和服で行こう世田谷ボロ市
と、言うわけで毎年12月と1月の15日,16日に世田谷駅周辺に開かるボロ市に行って参りました。
私は12月15日初日の参加です。
この市なんと400年以上前から続いており、現在は東京都無形民俗文化財に指定されています。
商品は古民具、骨董、古着、日用・インテリア雑貨から食品、植木、カード、玩具までさまざま、雰囲気はお祭り感覚で中高生も多く見かけます。
箪笥に眠っている親祖父母の着物があったら着付けてもらって出かけしましょう。
んなもんねーわボケ!という方もこのような骨董市等で安価に手に入るので是非訪れてみてください。
それでは来場者数数十万人(コミケの数倍!)と言う市の活気を感じながら歩いて行きましょう。
ボロ市の朝は早い。
しかし筆者の朝は遅かった。
着いたときには既にお昼でした(汗)。
本気でいいものを探したい人は明け方から集まるそうです。
おっと、交通には駐車場が無いので電車か自転車で向かいましょう。
電車で行く場合は世田谷線を使う必要があります。私は三軒茶屋から乗り換えました。
三軒茶屋世田谷線、駅はレンガ造りと超ローカル。
二両編成の小ぢんまりした列車が迎えてくれます。
市開催中は特別ダイヤで運行していますが流石に朝だとすし詰め状態。
世田谷駅に着くと凄い人、流石に中高年以上が多いです。
この日は随分あったかかったので外套は早速お荷物へ。
以降は手作り感満載の地図に沿って写真でお楽しみください。(後からパンフ発見)
赤いところが会場、青●はトイレ
1.駅から本会場までは東北沖地震の復興支援と言うことで主に食品の販売が行われていました。とにかく人が多い。
2.着物のお店。
1000円〜とか置かれています。最終日にはさらに投売りされちゃったり。
これはボロ市の名前の由来にもなっていて、昔は着物の端切れや古着(ボロ)が大量に出され、草鞋に編みこまれたり地方に運ばれ普段着として使われたそうです。
今は見た感じ着物を売る露天は1割り程度ですが割かし綺麗な着物が気軽に買えます。
もちろん穴やシミ汚れがあるものもあるのでしっかり確認しましょう。
サイズが分からなかったら店の人に聞いてもいいし、買い物途中のおばちゃんが勝手に教えてくれたりも…
こちらは山積みで売られる着物。
お着物が可哀想とおっしゃるおばさまもいました。
需要と供給のバランスもあるでしょうが、江戸で使われた古着が地方へ流れる過程としてこのような形の販売は昔から行われていたようです。
3.代官屋敷
その名の通り江戸時代からこの土地のお代官様のお屋敷だったものが現在は郷土資料館として保存されています。
中では1月29日まで「ボロ市の歴史」が開かれます。
筆者は時間の都合により入れませんでしたorz
4.ボロ市名物、代官餅!
ボロ市の中心辺りにある天祖神社境内で突きたてのお餅が食べられます!
しかし、いつも1時間待ち以上で買うのは結構大変、今年は40分ほどの待ちで購入できました。
待っている間には中から威勢の良い掛け声が聞こえてきます。
味はきなこ餅、あんこ餅、からみ餅の三種類
筆者は珍しそうなからみ餅をチョイス
初めはあんこが絡んでるから「絡み餅」かと思ったら大根おろしの「辛み餅」でした。
まぁそれは良いんですが・・・
ネギが…ネギがおおいんだよっ!!
なんというかかなり大人の、と言うかご年配の味
隣のおじいさんは黙々と食べていました、と思ったら向かいの女の子も結構もりもり食べてました。
ゴメンナサイボクネギキライデス。
残したら筆者の名が廃るということで何とか完食。
量がかなり多いので一人で何個も買わないように注意。
あとからみ餅にはネギが入ってるから要注意。
5.同じく境内では植木、盆栽が販売されています。
これらの商品が置かれるようになったのは割りと最近の模様。
ここでは実付きの姫ざくろ素材購入。
実ものは初めてだけどこれはこれで萌える
お店の人から、ボロ市では始まりと終わりに花火が上がるそうなのですが、今年は東北沖地震の影を考慮して花火の数も控えめ、
市の終了時間も特別に午後9時から午後8時に短縮されているとの事でした。
人数が何となく例年より少なく感じるのはその影響かもしれません。
6.次!からみ餅のお口直しに創業60年、現在一番古くから続くと言うお店へ甘酒を飲みに向かいました。
他よりちょっと高かった気もするけど綺麗なお姉さんについで貰えたのでよしとしましょう。
普段は豆穀物店?
戻って2番の辺りで実演販売されていました。
大きなリン(?)の周りを擦っているとワ-ンワーンと共鳴音が聞こえてきます。何かご利益があるのでしょうか?
同じく2の辺りに巻物屋、掛け軸とか。筆者は詳しくないですが他のお客さんとのやり取りを聞いているのも面白い。
7.こちらも実演販売あり、一枚の銅板を打ち出して見事な半球が作られて行きます。
この頃時刻は4時過ぎて辺りは暗くなり始め、市の雰囲気も変わってきます。
これらも全て一枚の銅板を打ち出して作られる、ライトに照らされて神秘的。
8.この辺りは骨董市らしい商品が多かったです、後今回はあまり行けなかった上町の辺りも。ので写真なし
ボロ市ではお祭りの雰囲気が強いので写真バシャバシャ撮ってる人や商品の撮影までしてるオッサンも居ますが、撮影の際は許可を取りましょう。
特に骨董で高価な物を多く扱っているような露天は聞いても撮影はダメな所が多いです。ここに上げている写真も殆ど許可を取りました。がんばった><
相手は人間なのでマナーは大切にして楽しみましょう!
9.の辺りのお店達。
焼き物店
着物、藤篭、自分の描いた絵画を売っているお店もある。
鉄砲でけぇ!
変なものや気になったものがあったらお店の人に聞いてみましょう。
面白い小話が聞けたり、知らんと一蹴されたり…商売気の強い人や話好きの人とかそこは色々。
この奥には駐輪場があります。自転車で来られる方はここに!
10.本物のひょうたんで作られたライト。
実際はもうちょっと明るい場所だったけど写真みたいに暗いと凄く綺麗だね!
お祭りの定番りんご飴、りんご飴かわいいよりんご飴
女性に人気のヨーロピアンな可愛い雰囲気のお店もありました。
11.大工道具屋さん。
こちらでは二丁鎌罫引きを購入、木に線を引く道具。
着物だからかちょっとマケてもらえました。ありがとうございます!
どこで使われていたのか分からないけど結構いい色合い。
やはり着物で行くと人と話掛けられる機会は増えてついでにコッチからも話しかけてみようって気分になります。
夏祭りに浴衣位しか着たこと無いって人が多いと思うけども皆が和服を着やすい機会がもっと増えるといいなーと思うのでした。
とは言え慣れないうちはソデで割れ物ガシャーンしたりしやすいので十分に気をつけてください。
本気で探したりするときは動きやすい服の方がいいかも…
今回は時間的にも奥の方まであまりまわれず、一部の紹介しましたが
ぼろ市で開かれる露天数は700店舗以上とのこと。
色々と面白い露天、商品を探してみてください。
品物も機能としてみれば、一般的な日常品の多くが100円やそこらで買えてしまうような時代ですが、歴史や成り立ち、背景を知ることでそのものの持つデザイン、素材や合理性、意図、目的が分かったりと非常に面白いです。
まぁそんなことを考えたり考えなかったりしながらぶらぶら散策したりお喋りして楽しみましょう。
新春の開催は1月15(日)、1月16(月)の二日間となります。
まさかの容量オーバー(^p^)ちょっとだけ歴史偏に続きます。
※この記事はGAGAZINEさんよりご寄稿いただいたものです
ウェブサイト: http://gaagle.jp/gagazine/
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