走行距離3万km以下の旧型BMW 3シリーズが100万円以下でイケること、知ってました?
▲言わずと知れたドイツの名門、BMWの中核モデルである3シリーズ。旧型であれば、走行距離がきわめて少ない現役感たっぷりの物件も実はお手頃価格で探せるのです
3シリーズがズバリ100万円以下、それも低走行物件が!
毎日の通勤や買い物などに車を使用している場合、「できれば新しめのBMWかアウディあたりでさっそうと乗りつけたいものだが……」と内心思っている人もいるかもしれません。そして同時に「とはいえ新しめのBMWとかアウディってのは高いからなぁ……」とも。
確かに、例えば現行型のBMW 3シリーズを買うのであれば、新車でも中古車でも購入にはそれなり以上の予算が必要になります。しかし「旧型BMW 3シリーズでもOK」と考えるのであれば、実は車両価格100万円以下でも狙えてしまうことをご存じでしたでしょうか?
「でもどうせそんなに安いビーエムは、どうせ年式的に古くて過走行なボロ中古車なんでしょ?」と思うかもしれませんが、実はそうとも限りません。
確かに年式的には05~08年式付近という「旧型の中でも初期の年式」になるのですが、走行距離で見ると3万km以下、つまり「走行2万km台まで」のBMW 3シリーズが今、車両価格おおむね80万~99万円あたりで探せるのです。どうでしょう、これってある種の人にはかなりグッとくる事態なのではないでしょうか?
▲こちらが旧型BMW 3シリーズセダン。写真は「Mスポーツパッケージ」装着車両
▲08年式までの前期型はこのようなビジュアル。それ以降の年式は、テールレンズの形状を含む外装デザインなどが微妙に変更されています
エンジンフィールも操舵感も、やはりBMWは格別
詳しくご存じの方も多いかもしれませんが、改めて旧型BMW 3シリーズという車について簡単におさらいしておきましょう。
販売期間は05年4月から11年12月で、搭載エンジンは直列4気筒DOHCまたは6気筒DOHC。自然吸気が基本となりますが、335iというグレードはターボチャージャー付きでした。もっとも販売台数が多かった320i系は排気量2Lの直列4気筒で、その他のグレードは2.5~3Lの直列6気筒エンジンです。6気筒版は「323i/325i/330i/335i」と分かれていて、それぞれ排気量やエンジン出力が異なるのですが、要するに「車名の数字が大きければ大きいほどパワフルなエンジンを搭載している」という表記ルールになっています。
運転してみても、旧型BMW 3シリーズはかなり素晴らしい車です。
各方面で「絹のような感触で回る」などといわれるDOHCエンジンは、確かにそのとおり。いかにもドイツ物らしいカッチリとした高精度を伴って、まさに絹の布地を触っているかのような感触で高回転域まで一気に吹け上がります。そしていわゆるFRレイアウトですので、操舵感もひたすらシルキー。要するにFRゆえ前輪が駆動を担わず、純粋に「舵」の役割だけを果しているため、FF車の操舵感とはまったく異なるフィーリングになるわけです。もちろんBMW 3シリーズのステアフィールが甘美なのは、ただ「FRだから」という理由だけではありませんが。
そして高速道路を巡航させればどんな速度域でも矢のように直進し、それでいて(決して推奨はしませんが)クイックなレーンチェンジも、やろうと思えば全然楽勝。そして峠の山坂道でも、ロータスなどの軽量スポーツカーとはちょっと違う感触と挙動ではありますが、ほぼ思いのままのコーナリングを堪能することができます。
▲言ってみれば「普通のセダン」なんですが、エンジンの感触はひたすら精密で、高速巡航時もハイスピードコーナリング時も、いきなり運転が上手くなったかのような安定っぷりが味わえます
▲グレードやオプション設定により細部は個体ごとに異なりますが、旧型BMW 3シリーズのインパネまわりはおおむねこのようなデザインテイスト。写真は6MTの本国仕様
▲BMWというと直列6気筒エンジンがまずは思い浮かびますが、旧型3シリーズの320iに搭載されたこの直列4気筒エンジン(N46B20B)も、直6に引けを取らない気持ち良さがあるエンジンです
流通の中心は直4だが、直6搭載物件も探せなくはない
で、そんなステキなBMW 3シリーズの走行2万km台までの物件が今、冒頭で申し上げたとおり車両価格100万円以下で狙えてしまうわけです。……あえての繰り返しになりますが、どうでしょう、これってある種の人にはかなりグッとくる事態なのではないでしょうか?
具体的に市場を見てみますと、「車両価格100万円以下/走行3万km以下/修復歴なし」という条件で探せる旧型3シリーズは、主には2L直4搭載の320iになります。年式は05~07年式が中心で、走行距離は2万km台の後半あたりとなる場合が多いようです。基本的には「素の320i」が中心ですが、中には人気のパッケージオプションである「Mスポーツパッケージ」や「ハイラインパッケージ」が装着されている物件もあります。
「4気筒かぁ……。せっかく3シリーズを買うならやっぱ直列6気筒の方が……」と思うかもしれませんし、そのお気持ちもわからなくはありません。しかしこの世代のBMW製直4は、直列6気筒にもさほど引けを取らないなかなかの回転フィールを持ち合わせていますので、正直そこはあまり気にしなくてもいいのではないかと思います。
ただ「どうしても直列6気筒エンジンの3シリーズに乗りたい!」ということであれば、やや流通量は少ないですが2.5L直6の325iまたは323iを探すこともできます。またかなり希少ですが、パワフルな3L直6を搭載する330iの低走行車がこの価格帯で流通していることもあります。
▲写真は自然吸気3Lの直6DOHCエンジンを搭載する330i。豪快なパワーとトルクが魅力です。100万円以下の低走行物件は希少ですが、希に流通していることもあるので要チェックですよ
そして輸入車に付き物(?)の「高額になりがちな整備・修理代」という問題について。確かに普通にディーラーに持っていくと、それなりに高額な修理費用となる場合もあるかもしれません。しかし旧型BMW 3シリーズはかなりメジャーな車種ですので、BMW専門店や輸入車専門工場に依頼すれば、比較的手頃な予算で修理を請け負ってくれるはずです。というか、前述のとおりメジャー車種ですので、専門家はあらかたの弱点をすでに把握しています。ということは、そこを最初にしっかりケアしておけば(そして当然ですが整備履歴のハッキリした良質な中古車をあらかじめ購入すれば)、「しょっちゅう故障して困る……」みたいな事態に陥る可能性はさほど高くないはずなのです。
ということで、見目麗しく高性能・高機能、そして旧型ではありますが、いまだそれなり以上にイメージも良好な旧型BMW 3シリーズ。ぜひ「車両価格100万円以下」という超お手頃予算で手に入れ、そして日々の通勤や買い物、旅行などで存分にその能力を発揮させていただけましたらば、編集部としても幸いであります!
【関連リンク】
車両価格100万円以下、走行3万km以下、修復歴なしの旧型BMW 3シリーズをチェックしてみるtext/編集部
photo/BMW
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