【奥さま必見】「マニュアル車が欲しい!」という旦那にオートマ車を買ってもらうには?
▲車好きの間では根強い人気があるMT(マニュアルトランスミッション)。……もしも旦那がそんなややこしい車を「欲しい!」とか言い始めたら、以下のように旦那を口説いて(?)それを円満に阻止し、妻と夫両者にとっての「ちょうどいい落とし所」にスライドさせちゃいましょう!
どうすればMT車購入を平和裏にあきらめてもらえるか?
「女性の味方」を自認する自動車ライターの伊達と申します。共働きとなる妻のため、毎日自宅でバランスの良いおかずを作り、洗濯物をたたんでいます。女性の味方、主婦の友です。
さて。そんな立場で自動車界隈のあれこれを見ていますと、しばしば窮地に陥っている女性の姿に気がつきます。「縦列駐車ができずに困っている」とかもそうですが、もっと根本的な問題で困ってらっしゃる女性が多い。それを、わたくしは解決して差し上げたいのです。
しばしば目にする根本的な問題とは、「車好きの旦那がヘンな車を買いたがっていて非常に困る」というものです。
間近に迫った車検を機に、自家用車の買い替えを検討する……というのはよくある話ですが、その際、「次はマニュアル車がいいなぁ……」なんてことを車好きの旦那が、車雑誌を眺めながらボソッと言うわけです。
とんでもない問題発言です。
▲こちらがマニュアル車の一例。片手で常に棒のようなもの(シフトレバー)を操作しつつ、左足で「クラッチ」も踏んだり離したりしなければなりません。……車好きはさておき、そうでない人間にとっては拷問といえるでしょう
「マニュアル車」というのは変速器がオートマ(AT)ではない、マニュアルトランスミッション(MT)の車ということです。昔の車や、最近でも一部のスポーツカーなどが採用している、クラッチを踏んでレバーを動かすアレです。
……そんなめんどくさい車を買われては、女性としてのあなたの優雅で素敵な毎日がズタボロになってしまうのは必至。ここはなんとかして食い止めなければなりません。
しかし相手は車好きですから、生半可なことでは説得できません。また強硬に反対しすぎても夫婦仲に重大な禍根を残しますので、それも得策ではないでしょう。
ではどうすれば平和裏にMT車の購入をあきらめてもらい、結果としてあなた好みの車を買ってもらえるのでしょうか?
彼が本当に欲しいのは「MT車」ではなく「刺激的な車」です
問題の本質から考えてみます。なぜ、旦那は「MT車が欲しい」と言いだしたのでしょうか?
シフトレバーをキコキコ動かす感触を楽しみたい? ダイレクトな加速感を楽しみたい?(理屈は割愛しますが、AT車よりMT車の方がパワーの伝わり方にダイレクト感があります)
……それらはたぶんすべて正解でしょうが、本質ではありません。
彼自身が気づいているかどうかは別として、彼が本当に思っているのは「もっと刺激的な車に乗りたい! 退屈なAT車の運転はもう飽き飽きだ!」ということです。MTというのはそういった刺激を得るための「手段」であって、「目的」ではないんですね。
であるならば、攻めようはあります。
▲彼はもうオートマのファミリーカーをちんたら運転することに飽き飽きしていて、写真のような(イメージの)車でブワーッと走ってみたいわけです。そこは理解尊重してあげつつ、対策を練ってみましょう
手っ取り早いのは強硬に反対してMT車の購入を無理やりあきらめさせることですが、そうすると前述のとおり禍根を残します。「あのときお前が反対したせいでオレはMT車が買えなかった……」なんて何年間もグチグチ言われては、貴女もたまったものじゃないでしょう。
そこで取るべきなのが「スライド作戦」です。
旦那との家族会議を進めるうちに、気づけばいつの間にか「あなたは満足、旦那もある程度満足」という車種にスライドしている……という高等戦術です。
次章にて、その手法を開陳いたします。
代替案を提示し、そして「男のプライド」を刺激する
作戦を開始する前に「目標」を明確にしておきましょう。結果として何を買わせるか、です。
いきなり結論で恐縮ですが、「MT車が欲しい!」と言い出した旦那にはイタリアのフィアット社が作るフィアット500という車の、そのなかでも2気筒エンジンを積む「ツインエア」のAT版で納得してもらうのが最上の策です。
フィアット 500ツインエアはATでも十分以上に刺激的で、運転自体がひたすら楽しい車ですので、旦那も結果として大喜びとなるでしょう。そしてご覧のとおりの素敵な内外装デザインで、取り回しも非常にラクな車ですので、あなたもきっと気に入るはずです。
▲こちらがフィアット 500。08年に登場したイタリアのコンパクトカーで、「ルパン三世」が劇中で乗っている往年の小型車のリバイバル版です
▲「ツインエア」というのは、そのなかでも2気筒エンジンというちょっと特殊なエンジンを搭載しているグレード。これがパンチがあって非常に楽しく走れるグレードなのです。写真は限定車の「カルト」
▲グレードやボディカラーによって細部は異なりますが、フィアット 500のインテリアはこのようにとってもおしゃれ。さすがはイタリア物です。ちなみに写真は本国の広報画像なので左ハンドルのMTですが、日本で流通しているフィアット 500の9割以上は右ハンドルのATですので安心してください
では家族会議を開催しましょう。
まずは率直に言ってください。「気持ちは尊重してあげたいが、わたしはMT車が苦手なので、できればAT車にしてほしい。聞いた話ではフィアット 500のツインエアというのがAT版でも運転が大層楽しいらしいので、それでどうか?」と。
すると旦那は「あのセミATはシングルクラッチのデュアロジックだからなあ」的なことを言うはず。何かの呪文みたいですが、要は「ややギクシャクもするATなのでオレは嫌だ」ということです。
ここで第一の矢を放ちましょう。「プライドくすぐり術」です。
「そのギクシャクしがちな車もスムーズに走らせられるのが、本当の意味で“運転の上手い男”ってことなんじゃないの?」
平成生まれについては知りませんが、昭和の男は「車の運転が下手だと思われること」と、「夜の方がヘタクソだと思われること」を極度に嫌う生き物です。それゆえ「でもアナタはそうじゃないんでしょ? 上手なんでしょ?」と、言外にプライドをくすぐってあげてください。
すると旦那は「お、おう……当然だよ」みたいなことを、きっと言うでしょう。
「うるさい妻」から「傷ついた女性」への素早いポジションチェンジ
しかし敵もこの程度の攻撃では屈しません。何だかんだいってまだMT車の購入をぜんぜんあきらめてないはずです。
そこであらためて発言します。
「あなたの夢を否定はしたくない。できれば叶えてあげたいとも思う。でもわたしは本当にMT車を運転する自信がない。だから、半分ぐらいはわたしの希望も聞いて。フィアット 500ツインエアについて、一度真剣に考えてみてほしい」
……おそらくですが、この攻撃も効かないはずです。なにせ今、旦那の頭はMT車でいっぱいですから。「でもやっぱ今度こそはMTじゃないとなぁ。大丈夫だよ、キミもすぐ慣れるから!」なんてノンキなことをきっと言うでしょう。
そこで最後の矢を放ちます。
思いっきり傷ついてください。
仮に本当はそれほどじゃなかったとしても、徹底的に傷ついたフリをしてください。
「……これだけ言っても、お願いしても、わたしのことなんてゼンゼン考えてくれないんだ……そっか……」という感じです(目に涙をちょっと浮かべてみてもいいかもしれません)。
旦那はうろたえるでしょう。怒られることは覚悟してたけど、まさか傷つけてしまうとは……と。
▲ここまで派手にやるかどうかは別として、「この人はわたしのことをぜんぜん大事にしてくれない、思いやってくれない……」みたいな感じで、ズズーンと傷ついた感じになりましょう。実際、ひどい話ですよね
そう、ここであなたのポジショニングが「オレの趣味を邪魔するうるさい嫁」から、「深く傷ついた女性」へと一気に転換するのです。
こうなったらもうしめたものです。しばらくの間は、怒っているのではなく「傷ついてる感じ」で日常生活を送ってください。2~3日か、せいぜい4~5日でしょうか?
そうすればもうこの作戦は完了したも同然です。その2~3日から4~5日の間に、旦那は影でこそこそフィアット 500ツインエアに関する情報収集を行うでしょう。そして情報収集をすれば、その車が「ATであってもバツグンに運転が楽しい車である」ということにすぐ気づきます。
結果として旦那がフィアット 500ツインエアを選ぶかどうかは、わかりません。もしかしたら別の何かを選ぶかもしれません。でもきっと、あなたもある程度運転しやすい、ステキなデザインの何かを数日後に提案してくることは間違いありません。
で、彼がちょうどいい感じの折衷案をおそるおそる提案してきたら、どうか元通りの、笑顔がステキなあなたに戻ってください。それですべてはめでたしめでたしです。……お疲れさまでした!
▲最終的な結果がこのフィアット 500ツインエアになるかどうかは未知数ですが、きっと「ちょうどいい落とし所」に話はまとまるはずですよ!
【関連リンク】
ということでとりあえずフィアット 500ツインエアの中古車をチェックしてみるtext/伊達軍曹
photo/フィアット・クライスラー、BMW、photoAC
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