笑いをとるためになぜ人は服を脱ぐのか 松本人志さん監修の『ドキュメンタル』を動物行動学の視点で見る

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『Amazonプライム・ビデオ』にて独占配信されている人気バラエティ・シリーズ『HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル』。番組の内容や出演者については、プレゼンターを務める松本人志さんの会見記事に譲るとして、つい先日、シーズン2(全5話)がカオス過ぎる結末を迎えました。

関連記事:【松本人志コメント全文掲載】 松本人志も参戦したかったが「周りに止められた」?! 4/26(水)『ドキュメンタル』シーズン2スタート!
https://getnews.jp/archives/1707750[リンク]

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そこで今回は、ガジェット通信でたびたびお世話になり、どんな無茶ぶりにでも笑顔で応えてくれる動物行動学者の新宅広二先生に話を聞き、このゲームのルールがなぜ難しいのか、どんなタイプが強いのか、動物行動学の視点から番組を解説してもらいました。

※記事中に勝敗結果に関するネタバレはありません。

ネイチャードキュメンタリーとして秀逸

――シーズン2全5話、かなり楽しんでご覧になったそうですね。

新宅広二先生(以下、新宅):見る前は全く想像もしていなかったですが、まるでネイチャードキュメンタリーを見ているようでした。お笑いでありながら、生き物の生態を観察できる番組として楽しみました。ふとした瞬間に野生動物としてのエッセンスを感じるんですよね。

――ネイチャードキュメンタリーを日本で最も多く監修している先生が言うと説得力があります。

新宅:まず、カメラの台数がすごく多い。参加者の表情や目線、筋肉の動きひとつを逃さないように、あらゆる角度から撮影しているんです。BBCやナショナルジオグラフィックが野生動物を撮影する手法と一緒です。

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――まさかBBCと比べられるとは松本さんも思っていないかと(笑)。でも、タイトルからもドキュメンタリーの要素が強いのは明らかですよね。

新宅:普通のお笑い番組だと面白い部分だけ抽出しても笑えますけど、これはドキュメンタリーなので連続性が重要なんです。ネイチャードキュメンタリーで肉食動物が狩りをするところだけ見ても面白くないように、この番組も最終話で優勝が決まる瞬間だけ見ても笑えない。最初から最後まで見ることで、動物的な生態の変化、個々の関係性の変化を楽しむことができるんです。

――あの密室空間が特別な空気感を演出していますよね。

新宅:閉鎖空間によって、より人間の動物っぽさが引き出されているように感じました。動物園で言うところの檻ですからね。動物も与えられた空間を最大限に活かそうとするんです。そして松本さんという観察者がいる。

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よしだたつき

よしだたつき

PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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