名ドライバーであるアイルトン・セナやアラン・プロスト、中島悟を想起させるライバルたちと全16戦のレースを戦うことになる。ターボのブースト圧やギヤ比といったセッティングや、実際のレースではピットイン戦略が必要になるなど、現実のカフォーミュラカーさながらの要素がしっかりデフォルメされている。他車との接触という概念はないものの、コース外の障害物に高速で衝突するとクラッシュする独特の当たり判定も斬新であった。

最高速を重視したセッティングで、コースではギリギリ限界のコーナーどり、連続し続ける緊張感のなか、ひとつのミスもなく周回を重ねないと最上位カテゴリーでの勝利は難しい。このゲームを極めることで、きっとルーチン業務の効率化とそれに耐えるタフさが身につくことだろう。

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(7)『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 エニックス 1988年2月10日発売

おなじみの名作RPGシリーズの3作目。発売日には長蛇の行列ができたり、抱き合わせ販売や品切れで買えなかった少年たちによる恐喝・窃盗事件が起きるなど、社会現象として大きくマスコミをにぎわせたエポックメイキングな作品である。

ゲームとしては、勇者以外の仲間を自由にパーティ編成できたり、戦士、魔法使い、商人、遊び人などの職業システムが取り入れられ、ダーマの神殿において別の職業に転職できるなど、過去2作よりさらに自分好みの楽しみ方ができるようになったことが特徴。

ファミコン世代にとっては「転職」という選択肢の存在や、キャリアアップの概念を意識づけてくれた点で意義深いと言えよう。

(iOSおよびAndroid向けのドラゴンクエスト ポータルアプリからダウンロードしてリメイク版をプレイ可)

(8)『信長の野望・全国版』 光栄 1988年3月18日発売

現在も続く「信長の野望」シリーズの原点となる名作。プレイヤーは戦国大名の一人となって、内政にはげみ軍備を整え合戦を仕掛け、天下統一を目指す歴史シミュレーションゲーム。

まずは好きな戦国大名でプレイするのもよし、出身地の大名を選んで思い入れをもって進めるのもいいが、あえて弱小大名を選択して始めることで、逆境から成り上がっていくプレイをおすすめしたい。起業マインドを高めるにはうってつけのゲームといえる。

(iOSおよびAndroid向けスマホアプリとしてリメイク版をプレイ可)

(9)『桃太郎電鉄』 ハドソン 1988年12月2日発売

こちらも現在まで続く人気シリーズだが、基本的なゲームシステムやルールは、じつは次作『スーパー桃太郎電鉄』がベースになっている。ただし、サイコロを振って鉄道で日本中を巡り、所持金を増やして物件を購入して、最終的に総資産を競うゲームという点では一致している。

物件駅から日本各地の産業や名産品を学べることはもちろん、天災や「スリの銀次」といった不測のアクシデント、また貧乏神のなすりつけ合いといった理不尽なイベントをこなしながら収益を拡大していくさまは、より現実のビジネスに近い感覚をプレイヤーは味わえるだろう。

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(桃太郎電鉄公式サイトからiOS向けの『桃太郎電鉄 JAPAN+』がダウンロードしてプレイできるほか、各ゲーム機で遊べるシリーズ一覧が確認できる)

文:深田洋介

1975年生まれ、編集者。2003年に開設した投稿型サイト『思い出のファミコン』は、1600本を超える思い出コラムが寄せられる。2012年には同サイトを元にした書籍『ファミコンの思い出』(ナナロク社)を刊行。

http://famicom.memorial/

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