『ジェイソン・ボーン』を“クラヴマガ”経験者はこう観た「ボーンよ、わざとやられている?」
極限まで臨場感を追求したアクションシーンと、ノンストップで展開されるストーリー…それまでの映像表現の限界を打ち破り、その後のアクション映画の新機軸となった“ボーン”シリーズ。最新作『ジェイソン・ボーン』が現在公開中です。
ガジェット通信では、先日本作で重要な女性キャラクターを演じたアリシア・ヴィキャンデルにインタビューを敢行。作品への魅力を紹介しました。マット・デイモンにアリシア・ヴィキャンデルという素晴らしいキャスト、時代に流されない真剣すぎるほど骨太な展開……。と『ジェイソン・ボーン』の魅力はたくさんあるわけですが、“ボーン”シリーズで欠かせないのが世界各国の特殊部隊で採用されている接近戦闘術「クラヴマガ」。
「クラヴマガ」は1940年代にイスラエル軍で開発され、性別や体格を問わず、誰でも短期間で実戦に耐えうる能力を身につける事が出来る戦闘術。その大きな特徴は「人間が本能的にもっている条件反射の動きを取り入れている」という事。シリーズの中で、ジェイソン・ボーンが急に襲われても相手をギッタギッタと倒すのは、この条件反射の動きを取り入れているのが関係しているのかも。
小柄な方や女性でなどフィジカルに差があっても、ハンデを感じずに対等に戦えるのもクラヴマガの特徴。マット・デイモンは身長178cmと、ハリウッド俳優の中ではそこまで大きい身長ではありません。そんな彼がジェイソン・ボーンとして、自分より大きな相手をギッタギッタと倒すのも、ボーンシリーズのリアル路線にふさわしいのかもしれませんね。
実は筆者の周りにも教室に通っている人がチラホラ(中には女子も!)。体を動かすのが大好きという理由はもちろん、護身術になるという事で年々人気を得ているそうです。そんな、クラヴマガ経験者は『ジェイソン・ボーン』をどう観たのか?! 感想をまとめてみました。
【最高だったボーン】
・やっぱりマットデイモンありきのボーンシリーズ!
・数年間表舞台から去っていたボーンなので、最先端の技術を駆使して戦うって感じじゃなかったんですけど、そのボーンのレトロ感が個人的には好き!
・最新作だけあって映像が凄い。ギリシャの暴動シーンやカーチェイスシーンは特に臨場感があって手に汗握りました。
・ボーンが左右のフックで殴られまくっているシーンがありますが、近接格闘技戦術をマスターしている人は、あんなに分かりやすいフックは簡単にかわせます。わざとやられていたのでしょう、恐ろしい子、ボーン。
・後半の怒涛のアクション(特にカーチェイス)、殺し屋・ボーン・ヴィキャンデルらの三つ巴的な絡みが楽しかった!
・ラスベガス破壊萌え、装甲車萌え!
・殺し屋役のヴァンサン・カッセルの不気味感、ドーベルマン感もなかなか効いてた(アルティメイタムの時の中東の殺し屋のほうが不気味だったけど。無名風で)
・最後のオチが意外。このまま戦いの最前線に戻るのかボーン!!!っと思ったけど……?
・結末に続編があるとしたらどんな内容になるのかが楽しみ。
【気になったボーン】
・作中の“ファイトクラブ”のシーン、相手も喧嘩慣れしている相手なら、いくらボーンが強くても、簡単に右フックで終わらないと思います。
・バイクの2人乗りで後ろに乗っている人だけが狙撃されるシーン。狙撃用ライフルは凄い口径なので、あんだけ密着していて打たれたら前にいたボーンも負傷するはず(笑)。
・基本的に本作はクラヴマガというよりは「ジークンドー」「シラット」などアジア系格闘術の要素が多い気がしました。
と、クラヴマガや格闘のシーン以外にも様々なコメントが飛び出しました。感想を聞いてて思ったのが、なぜか格闘技好きには車好き・軍隊好きが多い! “強さ”という部分にシンクロニシティがあるのかもしれません。
見所満載の映画『ジェイソン・ボーン』は現在公開中。もちろん、筆者みたいな格闘技経験ゼロ、運動神経ゼロの諸君も楽しめるので劇場へ急げ!
【関連記事】ペン・丸めた雑誌・タオル……何でも武器にしちゃう男ジェイソン・ボーンの活躍を振り返り
https://getnews.jp/archives/1524555
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。