俳優・いしだ壱成が語る「放射能と共にどう生きるか」

いしだ壱成さん

 俳優のいしだ壱成さんは11月29日、ニコニコ生放送「放射能社会~今だからみんなで考えたいこと」に出演。いしださんは、福島第一原発事故以後を「放射能と共生する時代に突入した」と表現した上で、「いい情報を交換し合って、これからの大変な時代を逆にポジティブに愛にあふれた時代にしていきたい」と前向きに語った。

 いしださんは国際環境NGOグリーンピース・ジャパンの前事務局長をおじに持ち、幼い頃から環境問題に触れていたという。東日本大震災の1週間前の3月4日に「今だからみんなで考えたいこと。」と題する”脱原子力”を訴える文章を自身のブログに投稿し、話題となった。この中で、いしださんは、子どものころに家族と関わった伊方原発(愛媛県)の出力調整実験反対運動の経験などを綴っている。

 いしださんは現在、「放射能と共にどう生きるか」をテーマにした本を年内に出版する予定だそうだ。番組で、いしださんは「放射能と共生する時代に突入した。僕達からすれば望まないことだが」としながら、

「起きてしまった事故は起きてしまったこととしてちゃんと捉えないといけない。目に見えない放射能をしっかりと『ある』と皆にぜひとも認識していただきたい」

と述べ、特に若い世代に向けて、”放射能とどう共存していくべきか”を伝えていく考えを示した。また、いしださんは今後の活動について「草の根的に続けていきたい」と、署名活動や話し合いなどを通して脱原発に関する運動を続けていく考えを話した。

 最後に視聴者に向けたメッセージとして、いしださんは「日本は放射能と一緒に生きていく時代に突入した」と繰り返した訴えた上で、

「知恵を絞って、皆で合理的に、時にずる賢く、いい情報を交換し合って、これからの大変な時代を逆にポジティブに。愛にあふれた時代にしていきたい。TwitterやFacebookで仲間と(感情を)シェアして、人との繋がりを大事にしていきたい」

と前向きな言葉を語っていた。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] いしだ壱成さんの視聴者へのメッセージ部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv72482403?po=news&ref=news#1:17:11
・「今だからみんなで考えたいこと。」 – いしだ壱成オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/isseiishida/entry-10819818986.html

(安田俊亮)

【関連記事】
福島第1原発の吉田所長が退任、入院
溶融した核燃料は今、どこに!? 東電、11月30日に見解発表
「子供と一次産業を守るため、食料品に年齢区分を」 京大・小出助教が提言
「汚染がれきは東電にお返しするのがいい」京大原子炉実験所・小出助教に聞く 全文
なぜ園田政務官は原発浄化水を飲んだのか フリー記者による要求に賛否両論

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 俳優・いしだ壱成が語る「放射能と共にどう生きるか」
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。