良好な人間関係のために大切な怒りの感情をコントロールする方法
怒りはどうして生まれるのか?
人間関係を良好に保つためには、怒りの感情をコントロールすることが非常に重要になってきます。
感情に任せて怒ってしまい、人間関係がダメになったことは誰にでも経験があるでしょう。
怒りがどのようにして起きるかを考えることは、怒りをコントロールする上で大切です。
怒りは何もないところからは生まれません。
心の底にあるネガティブな感情がいっぱいになり、何かがきっかけで表に出てくるとき、それが怒りという形で表れるのです。
例えば、対人関係などで不満や憤りが積もり積もった所に、導火線に火がつくかのような出来事があった時にネガティブな感情が表に出て怒りが発生するのです。
皆さんも怒りを感じたときを振り返ってみて下さい。
怒りを感じたとき、つまりそれを後悔しないようにすること、アンガーマネジメントについて説明していきます。
怒りの感情が出てきたときどう対処すれば良いか?
怒りの感情を出してしまった後、私たちは「あの時どうしてあんなことを言ってしまったんだろう」と反省することがしばしばあります。
怒って良かったということはほとんどありません。
しかし、怒りを表すときはほとんどのケース、相手に責任があると思い込んでしまっているので、なかなかそれを止めることが出来ません。
では、後で後悔することになる怒りを抑えるにはどうすれば良いのでしょうか?
まず試してもらいたいのは、怒りの感情がわき上がってきたら6秒は反射せず、怒りも数値化してみて下さい。
6秒待ってそれでも怒りが収まらなければ次に進めばいいのですが、面白いほどにほとんどの場合、怒りが収まってしまうのです。
これを続けていくと、自然に自分の怒りの度合いが分かってくるので、最初から避けて通ることも可能になります。
アサーティブコミュニケーションで身近な人間と良好な関係構築を
上司と部下や親と子、あるいは夫と妻などの関係で怒りの感情を持ったまま向きあっていると四六時中そばにいるので非常に心苦しくなります。
そんな時にアサーティブコミュニケーションと呼ばれるコミュニケーション方法を用いると上手くいくことが多いと言われています。
アサーティブコミュニケーションとは簡単に言うと、自分と相手を共に尊重しながら人間関係を築く方法です。
自分が正しいことを前提にアグレッシブ(攻撃的)な言葉を使うのではなく、どんな立ち位置であったとしても、お互いの主張や立場を大切にしながら自己表現をしていくのです。
相手を抑えて自分の言いたいことを伝えるだけでは、相手に対して伝えたいものも伝わりません。
自分の本当の気持ちを伝え、相手にどう変わってほしいのかを冷静に考えながら、相手と対話(言葉のキャッチボール)をして下さい。
決して勝ち負けではないのです。
怒っていけないのではなく、怒りという道具に頼る必要がないのです。
その時重要なのは相手の怒りに過剰に反応しないということと、自分が正しいという気持ちで話さないことです。
自己受容度を高めましょう!
自分には良い所もあるが、悪い所も欠点もあり不完全な存在である、ということを受け入れてみましょう。
そうすることによって、相手から非難されたときでも怒りを感じるのではなく、納得できる自分がいるはずです。
アンガーマネジメントとアサーティブコミュニケーション技術を身につけることによって、家庭でも職場でも良好な人間関係を構築してくことができます。
最終的には、怒りによって不安定な精神状態をもたらすことなく、心も体も健全になって暮らしていくことができることなのです。
怒りは喜怒哀楽の一つですから、怒りをなくすことはできません。
怒りの心理教育を受けたことがない我々は今学ぶ必要があるのではないでしょうか。
怒りの感情と上手く付き合い、怒りの連鎖を断ち切ることが豊かな人生を過ごしていくためには重要になるのです。
(植代 智子/プロフェッショナルコーチ/アンガーマネジメントファシリテイター)
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