【独占映像】「ゲイの自分を否定しない男がヒーローになった」 ロン・パールマンが語る映画『ストーンウォール』
1969年のアメリカ。同性愛は精神疾患とされ、同性愛者が酒を呑むことも、集会を開くことも禁じられていた――。法律までもが同性愛者への偏見に満ちていた時代に、ニューヨークのとあるゲイバーで起こった通称“ストーンウォールの反乱”は、警察のゲイバーへの踏み込み捜査に対してこれまで素直に応じてきた同性愛者たちが強く抵抗を示し、権利を主張する暴動を起こした歴史的な事件でした。そんな“ストーンウォールの反乱”を自身もゲイであるローランド・エメリッヒが映画化。12/24より新宿シネマカリテほかにて公開となります。
そんな今作で、警察の踏み込みを受けるバー“ストーンウォール・イン”の店主エドを演じるロン・パールマンのインタビューが到着。迫害されてきた同性愛者たちの鬱憤が爆発する暴動シーンを撮影した日、現場を見たパールマンは「すごい作品になる」と確信したといいます。
今作の主人公は、ゲイであることから家族にすら偏見の目で見られ、故郷を出てニューヨークへとやってくる青年・ダニー。新天地で明るく暮らすゲイの人々と出会ったダニーでしたが、同性愛者がすべてを奪われ、暴力を受け入れて暮らしてきた現実を知ることとなります。しかし、ナイーヴで孤独なダニーが、本当の“自分自身”を受け入れるとき、歴史的なゲイの権利運動を起こすきっかけをつくるのです。パールマンはそんな彼を、「ゲイの自分を否定せずに、自分に正直な生き方をして、ヒーローとなった男」だと語っています。
実際の事件をベースに描いてはいるものの、史実に忠実ではないとする声も上がっている今作。しかし、現在においては知る人も少なくなっている当時の同性愛者の扱いや権利運動についてを、多くの人が知る貴重なきっかけとなりそうです。
同性愛者かそうでないかに関わらず、誰しもが違う部分を抱えているからこその人間。この作品をただの感動作で終わらせずに、自分らしさを認め、他人らしさを認めることの大事さを今一度噛み締め、自分の行いを振り返ることができたならば、この作品には意義があったと言えるのではないでしょうか。
映画『ストーンウォール』は12/24より新宿シネマカリテほかにて公開。どうぞ、お楽しみに。
公式サイト:http://www.stonewall.website/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。