人を納得させる話し方 3つのポイント
仕事や勉強、本を読んだり文章を書いたりするとき、そして会話をするときに「論理的に考える」ことができれば、効率的に物事を進めること、伝えること、聞くことができるだろう。
しかし、日本人は欧米人と比べて、論理的思考が苦手と言われている。これは、日本の民族的な成り立ちや日本語という言語の特徴からくるものだという。どうしたら、私たち日本人も「論理的に考える技術」を身につけ、うまく使うことができるのだろうか?
『出口 汪の論理的に考える技術』(出口汪/著、ソフトバンククリエイティブ/刊)は、社会人2年目のゆいと伝説のカリスマ講師出口先生の対話形式で、わかりやすく、楽しく「論理的な考え方」が身につく一冊だ。
さて、論理力は会社の会議、取引先へのプレゼンなどでも使える。特に人を納得させるためには必要なものだが、大勢の人を前に話をしなくてはいけない場面は誰でも緊張するものだ。本書の中では、そんな人のために、出席者に自分の話を集中して聞いてもらい、納得させるための3つのポイントを紹介している。
1つ目は「第一声を大切に」。会議やプレゼンでの最初の一声はとても大切で、慣れない人が失敗するパターンで一番多いのが最初の一声で失敗してしまうことだ。雰囲気に呑まれて、ざわついている中で発言を何気なく始めてしまうと、大事な一声はかき消されてしまう。報告するために出席者の前に立ったら、すぐに話を始めないで、ざわつきが収まり、みんなが発言者である自分に注目するまで待つことが重要だ。
2つ目は「前置きは短く」。会議やプレゼンに出席している人たちは、報告や提案を聞くために集まっているのだから、形式的なあいさつや常套句などは切り捨てて、いきなり本題に入ってしまってかまわない。その方が、集中して話を聞いてもらえて、いい結果が出るもの。
3つ目は「上手に間を取る」。大勢の前で話すのも、相手がいるのだから一種の会話だ。相手がどう自分を見ているか、どう自分の話を受け取っているかという他者意識を持つことが大切。会話のとき、このことだけはわかってほしいという重要なことを言うときには、ちょっと間を置いたり、相手の目をジッと見たりして、「これから大切なことを言うから、しっかり聞いてください」というシグナルを送ろう。会議で報告するときも、結論を出すときなど、ここで集中をもう1度高めてほしい、きちんと耳を傾けてほしいというときは、一呼吸間を置いて出席者の注意を自分に向けるといい。
どうだろう、「論理力」が自分で身についていないと思ったり、いつも緊張してしまって論理的思考ができなくなってしまう人もすぐにできるのではないだろうか。
何かをするときに、ただ「考える」のではなく、「論理的に考える」ことが重要だということが本書を読んでわかる。インターネットで、なんでも情報を得ることができる時代だ。たくさんの情報や知識を論理的に考えて使うことができれば、会議やプレゼンのときに一目置かれる存在になることができるだろう。
(新刊JP編集部)
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