ワニラーメンにピンク色のフォー! リトルワールド「世界の麺祭り」が相当攻めている【愛知県犬山市】

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意外にイケる! ワニチャーシュー

そばやうどん、ラーメン、パスタ、ビーフン、フォー、カルグクス……。世界各国で食べられている麺料理。とりわけ日本人は世界でも無類の麺好き民族だろう。実際、私はきしめんやラーメンなどをよく食べているが、世界各国の麺料理となると、専門店に行かねばならない。そんななか、世界の麺料理が楽しめるイベントを見つけた。

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開催しているのは、犬山市にある野外民族博物館「リトルワールド」。おそらく、愛知県民なら知らない人はいないと思う。なぜなら、県内にある小・中学校は遠足でここを訪れることが多いのだ。

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「リトルワールド」は、世界各国の家屋が建ち並び、世界のグルメやお土産物のショッピング、民族衣装の試着体験などが楽しめる。遠足には最適なスポットなのだ。

さて、世界の麺料理が楽しめるイベントとは、2016年9月10日(土)~12月4日(日)まで開催中の「世界の麺祭り」。

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広報担当の水野七緒さんによると「毎年、秋はグルメイベントを開催しているのですが、今年は日本人にとって親しみやすい麺をテーマにしました。アジアやヨーロッパ、アフリカで食べられている世界の麺料理13カ国、16品を用意しています」とのこと。

では、何を食べようか……。

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イベントの案内ボードで異彩を放っていたのが……。

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園内店舗のひとつ「アフリカンプラザ」で販売している、

これ!

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「ワニラーメン」(750円)!

もう“ラーメン”という時点でアフリカとは無関係のように思えるが(笑)、その名前は十分すぎるインパクト。

他では食べられない、「リトルワールド」ならではのラーメンを提供できないかと考えました。スープはワニでダシを取っていますし、チャーシューもワニ肉を使っています。(水野さん)

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勇気を出して注文! 待つこと約5分。目の前に運ばれてきた。一見、フツーの塩ラーメンに見える。

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これがワニチャーシュー。

ワニであることを聞かされていなければ、かなり美味しそう。

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では、いざ実食!

ん? うまい!!

澄みきった塩味のスープには深いコクがあり、巷の塩ラーメンよりもはるかに美味しい! ワニチャーシューも独特の歯ごたえが何とも心地良い。鶏よりも脂が少なく、淡泊な味わい。イベント限定メニューであることが惜しいほどだ。

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ワニは鶏肉に近い味ですから、さっぱりとした塩味のスープと相性が抜群なんです。チャーシューは脂の部分を丁寧に切り落として、食べやすいように醤油とみりんで味付けしました。スープとチャーシューの製造は業者さんに委託していますが、何度も試食を繰り返してようやく完成させました。実は、ワニはかなり高価な食材で、お客さんが気軽に楽しめるような価格にするのも大変でした。(水野さん)

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さらに、土・日・祝には各日5食限定でワニの足がどどーんと丸ごと1本のった「ワニの足ラーメン」(3,800円)も用意。麺はたっぷり3人前のボリュームなので、皆でシェアすれば盛り上がること間違いナシだ。

安定感抜群のアジア系麺類

アフリカの次は麺料理の発祥の地でもあるアジア。韓国エリアの「韓国亭」では「カルグクス」(600円)がエントリー。

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カルは「包丁」、グクスは「麺」という意味で、小麦粉と卵をこねて作った生地を包丁で切って作る韓国式うどんだ。さっぱりとしたアサリのダシとモチモチの麺が美味。

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台湾エリアの「台湾小館」が出しているのは「肉燥麺(ロウザオミェン)」(800円)。あれ? このビジュアルは名古屋ではすっかりお馴染みのアレでは……。

台湾では香辛料で味付けした肉そぼろをのせた麺になりますが、こちらでは肉そぼろをピリ辛にアレンジした「台湾まぜそば」を提供しています。名古屋と台湾、それぞれの食文化の融合をお楽しみください。(水野さん)

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わが国、日本エリアは国内でも有数の豪雪地帯、山形県の出羽山地の月山山麓にあった農家を移築。その敷地内にある「月山」で販売しているのは「月山そば」(400円)。あご(トビウオ)からていねいにとったダシがベースの素朴な味わい。うん、これぞ日本の味だ。

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さらに、土・日・祝には各日50食限定で月山そばを巻き寿司にした「月山そば寿司」(300円)も登場する。山形産のだししょうゆをつけて食べよう。

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沖縄エリア「めんそーれ」からは「イカ墨焼きそば」(450円)もエントリー。イカ墨の深いコクはクセになる味だ。

ピンク色のフォー、その味は……

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アジア各国の麺料理の中でもっともインパクトが強かったのが、タイエリア「トロピカルフルーツ村」の「イエンタフォー」(400円)。

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ご覧の通り、鮮やかなピンク色のスープが特徴。味がまったく想像できない(汗)。

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これってもしや罰ゲーム? いや、これは仕事だ。読者のみなさんを代表して私が人柱、いや、試食をさせていただくのだ。そう自分自身に言い聞かせて、いざ実食!

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タイ料理にありがちな酸っぱ辛さを想像したが、鶏のうま味がしっかりときいたスープに面食らった。酸味は鶏ダシの滋味が身体に染みわたった後にほんのりと感じる程度。それが逆に心地良いアクセントになっているではないか!

うっ、うまい!

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以前、あるベトナム料理店で食べたフォーはフニャフニャでコシも何もなかったが、ココのフォーは厚みがあって、かみ応えもある。きしめんと同様に平打ちなので、スープをしっかりと吸った麺のうまいこと! 具材は東南アジア原産の空心菜と、タイの屋台などで見かけるタレにつけた焼き鳥、ガイヤーン。これらも文句なしのうまさだった。

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「イエンタフォー」は、タイではメジャーな麺料理ですが、まだ日本ではあまり知られていないことから今回販売に踏み切りました。スープのピンク色は、豆腐を紅麹に漬けて発酵させた紅腐乳です。レモングラスやショウガをくわえたり、紅腐乳の分量を調整したりして酸味を抑えた食べやすい味に仕上げました。(水野さん)

さらに欧州の麺類も

最後に紹介するのは、ヨーロッパ。ヨーロッパの麺といえば、イタリアのパスタをイメージしがちだが、フランスにも麺があるのだ。それが「アルザスショップ」で出されている平打ち麺「ヌイユ」(450円)。

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シーフードを贅沢に使い、隠し味の「リトルワールド」オリジナルワインがほのかに香るゴージャスな味わいだ。

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これまで主食としての麺料理を紹介してきたが、ドイツエリア「ガストホフバイエルン」の「シュプフヌーデルン」(350円)は麺を使ったスイーツ。モチモチ食感のドイツ風ニョッキにチョコレートソースと生クリームをトッピング。創作料理に見えるが、れっきとした南ドイツの伝統的な家庭料理なのだ。

今回「世界の麺祭り」で楽しめる10種類の麺を紹介したが、ほかにもインドやトルコ、ペルー、イタリア、ハワイ、インドネシアの麺も発売中。麺料理を通じて世界の食文化を体感できるこのイベント、かなりオススメです。

お店情報

野外民族博物館 リトルワールド

住所:愛知県犬山市今井成沢90-48

電話番号:0568-62-5611

営業時間:3月~11月/9:30~17:00、12月~2月/10:00~16:00 ※1月、2月の土曜日・日曜日・祝日は~16:30

定休日:7月第2週目の月曜日~金曜日、12~2月の水曜日・木曜日(但し、冬休み期間中は開館)、12月31日

入館料:大人・大学生1,700円、高校生1,100円、小・中学生700円、幼児(3歳以上)300円

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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