インターネットだけで美味しい店が見分けられる5つの技術

「味にうるさい人の接待が急に入ってしまった」

「仕事でお世話になった方との会合だから間違いない店を選びたい」

「店の下見をしている時間がまったくない」

接待や大切な人との会食。せっかくの外食だからこそ、誰でも美味しくて雰囲気の良い店を選びたいと思うものですよね。あなたは良い店を開拓するためにどんな工夫をしていますか? グルメな人であれば、ランチで気になるお店に行き、味や雰囲気を確かめているかもしれません。でも本音のところは、インターネットで「アタリ」の店だけを調べたいと思う人が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、広告代理店の営業マンとして20年以上勤務し、3000人以上のVIPと交流してきた後田良輔さんに、ビジネスパーソン向けの「ネットだけで美味しい店を見分ける方法」について伺いました。

f:id:tany_tanimoto:20170515133521j:plain

実践に導き出された「美味しい店を見分ける5つの技術」とは?

美食家が多いと言われる広告代理店には、「宴会部長」が存在しています。まさに彼らはキングオブグルメ。そんな彼らに、本当に美味しいお店が見つかる「グルメサイトの活用方法」を教えてもらいました。彼ら曰く「グルメサイトの情報を見分けるには技術が必要」とのこと。

その技術を駆使すれば、「行ったことがないお店」でも、グルメサイトから本当の情報を9割方引き出すことができるようになり、「誰でも美味しい店を見つけられる」そうです。貴重な教えに基づいて、私が実際に行動してみて新たに導き出した「グルメサイトの正しい見方」を、ひとつずつ紹介していきたいと思います。

■技術【1】 口コミ(レビュー)

料理や内観の写真も参考になりますが、味や雰囲気、接客の良し悪しなど、実際に訪問した人の生の意見ほど参考になるものはありません。でもその口コミをいきなり鵜呑みにしてはいけません。なぜなら口コミには個人的な印象に寄りすぎて客観性に乏しいものや、関係者と思われるものが存在しているからです。

レビューに書いてあったことと、実際の料理が全然違うなんて失敗を経験した方もいるかと思います。これまでの経験上、臨場感あふれる文章で10行以上に渡って、料理の仕込みに始まり、食材のこだわり、接客対応、店の雰囲気などが書かれていたら、私は注意信号と見ています。もちろん数多くの店に足を運び、舌の肥えた表現力の高いレビュアーもいるとは思いますが、多くの一般の人は店のチェックよりもその空間と食事を楽しむことに時間を注ぐはず。あまりにもリアルに店の内情が長々と書かれていたら、それは関係者が書き込んでいる可能性も高いのではないかと考えています。

なお、点数形式でレビューを書き込める口コミの場合は、点数が3.5以上、4.2以下の店が本当に美味しい店である確率が高い傾向にあると判断しています。これも先ほどのレビューと同じで、一般的に「味は良くても値段が高い」など、多少は不満を感じ、満点を付けることはそう多くはありません。むしろ極端に高い点数が並んでいる場合は、何かのバイアスがかかっている可能性が。レビューを見て実際に足を運んで確かめた経験からは、高すぎず低すぎず、評価は3.5以上、4.2以下のお店に「アタリ」が多いという印象です。

■技術【2】 料理の写真

写真にはお店側が用意した「公式写真」と一般の訪問客が撮影した「ユーザーの投稿写真」の2種類が存在しています。「公式写真」はお店側に盛られている可能性があるので、「ユーザーの投稿写真」を参考にしてください。

ただし単純に斜め上から撮影された料理の写真を「美味しそうだな」と眺めてはいけません。ここで見るべきは料理のまわりの風景です。何枚か写真を眺めていくと料理だけでなく、手やグラス、しょうゆ皿やメニューなどが一緒に映り込んでいるものが出てきます。料理の写真で見るべきはこれらの「料理以外の情報」です。そもそも口コミの段階で、料理の評価が高い店を選定しているので、次に押さえるべき情報は「料理のボリューム」なのです。

手やしょうゆ皿の大きさは、お店によってばらつきがあるものではありません。一般的に同じ大きさであるものと料理の大きさを比較し、量を想像しましょう。このテクニックを活用すれば、「写真では良さそうだったけど、実際には量が少なくてがっかりした」なんて期待外れを事前に防止することができます。

■技術【3】 内観写真

f:id:tany_tanimoto:20170515170411j:plain

「内装がオシャレ」「接客している人が笑顔で良さそう」と内観の写真を見て雰囲気を判断しがちですが、これは失敗のもとです。内観写真では、写真中央の雰囲気ではなく、写真の端で見切れているものを見てください。写真の端には調味料や箸置き、壁には掛け軸やお花などが映っているはずです。調味料の置き方が乱雑でないか、お花は枯れていないかなど、端に映っているものにこそお店の「気づかい」が知らず知らずのうちに表れています。

この端への気づかいができている店ならば「アタリ」の可能性が高いものです。

■技術【4】 外観写真

看板の写真や入口の門構えなどの写真も掲載されていることがありますが、見るべきはお店全体が写っている全体の引きの絵の写真です。その全体が写っている画を見ながら、和食の店であればキュッと三角に作られた盛り塩が玄関口に置かれているか、店の前の道路に打ち水がされているか、入口を彩る植物の手入れはきちんとされているかなど、お店の気の配り方をチェックしてください。

内観写真と同じで何気なく端に写っている部分に真実が隠されています。外観写真では全体が見える引きの絵を見て、総合的に違和感がないかを確認するようにしてください。

■技術【5】 その他の写真

掛け軸やお花、見事な器はもちろん、本日のお品書きなど、料理以外で訪問者が何かを感じたちょっとしたものが「その他の写真」として掲載されていることも。ここで見るべきはお店の哲学です。例えば口コミ・料理・内観・外観の写真はすべてOKだったのに、その他の写真を見てみたところせっかくの雰囲気を壊す小物が写っている場合も…。おもてなしの観点で、大切な人をお連れした際に残念なことや失礼にあたるところがないかの最終チェックとして「その他の写真」を活用してください。

――いかがでしたでしょうか?うまく見分けるテクニックを知るだけで、「おもてなし上手」に誰でもなることができますので、ぜひ活用してみてください。ぜひグルメサイトをうまく利用して、良いお店を見抜き、人生を劇的に変化させていきましょう。

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。

著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。

関連記事リンク(外部サイト)

デキる人になりたければ、「うまく」逃げながら仕事しよう
SNS投稿で「自滅してしまう人」の特徴
「上司にかわいがられると仕事がうまくいく」は本当か?

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. インターネットだけで美味しい店が見分けられる5つの技術

リクナビNEXTジャーナル

ビジネスパーソンのための、キャリアとビジネスのニュース・コラムサイト。 キャリア構築やスキルアップに役立つコンテンツを配信中!ビジネスパーソンの成長を応援します。

ウェブサイト: http://next.rikunabi.com/journal/

TwitterID: rikunabinext

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

記事ランキング