現行プジョー 308のクリーンディーゼル系を今買うなら超お買い得な「元デモカー」に限る?
▲素晴らしい走りと経済性で高い評価を得ている、現行プジョー 308のディーゼルターボ版である「308 BlueHDi」。新車も輸入車としてはそれなりにお手頃なんですが、中古車の方もかなりお手頃になってること、ご存じでした?
素晴らしい車だが、もうひと声安いとさらに素晴らしい
自動車ジャーナリストやディープなカーマニアなどの間でこのところ高い評価を受けているのが、フランスのプジョーが昨年7月に発売した現行プジョー 308のクリーンディーゼル仕様です。
濃い口な彼ら彼女らいわく「308のディーゼルはとにかく素晴らしい」と。
何がどう素晴らしいかといえば、低回転域がとってもトルクフルなため出足が良く、往年のフランス車っぽい「猫足」であるため乗り心地ならびにコーナリング性能が良く、そしてディーゼルターボゆえ当然ながら燃費もなかなか良い(カタログ燃費20.1~21.0km/L)と、要するに「いいことずくめ」なわけです。
「そんな素晴らしい車であるなら、ひとつ買ってみようじゃないか」と思うのが人情というものですが、残念ながらプジョー 308のクリーンディーゼル版はそう安い車でもありません。
もちろん、その種の輸入車としては比較的手頃な値付けでして、具体的には1.6Lディーゼルターボである「308 アリュールBlueHDi」の新車価格が299万円で、2Lディーゼルターボの「308 GT BlueHDi」は354万円ではあります。
しかし世の中は、その金額を聞いて「うん、安いね!」と明るい笑顔で即答できる人ばかりではありません。そして筆者も「即答できない人」の部類に入りますので、「もうひと声かふた声安いとありがたいのだが……」とここ1年ほど、ずっと思っていました。
▲プジョー 308 BlueHDiは、14年11月に登場したプジョーのCセグメント・ハッチバックである「308」に、16年7月に追加されたディーゼルターボエンジン搭載バージョン
▲グレードは2Lディーゼルターボを搭載する「308 GT BlueHDi」と1.6Lディーゼルターボの「308 アリュールBlueHDi」。どちらも、センターコンソール上の「スポーツボタン」を押すとアクセルの応答性などがより敏感な方向へ変化すると同時に、なんと「V8サウンド」が車内に響き渡ります
今、市場には新車より大幅に安い「元試乗車」が多数!
しかしここへきてついに、現行プジョー 308のクリーンディーゼル系は「もうひと声かふた声」安くなってまいりました。
といっても、当然ながら新車価格の大幅な引き下げが行われたわけではありません。そうではなく、「デモカー落ちの個体が中古車市場に大挙流れてきた」ということです。それらが今、かなりお安いわけです。
すべてのニューモデルではありませんが、メーカーやインポーター(輸入元)がそれなりに力を入れている新型車が発売されると、各地のディーラーには「試乗車」が配備され、メディア向けには「広報車」が用意されます。その他、メーカーやインポーターの「社用車」として、そういった新型車が使われることもあります。
それらをひっくるめて一般的に「デモカー」と呼ぶわけですが、デモカーは当然ながらいつまでもデモカーとして使われるわけではありません。ある一定の期間が経つとお役御免となり、中古車市場に放出されます。「ある一定の期間」というのは特に決まりがあるわけではありませんが、だいたい「就役から半年または1年弱ぐらい」でお役御免となるケースが多いようです。
で、そのようにお役御免となったディーゼルターボ系現行プジョー 308の元デモカーが今ちょうど、市場に出てきているのです。それらは退役した元デモカーとはいえ、決して使い古されたボロボロ系ではなく、せいぜい走行数千kmレベル。それなのに、いちおう中古車ですから新車と比べれば圧倒的にお安い。……これはもうチェックしてみるしかないわけです。
▲写真は2L版である308 GT BlueHDiのコックピット(左ハンドルの本国仕様)。1.6Lの308 アリュールBlueHDiではもう少々落ち着いたというか、シンプルなイメージの内装になります
色や装備を選べないという難点はあるが、この価格はやはり魅力
具体的に見てみましょう。
6月中旬現在、クリーンディーゼル系プジョー 308の中古車流通台数は全国で48台。それらのすべてが「元デモカー」かどうかは不明ですが、走行距離等から推測する限り、その多くが元デモカーでしょう。ていうかカーセンサーnetに販売店が記載する情報として「弊社デモカー」と明記されている個体もたくさんあります。
で、そのうち23台が2Lディーゼルターボの308 GT BlueHDi。こちらの新車価格は前述のとおり354万円ですが、それがおおむね250万~320万円付近で流通しています。ボリュームゾーンは270万~280万円付近といったイメージです。走行距離は、もちろん個体により様々ではありますが、おおむね0.1万~0.3万kmぐらい。仮に車両280万円とした場合、なんだかんだのオプションも装着済みで新車より70万円以上安い計算になりますので、かなりグッとくるものがあります。
48台中25台は、1.6Lディーゼルターボの「308 アリュール BlueHDi」です。こちらの新車価格は299万円で、元デモカーが中心であると思われる中古車の価格は210万~270万円付近。で、ボリュームゾーンは230万~250万円あたり。これも、いろいろなオプションが付いてのこの価格である場合が多いので、お買い得感は十分と言えるでしょう。
もちろん、これらは超低走行物件とはいえ中古車ですので、「色や装備を選べない」という欠点はあります。しかし「何の欠点もないのに安い」なんてウマい話は世の中にはないので、そこは許容するしかありません。車検残も新車と比べればそりゃ短いですが、2年以上残っているのですから、御の字と言えば御の字ではないでしょうか。
問題は「2L版と1.6版のどちらを選ぶべきか?」ですが、これはもう「どちらでもOKでは?」というほかありません。
もちろん2L版の方がすべてにおいて力強いのですが、1.6Lでも「十分以上!」と思えるだけの力強さがあり、なおかつ鼻先が軽くて足がしなやかなので、「むしろ1.6Lの方がいいかも?」と感じる人も多いかもしれません。
まぁこのあたりは、可能であれば試乗して各自ご判断ください。いずれにせよ今、ライトナウ、ジャストナウ、クリーンディーゼル系の現行プジョー 308は大いに狙い目です。ぜひご注目ください。
▲「ちょっとそこまで」の普段づかいももちろん得意ですが、それと同時にロングツーリングも大の得意とするのがディーゼルターボエンジン搭載車。この夏はぜひ現行プジョー 308のBlueHDiで遠出してみては?クリーンディーゼル系現行プジョー 308の中古車をチェックする▼検索条件プジョー 308(現行型)×GT ブルーHDi ディーゼルターボ、アリュール ブルーHDi ディーゼルターボtext/編集部
photo/プジョー・シトロエン
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