朝霞宿舎建設中止が正式決定、公務員宿舎全面廃止への大きな一歩

野田総理が朝霞建設予定地を訪問した日に撮影

埼玉県朝霞市の国家公務員宿舎建設中止が正式に決定しました。

ガジェット通信でも特集し、継続的にお伝えしてきた「朝霞宿舎」の問題ですが、遂に建設中止が決定しました。地元の皆さんの声をはじめとする国民の声、ネットでのみなさんの声が政治に届いた一例となったのではないかと思います。結局のところ、朝霞宿舎は不要だったということがこれで明らかになりました。そして、今回の朝霞宿舎建設中止は、公務員宿舎全廃への大きな一歩になりえます。

戦後すぐにつくられた古い法律を元にして建設・維持されている膨大な数の公務員宿舎は、すでに民間のマンションやアパートが沢山存在する現在に於いては無用なものとなっています。財務省は今回、根拠不明な「25%削減」という数字だけを出して「がんばった感」を出していますが、そもそも不要なものはまったく必要ありませんから、100%削減でよいのではないでしょうか。また、時代錯誤の「国家公務員宿舎法」は早々に廃止すべきです。この公務員宿舎の問題はまだスタート地点に立ったに過ぎません。政府ならびに財務省の動きを監視し、問題の行方を見守りたいと思います。適宜ガジェット通信も取材を続ける予定です。

国家公務員宿舎は『全廃』を――朝霞宿舎建設中止から始まる『全廃』への流れ – ガジェット通信
https://getnews.jp/archives/143813

朝霞基地跡地利用市民連絡会の大野さんからもメッセージが届いていました。一部引用します。

朝霞の国家公務員宿舎の建設中止を歓迎します

先ずもって、朝霞の国家公務員宿舎が建設中止になったことを歓迎し、国民のみなさんと喜びたいと思います。
3.11の大震災は未曾有の被害を与えました。この非常時の中で福利厚生施設と言われる公務員宿舎を建設し続けることは国民感情が許しませんでした。
 私たちの運動で朝霞などの公務員宿舎建設費が東北の復興に役立てばうれしい限りです。
 今回の朝霞宿舎の問題は具体的に目に見える形で提起されたため、多くの国民に理解されやすく、多くの国民の怒りが噴出し、政治家や官僚もこの世論の力を無視できなくなりました。

国民世論の勝利です。
無駄な公共事業を国民の声で中止する先例になれば幸です。

(2011.12.1 朝霞基地跡地利用市民連絡会代表 大野良夫氏のメッセージより一部引用)

※トップ写真は、野田総理が朝霞宿舎建設地を訪問した日に撮影。首相にメッセージを伝えたいと集まった市民をシャットアウトしようとする役人の皆さん。そして背後にはすっかり伐採されてしまった建設予定地が見えます。この日、野田総理は市民との対話は一切なく、15分程役人の説明だけをきいて朝霞をあとにしました。

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深水英一郎(ふかみん)

深水英一郎(ふかみん)

トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

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