建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

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建設業って、どんなイメージ? 男性しか働いていない? 筋肉ムキムキじゃないとムリ?

 

実は今、建設業界で活躍する女性が増えていて、さらに国土交通省が建設現場で働く女性を5年以内に2倍に増やそうと、さまざまな取り組みをしている。

 

このサイトでも紹介した「おうちクラブ」は、その一例。

 

さらに、建設業で働く女性を「けんせつ小町」と名付けて、もっと女性が活躍できる建設業を目指した活動をしている。

 

土木系、建築系など、あらゆる職種で女性を積極的に採用したり、女性管理職が5年間で2倍に増えるよう働きかけたり、女性が働きやすい現場へと環境を良くして、整備するマニュアルを作成。

 

それに伴い、企業側も、女性技術者・技能者が活躍できる環境づくりを始めているという。

 

では、実際、どんな女性が、どんな仕事をしているのだろう。

 

オフィスビル・病院・学校・集合住宅から大規模スタジアムまで、あらゆる分野の建築物を手がけている、株式会社 竹中工務店に入社して3年めで、作業所・工事担当の山本千尋さんの仕事現場を訪ねてみた。

【進路選び】建築士試験の受験は建築系の大学卒業が近道だった

 

【就職のきっかけ】大きな建物をつくりたくて建設会社に就職

 

【仕事内容】現場監督として施工管理をするのが仕事

 

【仕事のやりがい】自分の指示で大きな建物ができていく達成感!

 

【職場の現状】女性が働きやすい現場になってきている

 

【今の目標】自分の指示だけで建物を完成させたい!

 

【進路選び】建築士試験の受験は建築系の大学卒業が近道だった

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

新聞の折り込み広告に入っている住宅の間取りの図面を見るのが好きだったという山本さん。

 

設計に興味を持ち、建築士の資格を目指して、工業大学の工学部建築工学科に進学した。 「小さいころは、よくシルバニアファミリーで遊んでいて、家具の配置を決めたりするのが好きだったんです。

 

だから、高校へ進学する時点で、将来は建築士になりたいと考えていましたね。

 

そのため、大学も迷わず工業大学へ入学。

 

建築系の大学を卒業すれば、建築士試験の受験資格にある実務経験が軽減されるので、資格を取るためには近道と言えます」

 

工業大学というと女子は数えるほどしかいないイメージがあるが、山本さんが通っていた工学部建築工学科は、4分の1くらいが女子。 「大学には全国から学生が集まっていて、設計ひとつでも、いろいろな人のいろいろなデザインがある。

 

私にはない発想に驚かされることもあり、すごく刺激になったんです。

 

当然、建築関係の道に進む人が多いから、大学で得た人脈は仕事に就いてからも役立っています」

 

【就職のきっかけ】大きな建物をつくりたくて建設会社に就職

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

大学で建築を学ぶなか、会社に入ったら建物の設計よりも、建設現場で仕事をするほうが向いていると思うようになった山本さん。

 

「大きな建物をつくりたい」「国際的なイベントにかかわる建物を手掛けたい」とあこがれて、株式会社 竹中工務店に就職した。

  「最初の1年間は、新入社員約200人が全員同じ寮で生活をして、人によって違いはありますが、私の場合は作業所・設計部・調達部を約4カ月ずつ研修。

 

いきなり現場に放り出されるわけではないので安心でした。

 

そのうち女性は30人くらいですが、男女関係なくみんなすぐになかよくなり、一生付き合っていける仲間に。

 

今は、それぞれの配属先で仕事をしていますが、何かあったら相談できる同期の存在は心強く、ひとりで悩むことはありませんね」

 

【仕事内容】現場監督として施工管理をするのが仕事

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

山本さんの現在の仕事は、建設現場の施工管理。

 

いわゆる工事現場の監督だ。 「協力会社の職人さんに対して『今日は、こういう作業をしてください』と指示したり、危険な作業のエリアを知らせるなど、全体の工程管理をしています。

 

さらに、図面どおりにできているかチェックするのも仕事のひとつ。

 

1枚の図面だけでも、いろいろな意図があって、それをどのように施工していくのか、いろいろなやり方があるので、上司や職人さんに相談しながら一緒に試行錯誤してつくっていくんです。

 

だから、一番いい形で仕上がったときは、すごく達成感がありますね」

 

【仕事のやりがい】自分の指示で大きな建物ができていく達成感!

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

大きな建物だと、たくさんの協力会社のさまざまな業種の職人さんたちが入れ替わり立ち替わり作業をするため、一日に何百人もの人たちがかかわっている。

 

コミュニケーションが大切で、職人さんと話をしながら、日々勉強しているという。 「自分が指示したことが、そのとおりに実現されていって、建物が完成した時に感じる達成感が一番のやりがい! 骨組みだった状態から、大きなビルにできあがっていく過程で、苦労してきたことの成果が形として目に見えるので、すごく感動しますよ。

 

例えばマンションだったら、そこでたくさんの人たちが生活していて、何十年以上もそこに建っているのを見ることができる。

 

友達に『このビルは私がつくったんだよ』と自慢できるのもうれしいですね。

 

ずっと同じものをつくっているわけじゃなくて、物件によって、形も、構造も、建築材料も違うので、つくり方も毎回毎回ひとつずつ考えています。

 

まったく同じ完成形の建物はないので、いつも新鮮な発見がありますよ」

 

【職場の現状】女性が働きやすい現場になってきている

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

圧倒的に男性が多い現場にいて、女性で得したことはある? 「まず、すぐに顔を覚えてもらえますね。

 

皆さん、気を遣ってくださって、職人さんから話しかけてきてコミュニケーションしてくれたり、重い物を持たないよう手助けしてもらえることも。

 

建設業界では、積極的に女性を受け入れようという傾向があり、最近は、どこの現場へ行っても女性がいて、働きやすい環境が整っていますよ」

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

逆に、女性で困ったことはある? 「屋外での仕事となる場合も多いので、日焼けには特に気をつけていますね。

 

夏はスプレー式の日焼け止めを一日に何度も使うほど。

 

現場監督の仕事は、施工管理が中心なので、力仕事をすることはありません。

 

もちろん、現場には女性用トイレが設置されていて、作業所の所長が女性というところもあるんですよ。

 

でも、業界全体では、まだまだ女性が少ないので、女性の友人は大切な存在。

 

社内でも、人数が少ない分、まとまりがあって、定期的に『なでしこ会』という女子会を行っています」

普通科の高校に通っている女子でも、工業大学へ進学できるのだろうか? 「私の大学では、工業高校出身者は圧倒的に少なくて、みんな一から建築を学んでいました。

 

建設業界で働きたいなら、普段から建築物に興味をもって、街中でも建物をよく見るようにするといいと思います」

 

【今の目標】自分の指示だけで建物を完成させたい!

 

建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!

 

今の目標は、一級建築士の資格を取ることだという山本さん。 「ずっと現場で働きたい。

 

今は上司に指示されることが多いので、自分自身の考えで現場を動かすことができるようになりたいですね。

 

自分の力だけで大きな建物を完成まで導くことができたら、また違った大きな達成感があると思います。

 

マンションやオフィスビルに限らず、大小いろいろな建物をつくりたいですね」

 

山本さんのような「けんせつ小町」がどんどん増えていけば、さらに女性が働きやすい環境が整い、育児休暇などの子どもを育てながら働くための制度や待遇も一層改善されていくだろう。

 

「大きなビルを建てる仕事ってスゴイ」と思った女子は、「けんせつ小町」になって、建設現場の職人をまとめるカッコイイ仕事をしてみない?

 

***

取材協力/

一般社団法人 日本建設業連合会

<http://nikkenren.com/>

※「けんせつ小町」についての詳細は、コチラから

 

株式会社 竹中工務店

<http://www.takenaka.co.jp/>

***

 

建築士についてもっと知りたくなったら、コチラの記事も読んでみよう

 

投稿建設の仕事をする女性が増えている!? 25歳の「けんせつ小町」に密着!は【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信の最初に登場しました。

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