最も成功した12気筒ミッドシップの進化形、ランボルギーニ アヴェンタドールS(海外試乗レポート)
▲アルミフレーム付きカーボンモノコックボディを採用した、V12NAを搭載したランボルギーニのフラッグシップ。エクステリアの改良により空力性能が向上、従来型からフロントのダウンフォースが130%増加した
歴史上、最も成功した12気筒ミッドシップの進化形
今、実際に生産されている車で、真にスーパーカーと呼べる市販モデルは実は少ない。12気筒NAの大排気量エンジンをミッドに積んだ、となると、もはやアヴェンタドールしかない。だからこそ、今のうちに、何としても乗っておかなければいけないと思う。ある意味、一生懸命目指す価値のある、ほとんど最後の車となりつつある。
これまで実に6000台以上を生産した。大ヒットである。進化版は、ごくシンプルにアヴェンタドールSと名乗った。以前のように呼ぶと、LP740-4となるが、覚えにくいのでやめたんだそう。マニアとしては、なんか堕落っぽい。
進化のポイントは大きく分けて3つ。エアロダイナミクスの向上に伴うスキンチェンジ、4WS+マグネティックライド+可変ギアレシオステアリングの採用、ほぼSVスペックとなったパワートレイン、だ。
このうち、乗り味に大きな変化をもたらしたのは、もちろん、四輪操舵と可変ギアレシオステアリングだ。微低速域での取り回しが格段にラクとなり、高速域では非常に安定かつ潔いコーナーワークを実現している。まるで、アヴェンタドールが一回りも二回りも小さくなったかのよう。磁性流体ダンパーによる乗り心地の向上も、ウラカンほど劇的ではないにせよ、あるにはあった。けれども、ミッドシップ12発としてのスパルタンさはしっかりと残せている。
新しい顔つきは、ワイドに見えて好ましい。文句ナシに欲しい1台だ。
▲従来型より20%軽量化された単排気管3本出しの新排気システムを採用。四輪ステアリングシステムは、低速時には前後車輪が逆方向を向き回転半径を小さく、高速時は同方向を向くことで車体をより安定させる
▲TFTモニターを用いたメーターは好みに応じて表示を変更。ドライブモードはストラーダ/スポルト/コルサ/エゴの4モードを用意。新たに加わったエゴモードは好みに応じてトラクション、ステアリング、サスペンションをカスタマイズできる
▲6.5LのV12エンジンは従来型より最高出力を40ps向上。VVT(可変バルブタイミング)やVIS(可変インテークシステム)を改良し、より豊かなトルクカーブを実現する。0-100kmh加速は2.9秒
【SPECIFICATIONS】
■グレード:AVENTADOR S ■乗車定員:2名
■エンジン種類:V12DOHC ■総排気量:6498cc
■最高出力:740/8400[ps/rpm]
■最大トルク:690/5500[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:7SCT
■全長x全幅x全高:4797x2030x1136(mm) ■ホイールベース:2700mmtext/西川淳
photo/アウトモビリ・ランボルギーニ
関連記事リンク(外部サイト)
ランボルギーニ アヴェンタドール LP750-4 スーパーヴェローチェは限界を引き出せるスーパーカーである
全く別次元への進化を果たしたランボルギーニ アヴェンタドール LP750-4 スーパーヴェローチェ
日刊カーセンサーは、中古車だけでなく新型車やドライブ、カーグッズ、レース&イベントなど幅広いジャンルの情報・ニュースをお届けするエンタメ系自動車サイトです。面白くて役に立つネタを全力で配信しています。
ウェブサイト: http://www.carsensor.net/contents/
TwitterID: carsensor
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。