吉田前所長の病状 “被曝との因果関係は考えにくい”

松本純一原子力・立地本部長代理

 体調を崩して入院している福島第1原子力発電所・吉田昌郎前所長の病状について、東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は2011年12月2日午前の会見で報告を行った。松本氏は「放射線の専門家の先生から『事故後の(吉田前所長の)被曝線量と今回の病気の因果関係は考えにくい』という見解をいただいた」と語り、吉田前所長の被曝と病気との因果関係について改めて否定的な見解を示した。

 東日本大震災に伴う福島第1原発の事故発生以降、吉田前所長は最前線で陣頭指揮を取っていた。2011年11月24日、吉田前所長は病気療養のために入院。12月1日付けで、福島第1原子力発電所所長を退任している。

 松本氏によると、吉田前所長の病名と昨年度の健康診断のデータ、被曝線量のデータ資料を放射線医学総合研究所の明石真言氏に提供したという。松本氏は「(昨晩に明石氏から)『事故後の(吉田前所長の)被曝線量と今回の病気の因果関係は考えにくい』との見解をいただいた」と説明。改めて、吉田前所長の被曝と病気との因果関係について否定的な見解を示した。また、吉田前所長の詳しい病名や治療内容については「プライバシーの問題と、本人の意向で公表できない」とした。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 吉田昌郎前所長の病状を説明する部分から視聴 – 会員登録が必要

“>http://live.nicovideo.jp/watch/lv72828700?po=news&ref=news#0:09:29

(中村真里江)

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