今年度の就活トレンド 「短期決戦型になった就活は“ソー活”支援サービスを活用」

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今年度の就活トレンド「短期決戦型になった就活は“ソー活”で巻き返し」

より良いマッチングを求める気持ちは、企業側も学生側も同じ――12月1日、例年より2か月遅く今年度の新卒採用活動がスタートしました。従来よりも短縮したスケジュールでの採用活動に対応するうえで、ソーシャルメディアを利用した“ソー活”が本格的に始動する予感です。今年度の就活トレンドをまとめてみました。

“ソー活”は企業側と学生側両方のニーズにマッチする

大手企業の説明会予約は、「人気アーティストのライブチケットを取るより難しい」と言われています。情報収集力で差がつくイマドキの就活では、リアルタイムな情報入手ができるかどうかが生命線。別記事(※)で取りあげた『就活生とスマートフォンに関する意識調査』では、今年度の就活生は『Facebook』と「つながるスマートフォン」を最大の武器と考えていることがうかがえました。

※「つながらないスマホはいらない!」 “ソー活”化するイマドキの就活実態調査で
https://getnews.jp/archives/155061

就活生とスマートフォンに関する意識調査 就活においてスマートフォンに求めること

「就活中のマストアイテム」はスマートフォンが2年連続で1位。実際、就活を機に「スマートフォンに機種変更した」という学生も多い中、就活でのスマートフォン利用者には「つながるエリアが広い」「サイトの接続スピードが速い」ことが求められています。
調査では、就活生の4割が『Facebook』を利用しているというデータも。『Facebook』を利用している学生たちは、就活に関する情報収集やOB・OG訪問、プロフィール公開などを行い積極的なコミュニケーションを試みているようです。

一方、企業側も「SNSを活用して情報発信し、コミュニケーションを取れる学生を採用したい」という意向があり、人材採用向けに『Facebook』の活用が進んでいます。
 

『Facebook』×auが“ソー活”をバックアップ

『Facebook』を上手く活用して“ソー活”をしたくても、「どうやって『Facebook』を活用するのか分からない」「本当に自分に合った企業を『Facebook』で見つけられるのか不安」――。そんなときに便利なのが、『Facebook』による就職活動を支援するサービス。”ソー活“や就活をテーマにしたさまざまな『Facebookページ』やサービスが公開されています。

KDDIの就職活動応援サイト

たとえば、Facebook社とKDDIが共同で公開した『就職活動応援サイト』を見てみましょう。ここではSNSを活用して内定をもらった先輩の成功談や、『Facebook』初心者に向けた活用ガイドなどの情報を提供するだけでなく、志望職種や志望業界、趣味・嗜好、居住地、チェックインした場所などの情報をもとに、一緒に就職活動をする“就活フレンド”をマッチングする機能、“就活フレンド”の 検索アプリ、『Facebook』上の友人から自分の長所や短所をコメントしてもらう『ソーシャル他己診断』といったコンテンツを提供していく予定です。

もちろんこのサイトはスマートフォンにも対応。“就活フレンド”検索では、たとえば企業説明会で近くにフレンドがいたら自分のスマートフォンに通知してくれたり、チャットで情報交換できたりなど、スマートフォンならではの“ソー活”が可能になります。

就職活動応援サイト「talk. Facebook とau で、就活をしよう。」
http://www.fbxau-shukatsu.jp
 

企業と学生をマッチングさせる“ソー活”サービスも登場

こうした“ソー活”の流れを受けて、『Facebook』と連動して企業と学生をマッチングさせるサービスも登場しています。シグナルと就職支援事業を展開するギブリーは、『Facebook』と連動した“ソーシャル履歴書”で企業の人事担当と学生をマッチングする『ワタシとリレキショ』を12月1日にリリースしました。

ワタシとリレキショ

学生側は約15分で入力できる履歴書を『ワタシとリレキショ』上に作成。あとは企業からの連絡を待つだけというシンプルなサービスです。作成した履歴書はダウンロードして印刷も可能。『Facebook』プロフィールとの連動もでき、より詳細に情報を入力するほど企業からのヒット率は高まります。

企業側は、数十項目から条件を選択して検索すると、就活生の履歴書データを一度に100人まで閲覧可能。気になる学生をチェックして直接メッセージを送ったり、説明会の告知を行えます。現在、フジテレビジョン、楽天、東芝、カプコンなどの有名企業もすでに参加しており、今後も利用企業は増える見込みです。

『ワタシとリレキショ』
http://my-rireki.com/

             *   *   *
ちなみに“ソー活”という言葉が生まれたのは2011年1月。リクルートが2011年の予測として「ソー活元年」を打ち出したのが始まりです。「ソー」には「ソーシャルメディア」と「双方向」の両方の意味がこめられているとのこと。“ソー活”2年目となる今年は、いよいよ本格的に普及しそうです。
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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