デーモン・アルバーン、ゴリラズの新作を語る「アメリカがなかったらゴリラズもなかった」
ゴリラズのニュー・アルバム『ヒューマンズ』が2017年4月28日に全世界でリリースされるが、この架空バンドを率いるブラーのデーモン・アルバーンが珍しくステレオガムとのインタビューに応じ、アルバムのコンセプトや制作プロセスについて語った。
彼によると、このアルバムは米大統領選挙でトランプが勝利した場合を想定して作られたそうだ。作り始めた頃はまだはるか未来の、起こりそうもない妄想にすぎなかったものの、アルバム制作はゲスト・ミュージシャンたちに、「自分が信じるもの全てが一晩で覆されるところを想像してみて。どんな気持ちになる?」という簡単な質問を投げかけるところから始まった。
ところが、その妄想が現実となってしまい、『ヒューマンズ』のシュールな世界観も現実味を帯びてしまった。「“ヒューマンズ”はあの夜を、あのよく分からない何かの“後”を巡る旅なんだ。あのニュース。あの夜に出かけたとしたらどんな気持ちになる?このアルバムはあの夜を予期しつつも、その状況をパーティにしてしまおうとしていたんだ」と彼は語っている。
彼は、D.R.A.M.、ヴィンス・ステイプルズ、ポップカーンなど、アルバムでコラボレーションした全てのアーティストたちにいくつかの要点を覚えておいてほしいと頼んだ。「このアルバムからは、痛み、喜び、そして切迫感を伝えたかった。その3つが原則だった。この3つのスーパーパワーを持ち込まない限り、このダーク・ファンタジーには入れなかった」と彼は説明している。
インタビューでは他にゴリラズの歴史、実現しなかったコラボ(モリッシーとシャーデーにも断られているそうだ)、そして前作『プラスティック・ビーチ』から何年も空いてしまった理由などについて語られている。
また彼は、アメリカにインスパイアされた『ヒューマンズ』だけでなく、「ゴリラズは俺のアメリカン・バンドなんだ」と、ブリットポップ・ムーブメントの象徴のようなブラーのフロントマンとは思えない発言をしている。「アメリカがなかったらゴリラズもなかったと思う。ゴリラズみたいなものを破綻させないで維持できるような底力があるのは世界中を探してもアメリカしかないと思う。大きいもん。本当に大きい。ゴッド・ブレス・アメリカだよ」と彼は皮肉っぽく笑った。
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