空港から直行すべき島食堂「白保食堂」でガツ盛りに泣け!【石垣島】
島人と観光客で常に満席!
こんにちは、メシ通レポーターの泡です。
近づきつつある夏休みに我が故郷・石垣島への旅行をお考えの方もいらっしゃるかと思います。大抵の場合は空港に到着したらレンタカーを借りて、ドライブやらホテルやらへ向かうことでしょう。
でもちょっと待って!
おなか、空いてませんか?
いきなり、石垣島っぽいとこに行ってみたくないですか?
YES?
ならば話は簡単です。
「石垣空港」から車で5分もかからないところにある「白保食堂」へGO!!!
レンタカーの場合、空港を出て国道390号線を西へ、市街地に向かって走ります。
乗り合いバスならば空港からバスターミナル行きの路線バスに乗り、「白保小学校前」で降りてください。このバスは30分に1本というペースなので帰りの時刻は忘れずチェックしておきましょう。
バス停から西へ徒歩すぐ、国道沿いの北側にあります。
周囲には赤瓦屋根の民家があったり、
パパイヤの木が生えていたりします。
大きな白い建物に緑の看板が目印。
看板に描かれたシーサーは、店主の娘さんの手によるもの。
清潔感のある店内。テーブル席は混んでいると相席になることも。
座敷席は家族連れに人気です。
お店を営むのは、白保集落出身の仲島 弘(ひろむ)さんと奥様のかをりさん。
お2人して「写真は勘弁して~。看板のシーサーが私らの代わりでいいサ~」とのこと。
午前11時半の開店と同時に席が埋まることも少なくないほど忙しいお店を、二人三脚で仲良く切り盛りされています。
「もともとはここでうちの両親が八重山そばの食堂をやっていたんですよ。僕が跡を継いでから29年になるねぇ」と弘さん。
かをりさんとは愛知県の洋食レストランで修業をしていた時に出会ったのだそう。
八重山そばやゴーヤチャンプル、とうふチャンプルなどの島の家庭料理に加えて、ナポリタンやサンドイッチといった洋食メニューがそろうのは弘さんの修業経験ゆえ。
「愛知は喫茶文化が盛んでしょう。その影響もあってうちは食堂だけど実はコーヒーやクリームソーダ、パフェなんて喫茶メニューもおいてるんですよ」とかをりさん。
以前は工事現場の作業員や近所の人を始め、地元客ばっかりだったのが次第に口コミで評判となり、今では観光客と半々くらいの割合だとのこと。
「お店をもっとキレイに改装したい思いもあるけど、やっぱりうちは長靴のおっちゃんたちに気軽に入ってきてほしいから今のままだねぇ」
かをりさんの言葉に表れるお客さんへのハートフルさは、弘さんが作る料理とも連動しています。
さぁ、ご覧ください、心意気にあふれた料理の数々を
▲八重山そば(大) 600円
ど、丼がずっしりと重い!
カツオと豚、鶏のダシを使った黄金色のスープに、地元でおなじみ「荷川取製麺」の丸麺を使ったオーソドックスな八重山そば。
トッピングは甘辛く煮た豚肉とかまぼこ、島ネギ。
ダシが優しく香り、飲み干せるほど上品な味わいのスープにうっとりします。
つるりとした丸麺はかむとかすかにむっちり。
とてもバランスのいい一杯です。
ただし、本当に量が多い(※)ので胃袋自慢の方以外はまず(小)500円をオーダーすることをおすすめします。
※筆者の推察によると、家庭用の八重山そば麺(400gくらい)を1袋近く使っているような感じがします。
▲ゴーヤチャンプル(定食) 800円
これはぜひとも食べてほしい、テッパンの島の味!
ほどよく苦味を残したシャキシャキのゴーヤ、大豆の風味が濃厚な島豆腐、豚肉ではなくてポーク缶のガツンとした塩気。これらを卵が優しくまとめています。
なーんとも、元気がでる味!
核家族なら全員で取り分けて食べられる大皿盛りくらいの量ですが、塩味ベースのあっさりとした味付けなので飽きずに食べ進められるのがうれしい。
▲カツカレー 800円
私の拙い写真では、この迫力を伝えられないのがもどかしいっ。
運ばれてきた瞬間に「おわっ」と軽くのけ反ってしまうほどのボリュームです。
沖縄の豚カツは薄い肉に厚い衣というパターンが多いのですが、こちらは肉自体もけっこうしっかりしていて食べ応え抜群。
欧風カレーといった趣のルーは、さらりとしていてカツとご飯をうまくつなぎます。辛さはほとんどないので、お子さんやお年寄りも食べやすいはず。
さりげなく控えたサラダも実はなかなかの量ですよー。
▲いちごミルク金時 350円
1人1品食べたらきっとお腹ははちきれんばかりでしょう。
でも、デザートは別腹~☆ なんて女子ぶりたくなるほど、ここのかき氷をおすすめしたいのですよおばちゃんは。
そびえたついちごピンクの山に冠した雪のごときワシミルク(コンデンスミルクのことを沖縄ではこう呼ぶ)。シャリふわっとした氷の下に控えしは、甘く煮た金時豆。小豆じゃなくて大きな金時豆なのも沖縄風かき氷の特徴なのです。
海カフェのオシャンなスイーツもいいけど、昔から島人に愛されてきたこのスタイルの島おやつもぜひ体験してみてください。
……と、取材時はこれで締めるつもりでした。
ですが、その日たまたま居合わせた観光客の方がそれはそれはおいしそうに召し上がっている姿を見てどうしても食べたくなったものがあり、後日改めてお邪魔したことをご報告申し上げます。
私をその衝動に走らせたのは、「石垣島には何度も来てますよ~」という旅慣れた感じの素敵なカップルさん。
スーツケースをごろごろと引きながら入店され、生ビールで乾杯して召し上がっていたのがこちらのメニューでした。
▲白身魚フライ 800円
で、でっかい! 後ろのグラスと比べてみて!
えー、白身フライ? なぜ? 沖縄料理っていうわけでもないし、正直2軍メニューじゃないかと思っていたのですが……(白身ファンの皆様、すみませんっ)。
「いやいや、ここの白身フライは違うんです。すっごくおいしいんです! (普段住んでいる土地で)ほかのお店でもいろいろ食べたんですけど、ここのが1番!」と力説された日には食べざるを得ません。
定食のご飯や味噌汁はナシにしてもらって(ビールのアテにするつもりで)、いざ実食!
……あ、これは違うわ。
厚み2cm近くの真っ白な魚の身はしっとりしながらほろっとほぐれ、カリカリ香ばしい衣との食感の対比がめちゃいい感じ。
魚にしっかり塩気があるので添えられたマヨネーズなしでも十分うまいです。
カリッ、ほくっ、グビーを繰り返す。
ふぁーー、幸せーーー。
たっぷりと添えられた千切りキャベツはふんわりエアリーで、弘さんの丁寧なお仕事ぶりが伝わってきます。フライの影に隠れていますが、実はスパゲティサラダものっていて、その量たるやちょっとしたカフェのパスタランチ分くらいあるんですよ。もう、すごすぎる。
周りを見てみると、作業着姿のおにーちゃんでもけっこう食べ余しています。
白身魚フライに限らず、エビフライやトンカツ、生姜焼きなどの定食はおしなべてそそり立つほどのボリューム。
そんな感じなので、少食気味な方は最初に「ご飯は少なめで」「おかずの量少なめで」などとお伝えするのがベターかと。
▲オリオンビール(中瓶) 600円
瓶ビールを頼んだらグラスもヒエヒエでした。これ、うれしいですよね。
なじみの島人も初めて来る観光客も同じように「お腹いっぱい食べてって」という気持ちいっぱいに迎えてくれる「白保食堂」。
訪れた方が、ここを始まりに石垣島で楽しい時間を過ごされることを願ってやみません。
※一部の喫茶メニューは、ランチタイムなど忙しい時間帯には対応できないこともありますのでご了承ください。また、席の予約やテイクアウトはできませんのでご注意。
お店情報
白保食堂
住所:沖縄県石垣市白保205-6
電話番号:0980-86-7941
営業時間:11:30~15:30頃
定休日:月曜日(祝日の場合は14:30頃まで営業)
www.hotpepper.jp
※本記事は2017年6月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。
書いた人:泡☆盛子
ライター。沖縄出身、京都在住。京都の水というか食がカラダに合い、48kg肥えたのが自慢。立ち呑みと、おかずケース食堂での昼酒が好き。
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