突然のトイレ故障! 応急処置からリフォーム完了までの1カ月
とある3連休初日の夜10時、トイレが故障するという事態に見舞われた筆者。トイレタンクの上の蛇口(手洗い管)からの水が止まらなくなったのだ。設備会社にとりあえず水を止めてもらったが、さて、この後どうする? 修理か、新品購入か。解決までの約1カ月を報告する。
トイレの水が止まらない! 管理会社に助けを求めるが……
そろそろ寝ようかと、リビングのテレビを消したある夜のこと。トイレのほうからチョロチョロと音がすることに気がついた。見に行くと、トイレタンク上部の蛇口(手洗い管)から水が流れ続けている。【画像1】水が止まらなくなったわが家のトイレ。便器本体とタンクはマンションが竣工した35年前のもの。温水洗浄便座は7年前に取り付けたものなので本体と便座のメーカーが違う(写真撮影/田方みき)
水を流すレバーを回してみると、抵抗感なくカランと空回りする。「ああ、またか」と思い、タンクのふたをはずして中をのぞいてみた。以前も何度か同じことがあったのだ。【画像2】トイレタンクの仕組み(画像提供/DCMホーマック)
トイレタンクは、レバーを回すとタンクの排水口をふさいでいるゴムフロートが上がって便器に水が流れ、同時にタンク内と手洗い管に給水が始まる構造だ。ゴムフロートの鎖がどこかに引っかかって排水口が開いたままになると、いつまでも水が流れ続けることになる。以前にも同じことが何度かあり、そのたびに排水口が閉じるまで鎖をテキトーに動かして直していた。ところが、今回はなかなか排水口が閉じてくれない。早く水を止めないと、水道代が大変なことになる。もちろんトイレも使えない。
ふと思い出したのは管理会社に24時間サポートの窓口があること。電話をして状況を話すと、管理会社のサポートスタッフが「トイレの止水栓、または水道の元栓を閉めてタンクへの給水を止める応急処置」の方法を説明してくれた。この方法でとりあえず水を止めておけば、翌朝以降に修理業者を派遣してくれるとのことだった。【画像3】赤いマルで囲んだ部分が止水栓。ここをマイナスドライバーで右に回せば給水管からのタンクに流れ込む水を止められる。ところが、固く締まっていて(おそらくサビている)まったく動かなかった(写真撮影/田方みき)
よし、と止水栓を回そうとしてみるが、サビているのか固くてびくともしない。止水栓はあきらめて、玄関横のパイプシャフト(給排水管やガス管等を通す空間のこと)内の水道の元栓を閉めることにした。流れ続けていたトイレの水は無事に止まり、ほっと一息。
しかし、悠長に構えてはいられない。このままではキッチンも浴室も水は出ないのだ。時刻はこの時点ですでに午前0時近い。戦いは翌日に持ち越しだ。仕方なく、この夜はお風呂も入らずに寝るしかなかった。
水は止まるも再発の危機! 即時交換は20万!?
翌朝、設備会社の人がやってきた。プロ仕様の工具で止水栓をあっさりと閉じる。故障の原因は、トイレタンク内の部品の破損。レバーとゴムフロートをつなぐ棒が折れていた。約35年前から使っているトイレなので、経年劣化だろうとのこと。
そこで、設備会社に、どんな対処方法があるかを聞いた。それをまとめたのが下の表だ。【画像4】対処方法と費用(※筆者が施工を依頼した設備会社の場合)。それぞれの納期は、設備会社に在庫があれば即日。なければ取り寄せに約1週間。また、内装を変える場合はリフォーム会社とのプランニングの日数も必要となる
好みや予算によって、さまざまな方法があることがお分かりいただけるだろうか。
私が選んだのは「4」の一式まるごと交換。安上がりな「1」「2」は古い機種のため部品がなかったこともあるが、なにより、せっかくの機会なのでキレイな新品にしたかった。「5」は収納キャビネットや手洗いカウンターがあるといいなとは思うものの、設置費用などすべて含めて20万円以下という予算をオーバーしそうなので涙をのんで断念。
設備会社からは、「好きなメーカーの好きなトイレを選んでくれたら、設置可能かどうかを調べます。当社の場合、費用は設置や撤去費用も含めてメーカー希望小売価格の約7~8割。20万円の機種なら15~16万円程度と考えておいてください」と言われたので、まずは機種選びから始めることに。【画像5】便器の交換が完了するまでの約1カ月間、バケツに水をくんで流す「手動水洗トイレ」の生活が続いた。忙しいときにはこれが面倒で、トイレに行くのを我慢したことも。体によくない(写真撮影/田方みき)
ここまで来たら妥協しない! 最新トイレ見学に、いざショールームへ
どうせ新しいトイレに交換するなら、自動で水が流れたり、掃除がラクだったりする好みの機種にしたい。住宅設備メーカーの最新カタログ3社分を取り寄せて熟読。「汚れの原因になる水あかがつきにくい」というトイレを候補に決めた。
さっそく、パナソニックのショールームに予約を入れた。トイレが壊れてからすでに1週間が経過していたが、ここまできたら実物を見たかったのと、設備会社が出してくれた費用が妥当か知りたかったからだ。
第一候補のトイレは、今年発売になった比較的新しい機種。本体に凹凸が少なく(ホコリがたまりにくく掃除がラクそう!)、便器内の汚れが残りにくいタイプ。価格も約15万円で、これなら予算内におさまりそうだ。
ショールームのスタッフに、交換費用を聞いてみる。すると、住宅設備メーカーと提携しているリフォーム会社に依頼すれば、内装リフォームや収納棚を付けるなどのリフォームにも対応でき、メーカー希望小売価格の範囲内に工事費もおさまることが多いとのこと。トイレの交換のみなら、先日家に来てくれた設備会社にお願いするのがコスト的にはよさそうだ。(※リフォーム会社によって対応が異なるため、依頼の際は確認が必要)
「やっと解決!」と思いきや、決めかけていた機種がマンションの2階以上では、水圧などの条件で設置に向かないことが判明。機種選びは振り出しに戻った。
収納キャビネットがセットになったトイレを発見。そしてリフォーム完了
カタログを再度見直す。そこで見つけたのが収納キャビネットがセットになったトイレ。設備会社に見積もりを出してもらうと約20万円(税込)。予算をオーバーしそうだからとあきらめていた収納キャビネットが付けられる。よし、これに決めた!
その後、トイレとキャビネット一式の発注・納品に約1週間。マンションの管理組合にリフォーム内容と日程を申請し工事当日を迎えた。施工時間は、トイレ交換だけなら3時間程度で済んだのだが、キャビネットの幅を合わせるために現場での調整が必要だったため所要時間は約5時間だった。
トイレが故障してから交換完了まで、ちょうど1カ月かかった計算だ。 【画像6】新しくなったわが家のトイレ。キャビネットの高さが、以前のトイレタンクよりも低かったため、壁の汚れが一部露出してしまった(写真撮影/田方みき)【画像7】汚れていた壁が露出してしまった部分は小物で隠した(写真撮影/田方みき)
毎日使う水まわり設備が故障すると、日常生活に大きな支障をきたす。すぐに修繕ができればいいが、急な交換となったときには、リフォームが完了するまで想像以上に不便だ。わが家の場合も、トイレを使うたびにバケツに水をくんで流すのが面倒だった。設備が古く、そろそろ使えなくなるかもと感じている場合は、壊れてから直すのではなく、計画的に交換するほうがストレスがなさそうだ。
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