周りから「応援される人」が大事にしている“たった1つのこと”
私は、上京してから34年ほどの間に、10回ほど引っ越しをしてきました。平均すると3~4年に1回ということですね。そのたびに、いろんな賃貸仲介業者にお世話になりましたが、とても印象に残っている担当者がいます。
インターネットで良さそうな物件があり、メールで問い合わせをして、図面を送ってもらったときのことです。
通常であれば、挨拶文は、「お問い合わせを頂きましてありがとうございました。様々な物件がありますので、ぜひ当社をご利用ください」という文面くらいです。一度に10社を超える賃貸仲介会社に問い合わせしましたが、返事のほとんどはそういった内容です。
ところが一社だけ、とてもインパクトがあったメールがあり、頼むならこの人にしようと思いました。以下、彼のメールを紹介します。
「お問い合わせを頂きましてありがとうございました。まずは今回のお引っ越しのご条件のみを詳しくお聞かせいただければ、松橋様が平日のお仕事中に、私が松橋様の代わりとなって、不動産専用サイトを駆使し、インターネット掲載前の情報を含め最新情報をお探し致します。そのあとは私○○のご連絡をお待ちいただくだけでいいのです」
まあ、ここまでは、とても情熱を感じますが、似たようなことをおっしゃる人はいました。私が「この人に頼みたい!」と思ったフレーズはこのあとです。
「ここで松橋様にはお伝えしておきますが、実は私○○は、物件を探し尽くす事が趣味みたいなものなのです(笑)最善を尽くします!!」
10社くらいから連絡がありましたが、「物件を探し尽くす事が趣味みたいなものなのです」というフレーズが気に入って、この方にお願いしようと決めました。
現在の物件情報は、不動産会社専用の物件情報サイトで共有されます。ですから、賃貸の仲介は、どこに頼んでも変わりません。
どの業種にも共通していることだと思いますが、商品やサービスを選ぶときに、機能や特徴は似たり寄ったりのもので、一般消費者から見れば、商品の差はないに等しいようなものがほとんどです。ですから、商品を選ぶ基準は、営業や販売の担当者ということなります。
「機械的に、単に仕事だからやってる」という人は、どんどん淘汰されます。また、熱心な営業だとしても、多くのセールスマンは、商品の強みや特徴を「これでもか」というぐらい熱心に話します。
ですが、人が心を動かすポイントは、強みや特徴機能ではありません。
どんな想いでやっていますか?
私は心理学を学び始めてから30年近く経ちます。
20代の頃は、自分に自信が持てず、人見知りで、初対面の人とは何を話したらいいのかわからず、対人関係ではいつも悩みだらけでした。
心理学を学んでから、自分自身がちょっとしたスキルを使うことでどんどん変わることができました。心の悩みを解消する方法を学ぶのが大好きになり、それが高じて人に教える仕事をしています。
現在、「コミュ障」という言葉がよく使われていますが、私はこの言葉はあまり好きではありません。コミュニケーション障害と呼ぶと、何か病気のようなイメージがしてしまうからです。
若かったことの自分は、病気を患っていたわけではなく、単純にスキルやノウハウを知らなくて損をしていただけだったのです。ですから、今、自虐的に「自分はコミュ障ですから」とおっしゃる方も、ほんの少しのことですぐに変わることができます。まさに、コツさえ見つければ、一瞬で変わるのです。
私は、「コミュニケーションが苦手な人をゼロにする」というビジョンがあり、そのために本を書いたり、このような記事を書いたり、セミナーをしています。
私のこのような想いを紹介しましたが、お読みになってどう感じましたか?
想いを感じていただいたならうれしいです。
あなたにとって大事なのは、想いを言語化できているかどうかです。
「応援される人」と「応援されない人」の違いとは?
人の心を動かして、人に応援される人たちは、想いが明確です。
「こんな想いを持って仕事をしているんです」
「仕事を大好きでやってるんです」
このように、仕事に対しての想いの強さが垣間見えたとき、人は心を打たれて、応援したくなるのです。
あなたは、どんな信念や思いを持って、今の仕事に取り組んでいますか?
それを、きちんと伝えていますか?
営業担当なら、お客様に想いをさり気なく伝えましょう。
リーダーなら、部下に対して、仕事が好きなことを伝えましょう。仕事にかける想いやビジョンを何度も伝えましょう。
より喜ばれるほめ言葉とは?
人をほめる際には、外見や見た目をほめる事が多いでしょう。
相手の見た目よりもほめて効果的なのが、相手の「行動」や「行為」です。
「いつも仕事を手伝ってくれてありがとう。急に頼んだのに嫌な顔ひとつせず、ありがとう」
「〇〇さんがいつもお花の水を代えて世話をしてくれるから、毎朝きれいな花が見れて、良い気分で仕事ができます。ありがとうございます」
具体的に相手がしてくれた行動をほめることです。
あなたのこの行動や行為で、どれだけ私が助かったかを、丁寧にほめることです。
行動や行為よりも、さらにレベルが高いほめ方があります。
相手の想いをほめるのです。
「いつも仕事を手伝ってくれてありがとう。急に頼んだのに嫌な顔ひとつしないで手伝ってくれるのは、いつも人の役に立ちたいという想いを持っているからだと思います。その想いにいつも感謝しています。ありがとう」
「〇〇さんがいつもお花の水を代えて世話をしてくれるから、毎朝きれいな花が見れて、良い気分で仕事ができます。みんなに心地がいい環境を提供したいという想いがとても素敵です。ありがとうございます」
このように、相手の想いに着目すると、さらに深みのあるほめ方になります。人に動いてもらえる人、応援される人は、想いを大事に生きているのです。
もう一度お聞きします。
あなたはどんな想いで、仕事をしていますか?
相手のどんな想いを汲み取っていますか?
このことを心がけるだけで、人生の達人に近づきますよ。
松橋良紀(まつはし・よしのり)
コミュニケーション総合研究所代表理事/一般社団法人日本聴き方協会代表理事/対人関係が激変するコミュニケーション改善の専門家/コミュニケーション本を約20冊の執筆家
1964年生青森市出身、青森東高校卒。ギタリストを目指して高校卒業後に上京して営業職に就くが、3年以上も売れずに借金まみれになりクビ寸前になる。30才で心理学を学ぶと、たった1ヶ月で全国430人中1位の成績に。営業16年間で、約1万件を超える対面営業と多くの社員研修を経験する。2007年にコミュニケーション総合研究所を設立。参加者が、すぐに成果が出るという口コミが広がり出版の機会を得る。NHKで特集されたり、雑誌の取材なども多く、マスコミでも多数紹介される。
約20冊で累計30万部を超えるベストセラー作家としても活躍。「コミュニケーションで悩む人をゼロにする!」を合言葉に奮闘中。
著書
「あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール」(明日香出版社)
「相手がべらべらしゃべりだす!『聞き方会話術』」(ダイヤモンド社)
「人見知りのための沈黙営業術」(KADOKAWA)
「何を話したらいいのかわからない人のための雑談のルール」(KAODOKAWA)
「話し方で成功する人と失敗する人の習慣」(明日香出版社)
公式サイト http://nlp-oneness.com
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