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ブログ記事が無断転載され、弁護士を通じて損害賠償を払ってもらった方法について(常見藤代・イスラム通信)

ブログ記事が無断転載され、弁護士を通じて損害賠償を払ってもらった方法について

今回は常見藤代さんのブログ『常見藤代・イスラム通信』からご寄稿いただきました。

ブログ記事が無断転載され、弁護士を通じて損害賠償を払ってもらった方法について(常見藤代・イスラム通信)

ネット上にアップした写真や文章を勝手に使われて、くやしい思いをした人は多いでしょう。めんどくさいからとそのままにしてしまったり、裁判を起こすにもお金がかかるから泣き寝入り、というケースも少なくないと思います。

私もブログの文章を無断で転載され、弁護士を通じて損害賠償金を払ってもらいました。法律の専門家を通すことで良い方向に解決することもあります。くやしい思いをしている方の参考になればと、経緯をご紹介します。

パクリサイトを発見

今年4月、なにげなくネットを見ていたら、ある記事が目に止まった(今は消されているけど)。どこかで読んだ文章だな〜と思っていたら、、、

日本人が知らないイスラム圏の性事情・男女付き合いについて 日本人が知らないイスラム圏の性事情・男女付き合いについて

●私のこの記のコピーだった。⇒

日本人が知らないイスラム(1)婚前交渉が禁止されたイスラムは「禁欲的」なのか?*1

*1:「日本人が知らないイスラム(1)婚前交渉が禁止されたイスラムは「禁欲的」なのか?」2016年01月01日 『常見藤代・イスラム通信』
http://www.f-tsunemi.com/blog/islam-woman-travel/11016/

日本人が知らないイスラム(2)イスラム圏にセックスレスがない理由*2

*2:「日本人が知らないイスラム(2)イスラム圏にセックスレスがない理由」2016年01月03日 『常見藤代・イスラム通信』
http://www.f-tsunemi.com/blog/islam-woman-travel/11060/

2記事の1記事に合体したもの。写真だけ差し替えて。

相手のサイトを少し見ると、なんと次々にパクリ記事が出てきた。All aboutのコピーまで。ほとんど丸パクリ。すごいな。いったいどんなサイトなんだ??

運営元は旅の情報商材を売る会社(T社)だった。各記事に商材のリンクが貼ってある。もちろん私のにも。

くーーーー!
苦労して書いた記事が勝手に他人の商売の道具につかわれるとは!!!

しかも「イスラム 性」などで検索すると、相手の方が上位に表示される。投稿日が書いてないから、見る人によっては私がパクったと思うじゃない!涙

パクリ記事のほとんどは、ライターR(ハンドルネーム)が書いたようだが、運営者は知らないのだろうか??

株式会社だが、代表者の名前は書いてない。バーも経営しているが、電話番号も住所もない。不気味。。。
著作権ページがあり、「コピー記事を見つけたらすぐさま告訴する」とある。
なんやこれ? 著作権侵害を指摘したら、逆に訴えられそうだ。

友人知人に言うと、弁護士に相談した方が良いと言われた。それが安心だ。怖いもの。

弁護士を探す方法

弁護士に依頼するのは高そうと思われるかもしれないが、意外にそうでもない。内容証明を送ってもらうだけなら5万円くらい。

といっても、普通の人が弁護士に依頼するというのはハードルが高い。私もそうです。

弁護士ドットコム*3というサイトがあり、そこでインターネット問題に詳しい弁護士を調べました。メール相談だけなら無料という方も多く、とりあえず何人かにメールを送って相談。

*3:『弁護士ドットコム』
https://www.bengo4.com/

その答えを総合すると、内容証明で削除と損害賠償請求を要求するのが得策のようだった。削除だけでは、相手が「何かあれば削除すればいい」と思うことになる。また告訴は受理される可能性が低いとのこと。

ちなみに、相手の記事には投稿日が書かれていない。「これでは、常見さんと相手サイトのどちらが先に書いたか、証明がむずかしいですよね」と言った弁護士がいらした。投稿日はHTMLソースを見ればわかるが、弁護士の方は文系が多く、これを知らない方もいる(私も知らなかったけど)。だからできればITに詳しい方が安心だ。

一番わかりやすい返事をくれた弁護士と、後日面談した。その方はインターネット関連の相談は無料で、私は2~3時間タダで相談させていただいた。

著作権侵害による損害賠償額の算定

損害賠償額に明確な基準はない。弁護士と相談して決める。とはいっても、ある程度第三者が納得する金額であることは必要で、写真ならレンタルフォトの金額を参考にするケースもあるようだ。

私の場合、上の2記事は、これまで20年以上のイスラム圏への取材の積み重ねで書かれたものということで、1記事についての経費は少なくとも100万円。これが損害賠償額とされた。2記事で200万円。

法外な額に思えるが、出版関係者や過去弁護士に依頼したことのある知人らは、おおむね妥当という意見だった。「こういう時は自分の欲しい額の4~5倍を要求するのが普通」とも言われた。

大切なのは「著作権侵害は重大な違法行為」と相手にわからせること。そのための金額だ。自分の苦痛がどれほどかを相手に分からせる意味もある。相手が払うかどうかは、また別。以降は交渉になる。

ただ金額によっては交渉が難航することも考えられ、状況の見極めが必要になる。また仮に裁判になった場合、確実に勝訴できる金額を請求することもある。

「私の写真や記事には何百万円もの価値なんてない」と思う人も多いだろう。だが、たとえばどこかに出かけて書いた記事がパクられた。それには交通費や宿泊費がかかっている。
「これは自分にしか撮れない写真だ」と思うものもある。それを勝手に使われた悔しさが100万円に相当すると思えば、慰謝料100万円請求すれば良い。以後は交渉だ。

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