丸山和也氏「橋下氏が信念を貫けば、更に過激にならざるを得ない」
自民党の丸山和也参院議員は2011年11月27日、ニコニコ生放送の特番に出演。丸山氏は、大阪ダブル選で圧勝した橋下徹氏の言動に言及し、「これから更に過激になるか、ややマイルドになるか、そこが見物。彼流の信念を貫けば、更に過激にならざるを得ない」と語った。
27日に投開票が行われた大阪市長選・大阪府知事選は、前大阪府知事で地域政党「大阪維新の会」代表の橋下氏が大阪市長に、同党幹事長の松井一郎氏が大阪府知事に当選した。大阪市長選の投票率は60.92%(前回43.61%)、大阪府知事選の投票率は52.88%(前回48.95%)となった。
選挙戦で、大阪府と大阪市を改廃・再編する「大阪都構想」を旗印に掲げ、ネットメディアやテレビの政策討論会などで、舌鋒鋭く自らの政治理念を訴えた橋下氏。対する現職の平松氏は、民主、自民、共産各党など幅広い政党や各種団体からの支援を固め、大規模な組織選挙を展開した。
大阪市長選に関する選挙期間中の世論調査では、橋下氏を支持するという回答がややリードしていたものの、平松氏の組織的な支持基盤も固く、選挙戦は終盤までかなりの拮抗が予想されていた。ところが、午後8時の投票終了とほぼ同時に、橋下・松井両氏の当確報道がなされ、ニコニコ生放送の特別番組でも、冒頭いち早く両氏の当選確実を報じることとなった。
この選挙結果について、ニコニコ生放送特番に解説者として出演した小池晃氏(前参院議員・共産党)は、当確報道の早さに驚きを見せながらも、
「やっぱり(社会の)閉塞感が強いんだなと感じた。今の政治に対する批判、不満、暮らしが大変だ何とかして欲しいという鬱屈した思いが広がっている。そういう中で、この結果ではないか」
と分析した。また、同席した田中康夫氏(衆院議員・新党日本代表・前長野県知事)も、
「自民党にはウンザリ、民主党にはガッカリという閉塞感。その中で、何か変えて欲しいということだと思う」
と述べ、今回の有権者の投票行動は、単に政治家や経済界への不満にとどまらず、行政機構を含む様々な「既得権者」への苛立ちのあらわれではないかとの見解を示した。
今回の選挙結果により、新市長、新府知事ともに「大阪維新の会」所属になることで、「大阪都構想」をはじめとする、様々な行政、財政、公務員改革が、一体的かつ加速度的に進むことが予想される。しかし、依然として一部の行政機構に根強い抵抗勢力が残っている実情は変わらないため、橋下氏は、当選直後のコメントのなかで次のように述べている。
「行政組織、大阪府庁、大阪市役所、大阪市教育委員会は、今回の選挙結果をしっかりと重く受け止めるようにお願いしたい。これまでは、ある意味当選することが目的のセレモニー的な選挙だったので、行政組織は選挙をバカにしていたところがあったと思う。今回の選挙は、(賛成論も)反対論もすべて出し尽くしたうえで、有権者が出した結論だ。この結論は非常に重い」
また、直後に開かれた記者会見では、大阪市議会のリコールについて、「今のところは全く考えていない」としながらも、
「まずは徹底して(大阪市議会と)話し合いをする。今回の選挙結果を受けて、とことん話し合いをさせて頂く。ただ、どうしても話し合いで解決が出来ないということであれば、もう一度民意に問うことも、当然あり得ると思っている」
と述べ、今回の選挙結果を追い風として、市議会の運営についても強気で挑む姿勢を見せた。
過去にテレビ番組で共演するなど、橋下氏と親交の深い丸山氏は、橋下氏の言動について言及し、
「これから更に過激になるか、ややマイルドになるか、そこが見物。彼流の信念を貫けば、更に過激にならざるを得ない」
と、独自の意見を述べた。また丸山氏は、現在の大阪市の財政事情に触れ、政争の具となった「大阪都構想」以外にも、都市行政の課題は山積みであるという見解を示していた。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]「橋下氏の当選コメント」部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv71680377?po=news&ref=rews#46:39
(内田智隆)
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ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
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