ネット・SNS疲れを感じたら……今日からデキる「デジタルデトックス」4選

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「ネット疲れ」「SNS疲れ」が叫ばれるようになった昨今。一定期間デジタル機器から離れ、心身ともにリフレッシュする「デジタルデトックス」が注目を集めています。

最近では、リゾートホテル等の宿泊施設や旅行ツアーで「デジタルデトックス」を体験できるプランも増えており、そのニーズのほどが伺えます。

今回は、日本国内でいち早く「デジタルデトックス」を紹介した米田智彦氏の著書『デジタルデトックスのすすめ 「つながり疲れ」を感じたら読む本』(PHP研究所)から、今すぐ始められる具体的な方法をご紹介します。

まずはネット依存度をチェック!

まずは自分の「ネット依存度 *1」がどのくらいなのかチェックリストで確認してみましょう。

下記の8項目のうち、当てはまるものにチェックしてください。 インターネットに心を奪われていると感じますか? インターネットで充足感を得るために、より多くの時間を費やす必要を感じますか? インターネット使用時間をコントロールしようとしてなんども努力し、失敗した経験がありますか? インターネット使用をやめようとしたとき、気分が落ち着かなかったり、意気消沈したりしますか? 予定よりも長時間、オンラインの状態にありますか?*2 仕事、学校などにおける大切な人間関係を、インターネットが原因でなくしてしまいそうになったことがありますか? インターネットの利用について、家族やセラピストに嘘をついたことがありますか? 現実逃避や、不快感(無力感、罪悪感、心配、抑うつなど)から逃れる目的でインターネットを使いますか?

※『デジタルデトックスのすすめ』(2014,PHP研究所)より引用

*1:アメリカの臨床心理学者、キンバリー・ヤングが作成した尺度。

*2:ネットを使い始める前に想定していたよりも、長い時間ネットを使ったことがあるかどうか、という意

上記の質問項目のうち5項目以上に該当した場合、”ネット依存”状態とされます。あなたはいくつ当てはまりましたか? 5つ以上当てはまらなかったという方でも、「Wi-Fiの調子が悪くてイライラした」という経験がある方は要注意です。

今すぐ始められる4つの「デジタルデトックス」

[1] ネット使用のメリット / デメリットを書き出してみよう

日頃どんな目的でネットを利用しているのか把握するために、自分にとってのメリットとデメリットを書き出してみましょう。その後、スリム化できる無駄な利用時間がないか検討しましょう。f:id:kensukesuzuki:20171208165304j:plain

▲「ネットを使うことのメリットとデメリット」参考例

時間を有効に使うことを念頭に置いて記録したメモを見直すと、日中の最低限のメールとSNSでのコミュニケーションの時間を残しつつ、就寝前のSNSチェックやYouTubeを見る時間をカットするといったことが自然と思い浮かんで来ます。これを、手帳に文章で書き込む、紙に書いて壁に貼るなどすればさらに効果的です。

米田氏によれば、メリット・デメリットの「視覚化」と「見直し」は、ネット依存の治療現場でも「認知行動療法」として実際に採用されているそうです。

まずは無意識の習慣を自覚し、「目的意識を持ってデジタル機器を使いこなすイメージ」を持つことが重要です。

[2] スマホ・パソコンの電源を就寝2時間前に切ろう

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就寝の直前までスマホ等のデジタル機器を使うのは、良質な睡眠の妨げになります。米田氏によると、就寝の2時間前にはスマホ・パソコン等の電源を切ることがお勧めのようです。

忙しいビジネスマンにとって、就寝2時間前に電源を切るというのはなかなかハードルが高いかもしれませんが、実際にやってみると、寝付きはもちろん、寝起きがずいぶんとすっきりするのでおすすめです。

スマホのアラーム機能を利用して起床するため、なかなかスマホは手放せない……という方も多いことでしょう。米田氏の場合、あえて目覚まし時計利用に切り替えることで、ベッドの中でメール・SNSチェックする悪習慣を断ち切ったと言います。

起きたその瞬間からデジタルライフをスタートさせてずいぶん忙しくしていたわけですが、よく考えれば、しっかり良質な睡眠をとって、30分早く起きて、すっきりした頭で処理する方がよっぽど効率も質も良いですよね。寝るときはしっかり寝る。そして、すっきり目覚める。そのためにデジタル環境を整えることから入ってみましょう。

[3] 本・雑誌・新聞を手にとってみよう

ネットの場合、ニュース情報にアクセスしやすく便利な一方、最適化やフィルタリングもかけられていて、似たような情報に偏って触れがちです。デジタルデトックスも兼ねて、書籍や雑誌、新聞といったアナログメディアに接し、情報との「偶然の出会い」を楽しんでみましょう。

米田氏はある日、ネットでの情報収集に慣れ切ってしまったあまり、学生時代好きだった翻訳小説を最初から最後まで通しで読めなくなったことに気づき愕然としたというエピソードを告白しています。

小説しかりノンフィクションしかり、「情報摂取」ではなく、「読書体験」をすることこそが読書の醍醐味だと僕は思っています。ネットに慣れてしまうと、長い文章を読むのが億劫になり、「行間を読む」ような想像力を働かせる力が弱ってきていると感じている人もいるかもしれません。(中略)頭では割り切れないけれど、心にじわじわと迫ってくるような感覚。それは情報摂取ではなく読書体験でこそ得られるものです。その感覚を再び取り戻すこともデジタルデトックスの効用のひとつです。

[4] 帰り道に「大人の夜散歩」をしてみよう

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退勤後、「仕事モード」の頭からうまく切り替えるためにも、デジタルデトックスは役立ちます。もし電車通勤をしているならば、最寄駅の1駅前で下車して、1駅分は歩いて帰ってみましょう。オフィス街から住宅地へ移動することで、見える景色も徐々に変わっていくことをまずは目で見て感じてください。

この時、決してスマホやiPodで音楽を聴かないことです。電車で素通りしていた街に「こんな店もあったのか」「こんな面白い場所があったのか」と新たな発見が生まれます。(中略)夜の長距離散歩は時間的にも肉体的にも少しハードルが高いかもしれませんが、習慣を変えることで、発想のより良い変化や、新たな発見を生むといった効用が必ずあります。

大人の夜散歩は「会社と家の往復」というルーティーンに、ゆとりある幅をもたせ、自分自身と会話する時間をもたらしてくれます。ぜひ今日から試してみてください。

まとめ

ネットを使うことのメリットとデメリットをそれぞれ書き出そう 就寝2時間前に携帯とパソコンの電源を切ろう アナログメディアに接する習慣を取り入れよう 退勤後は「大人の夜散歩」をしよう

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(参考出典)

『デジタルデトックスのすすめ 「つながり疲れ」を感じたら読む本』米田智彦・著 PHP研究所刊

文:青山 梓(東京通信社)

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