千葉県いすみ市の山奥「ポッポの丘」に、極上「たまごかけご飯」が食べられる食堂車を発見!

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朝食の定番といえば「たまごかけご飯」ですね。時間がない朝、かきこめる手軽さにお世話になった人も多いことでしょう。

近年は専用の醤油が登場したり、コンビニでは「たまごかけご飯」味のおにぎりが出たりと、一工夫するのが流行りのようです。

そんなトレンドの「たまごかけご飯」、面白いところがないか探してみると、養鶏場が経営するたまごかけご飯のお店「カフェT.K.G」が千葉県のいすみ市にあると聞き、「え? カフェでたまごかけご飯!?」 という皆さんの疑問を解決しに行ってきました。

山中に丸の内線!? 珍景「ポッポの丘」

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千葉県いすみ市といえば、経営不振から一気に回復した鉄道会社、いすみ鉄道で有名なところです。

そんないすみ市の田んぼ道を進んでいると不意に出てくるこの看板。目的の「カフェT.K.G」は近いようです。

ただその下の2つの看板「プラレール売り場」「ポッポの丘」。プラレールとの組み合わせでのポッポですから、「汽車ポッポ」ということなのでしょう。少し心がざわついてきました。

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到着です。一目見て誰もが思ったことでしょう。ここは操車場か!? すごい数の電車が止まっています。

確認しておくと、ここは養鶏場が運営している「ポッポの丘」というところです。近くには線路はおろか、駅もありません。この丘まで力技で運んできているのです。

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敷地内を歩いてみましょう。

こちらの赤い車両、乗れるようになっていますね、ちょっと入ってみます。

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電車電車電車電車……ここは電車の写真を展示している電車ですね。

あとは卓上にプラレール、子供向けの遊具が設置してあります。

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不意に扉の上部に目をやると、見慣れた駅が並んでいます。そう、ビジネスマン御用達、丸の内線です。

私はこの車両を外から見ても丸の内線で使われていた車両と判断できませんでしたが、実際に使っていた方が見たらたまらない気持ちになることでしょう。

このように敷地内にある電車は中で展示、物販をおこなっています。

「カフェT.K.G」、店内はまんま食堂車!?

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「ポッポの丘」の一角に建っているこの小さな建物が目的の「カフェT.K.G」です。

カフェというと屋内外に椅子やテーブルが並び、のんびり過ごしているような光景をイメージしますが、それらしいスペースは見当たりません。

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「カフェT.K.G」、名前から推察するに主役が「たまごかけご飯」というのは間違いありません。サイドメニューにはそれを彩るおかずがあると思いきや、メニューを見るとどれもガッツリとしています。

そしてなにより、カルビ丼、牛丼と、たまごを産まない動物の肉を食べることもできるのです。

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カフェのすぐ横にある黄色い車両、壁面には「カフェT.K.G」の文字と窓ガラスにはアイスクリームのポスターが貼られています。

この車両でご飯を食べることができそうです。

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めちゃくちゃいい雰囲気! 電車の椅子を使わないのは左右の窓からの景色を、人で遮ることなく見てほしいからでしょう。

日差しが強い時のために設置したカーテンが食堂車の雰囲気を演出する一方で、つり革のくたびれた感じが多くの人を運んだ歴史を物語っています。

なんでしょう、この落ち着いた感じ。すごく貴重な経験をしているような気持ちです。

食べる場所こそ最高の調味料

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こちらが看板メニューの「たまごかけご飯」。メインを飾るご飯とたまごの脇に味噌汁、パックのおかず、「たまごかけご飯」専用の醤油がセットになっています。

たまごはもちろん養鶏場直送、お米も地元いすみ産です。そういえば、この食堂車はいすみ鉄道の車両。空間までも地のものです。

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たまごを表現するとき、よく「ずっしりしている、身が詰まっている」なんてことがよく言われますね。重いという感触はありませんでした。割るときに心なしか殻が頑丈な印象を受けました。

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生たまご専用の醤油をかけます。色が薄いので分量を見極めながら入れましょう。

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思う存分にかき混ぜてからご飯に注ぎます。

混ぜるほど、注ぐほどに気持ちが高まっていく……「たまごかけご飯」の魅力ではないでしょうか。

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高まった気持ちとともにかきこみます。かきこみながら窓の外に目をやると大自然、窓からはいい風が入ってきます。

「たまごかけご飯」はあっさりとした優しい味でした。その味わいを壊さない薄口の醤油がいい仕事をしています。朝ご飯にしてはご飯多めかなと思いましたが、このあっさりのおかげでさらっと食べることができました。

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味噌汁の具材はたまごとわかめ。「たまごかけご飯」と同様、養鶏場直送のたまごを使用しています。

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パックに入っていたおかずは「いわしの角煮」。

「たまごかけご飯」のあっさりに対して、ものすごいパンチのある濃い味でした。この角煮のためにご飯を別皿に取っておいてもいいかもしれません。うまい!

コーヒーとの食べ合わせは?

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みなさんも気になっていたと思います、ここは「カフェT.K.G」。カフェなのです。コーヒーもウリに決まっています。

「たまごかけご飯」とコーヒーの相性を調べ「いけるぞ!」と思ったからこの名前にしているはずですよね。食べ合わせてみました。

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「おお! 悪くない!!」

コーヒーが「たまごかけご飯」の風味を消し去っていきます。口の中をリセットしてくれている感覚ですね。かといって次に口に運ばれる「たまごかけご飯」の味わいを邪魔しないので、繊細なたまごの味を毎回楽しめます。

「たまごかけご飯」とコーヒー……やっぱり合わないじゃん! という予想を覆し、案外あり、いやオススメできる食べ合わせです。

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「カフェT.K.G」では食器を戻すのはセルフサービス。軒先の棚に食器を戻します。

ほぼ屋外です。これが都会だったらカラス達に荒らされてしまいそうですが、この環境ではそんな心配は無用なのです。

たまごが生んだ珍景、たまごを食べて守っていく

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「たまごかけご飯」を電車で食べる。幸せな時間であり、ちょっと変わった体験でもありました。

「カフェT.K.G」の魅力は新鮮なたまごだけではなく、電車内という特殊な環境が一層「たまごかけご飯」をおいしくしていることにあります。

その時間を提供してくれた電車は、現役を退いているとはいえ、存在している限りどんどん傷んでいきます。たまごの売り上げがあってこそ、この景色を維持することができるのです。

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自慢の「庭先たまご」は、ひとつ60円(税抜)。その売り上げがこの珍景、いや、絶景を維持しています。

いすみの地で、いすみを支えた「いすみ鉄道」の車内で、いすみで育った鶏の「たまごかけご飯」を食べてみてください。

絶対に忘れられない「たまごかけご飯」になりますよ!

お店情報

ポッポの丘 カフェT.K.G

住所:千葉県いすみ市作田1298

電話番号:0470-62-6751

営業時間:金曜日・土曜日・日曜日・月曜日・祝日のみ10:00~16:00

Webサイト:http://keiranbokujo.com/company1.html

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

書いた人:毎川直也

毎川直也

風呂が好きで、風呂デューサーを名乗り活動中。銭湯、スーパー銭湯、温泉旅館での勤務経験を持ち、銭湯に勤めながらメディア出演をしている。酒が弱いうえに小食なため、「メシ通」には間違いなく向いていないライター。 ブログ:銭湯、温泉探求録

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